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決算特別委員会議事録(その1)(平成26年10月29日)
1.開催日時
平成26年10月29日(水曜日)10時01分開始 16時28分終了
2.開催場所
本会議場
3.出席議員
委員長:腰塚誠、副委員長:織田沢俊幸
委員:中村紀雄、委員:関根圀男、委員、中沢丈一、委員:塚越紀一、委員:南波和憲、委員:黒沢孝行、委員:松本耕司、委員:久保田順一郎、委員:岩井均、委員:大沢幸一、委員:塚原仁、委員:新井雅博、委員:橋爪洋介、委員:岩上憲司、委員:舘野英一、委員:萩原渉、委員:星名建市、委員:伊藤祐司、委員:角倉邦良、委員:井田泉、委員:須藤和臣、委員:あべともよ、委員:水野俊雄、委員:後藤克己、委員:岸善一郎、委員:大手治之、委員:臂泰雄、委員:吉山勇、委員:井下泰伸、委員:桂川桂子、委員:酒井宏明、委員:高田勝浩、委員:金井康夫、委員:原和隆、委員:金子渡、委員:安孫子哲、委員:清水真人、委員:藥丸潔、委員:小川晶、委員:高橋正
4.欠席委員
委員:田所三千男
5.議事(その1)
開議
腰塚委員長
おはようございます。
ただいまから決算特別委員会を開きます。
本日の委員会は、10月17日、20日に行われた各分科会の審査結果の報告を受けた後、平成25年度群馬県一般会計決算及び同特別会計決算、同公営企業会計決算並びに第145号議案「平成25年度群馬県電気事業会計剰余金の処分について」の総括質疑及び採決を行います。
分科会報告
腰塚委員長
それでは、各分科会からの報告を求めます。
厚生文化分科会、舘野英一主査、ご登壇願います。
舘野主査
厚生文化分科会における審査の経過をご報告申し上げます。
まず、委員会室における審査に先立ち、館林市の「県立館林美術館」における施設の運営状況及び、太田市の「県立がんセンター」における緩和ケア病棟建築工事及びリニアック棟増築工事について現地調査を行いました。
続いて、委員会室における審査の概要でありますが、はじめに、生活文化スポーツ部関係については、補正による減額が多かった「パスポートセンター費」、「NPO・ボランティア費」及び「こども未来費」に関して減額の理由が質され、こども未来費については減額理由となったぐーちょきパスポートの冊子作成の入札不調に対する対応が質疑されました。
次に、「ぐんま子育て・若者サポートヴィジョン2010」に関して、平成25年度までの計画の進捗状況及び、推進体制について質されるとともに、県民アンケートにおいて若者が経済的に不安定であることが結婚を阻害している要因であるとの回答が多いことから、若者の雇用や労働状況の問題に対する次期計画での取り組みについて当局の見解が求められました。また、県庁における嘱託・臨時職員の育児休業の取得状況などについて、質疑が行われました。
次に、健康福祉部及び病院局関係についてでありますが、はじめに、ドクターヘリの運航状況について、出動要請件数及び出動要請に対する対応状況について質されました。
次に、子宮頸がんワクチンの接種について、ワクチン接種の実績や副反応の報告数、副反応に対するケアの状況、啓発リーフレットによる県民への周知などについて質され、今後のワクチン接種に対する対応について当局の見解が求められるとともに、積極的な周知が要望されました。
次に、知的障害児入所支援施設である「しろがね学園」の事業内容が質され、重度棟「このみ寮」の定員に空きがある理由、強度行動障害の入所者に適応した職員配置の必要性、入所者が18歳に達した場合の対応などについて質疑が行われ、施設の修繕について要望されました。
続いて、障害者リハビリテーションセンターに関して、施設の建て替え計画について質され、今後の施設運営について当局の見解が求められるとともに、施設運営団体が運営しやすい対応が要望されました。また、障害者総合支援法で自立訓練施設の利用期間が定められたことによる影響などについて、質疑が行われました。
次に、障害者施設の運営に関して、送迎加算及び就労移行体制加算の制度について質疑が行われました。
次に、病院局職員の給与削減に関して、削減額が質されるとともに、医師や看護師の確保に対する影響などについて、質疑が行われました。
最後に、養護老人ホームに関して、施設の入居率及び定員割れの状況について質疑され、養護老人ホームの運営に対する市町村と連携した対応について当局の見解が求められました。
以上、申し上げて分科会報告といたします。
腰塚委員長
環境農林分科会、萩原渉主査、ご登壇願います。
萩原主査
環境農林分科会における審査の経過をご報告申し上げます。
本年6月、「富岡製糸場と絹産業遺産群」が世界遺産登録されたところであり、当分科会では、委員会室における審査に先立ち、永く本県蚕糸業の推進を担ってきた碓氷製糸農業協同組合及び蚕糸関係者等の交流や情報発信の拠点である日本絹の里の現地調査を行いました。また、野生鳥獣による農林業被害等の軽減を図る取り組みを行っている鳥獣被害対策支援センターについても現地及び決算の状況に関する調査を行いました。
続いて、委員会室における審査の概要でありますが、はじめに、環境森林部関係については、まず、平成25年度行政報告における、事業費額や文言の誤りの訂正事項について、内容等を確認の上、決算という性質上、適正な報告を行うよう指摘を行いました。
次に、ごみの減量化に関し、レジ袋の有料化による効果、マイバックキャンペーンやリユース食器等の活用によるごみ削減の今後の展開について質されました。また、環境生活保全創造資金融資対策や住宅用太陽光発電設備導入推進補助についての執行率や事業効果等について質されました。さらに、浄化槽対策に関して、単独浄化槽から合併浄化槽への転換策や進捗状況などについて質されました。
次に、林業振興に関して、群馬県森林・林業基本計画の進捗状況について質され、行政報告に同計画の目標である素材生産量の掲載を行うことや皆伐の推進、森林所有者の視点を反映してほしい旨の意見が述べられました。さらに、林道の進捗率や治山事業における県内の山地災害危険箇所数が質され、限られた予算内で効率的な事業執行に取り組んでもらいたい旨の意見が述べられました。また、女性の林業就労に対する支援策、森林ボランティアの推進対策及び平成25年度の県産材活用の取り組みについて当局の見解が質されました。
次に、有害鳥獣の捕獲について、赤城山での有害鳥獣捕獲の取り組みや鳥獣保護区の取り扱いについて当局の見解が求められるとともに、尾瀬シカ対策や狩猟者の確保対策についても質疑されました。
このほか、林業公社の解散後の分収林の管理状況、原木しいたけ農家への支援、(株)群馬県化成産業の悪臭問題についても質されました。
続いて、農政部関係でありますが、まず、農業共済の加入率についての現状や加入率を上げるための取り組み及び県内の加入率に地域差があることについて質され、農業共済への加入推進に向け取り組んでもらいたい旨の意見が述べられました。
次に、農業者育成対策について、農業への女性進出についての取り組みや農林大学校の卒業生の進路状況等について質されました。また、県産農産物消費拡大推進について、「やよいひめ」のブランド化、学校給食への地場産農産物の利用促進の具体的な取り組み、さらに、こんにゃくの海外販路開拓のため、台湾の観光客をターゲットとした、こんにゃく料理の試食会の開催等の意見が述べられました。なお、見本市等への具体的な取り組みや今後のミラノ万博への出展についても質されました。
次に、環境保全型農業について、当局で実施しているエコファーマー制度について県の環境保全型農業の更なる取り組みについて意見が述べられました。
次に、県の飼料用米の現状と飼料イネに係る県の畜産農家に対する技術的な支援の取り組みについて、当局の見解が質されました。さらに、遺伝子組換え飼料作物についての輸入状況や検査体制についても質疑されました。
このほか、2月の大雪による被災農業者向け経営体育成支援事業の進捗状況について、「ぐんま食農教育フォーラム」の実施状況について、ネオニコチノイド系農薬のミツバチへの影響について、これら各般にわたり活発な議論が交わされました。
以上、申し上げまして分科会報告といたします。
腰塚委員長
産経土木分科会、井田泉主査、ご登壇願います。
井田主査
産経土木分科会における審査の経過をご報告申し上げます。
まず、委員会室における審査に先立ちまして、桐生市の繊維工業試験場を訪れ、県内繊維業の現況、試験場の支援体制や研究開発の事例、昨年度整備した機器等の状況を、また、前橋市の県立敷島公園競技施設における大型映像装置やサイドスタンドなどの改修工事の状況について現地調査を行いました。
続きまして、委員会室における審査の概要でありますが、はじめに、産業経済部及び労働委員会の関係では、中小企業振興資金特別会計に関し、当初予算からの減額が大きいことから当局の見解が求められた後、中小企業の資金調達を担う制度であり、今後も期待に応える制度となるよう要望されました。
続きまして、社会参加費の執行状況や予算が足りているのかなどが質され、地域社会の声を直接聞き、県政に活かすため、また、人材育成のためにも積極的に執行していくよう意見が述べられました。
次に、若者・女性の雇用確保の観点から、介護職員の労働条件改善への取組実績などが質され、更なる支援が求められました。また、「育児いきいき参加企業認定制度」について、今後の制度設計などについて質された後、認定企業のステップアップにつなげてもらいたい旨の意見が述べられました。
次に、小規模事業対策に関し、商工会や商工会議所の地域社会に果たす役割は益々大きくなっていることが指摘された後、支援状況や役割強化について当局の見解が求められました。
次に、職場創造支援資金について、引き続き企業がより借りやすい制度に改善していくよう意見が述べられました。
続いて、観光物産費に関し、「国際観光県ぐんま」の情報収集事業について取組内容が質された後、外国人が求めている情報を双方向で収集していく必要性が問われました。また、観光宣伝事業における、プロスポーツ団体と連携した観光PRについての検討が求められました。
次に、現地調査を行った繊維工業試験場に関し、研究開発の取り組みは群馬をはばたかせるものであるとの意見が述べられた後、研究内容の県民への周知や広報について、また、大学等との連携状況について質疑されました。さらに、サービス産業振興・物流機能強化事業に関し、類似する事業との違いや県内全域に広げていく必要性などが質された後、物流機能強化を図るため予算を増額すべきではないかとの意見が述べられました。
続いて、県土整備部の関係では、まず、基幹農林道整備事業に関し、進捗状況や「ふるさと農道緊急整備事業」廃止後の今後の事業の進め方が質されました。
次に、現地調査を行いました敷島公園競技施設に関し、県民に喜ばれる大型映像装置が完成したものの高さ不足が指摘されるとともに、今後の検討が求められました。また、テニスコート改修の際には協会等の意見をよく聞いて進めていただきたいと要望されました。
次に、花と緑のぐんまづくり事業における、昨年度の取組事例や町村部での開催について、また、町村における“まちづくり”ビジョンのアクションプログラム策定への当局の見解が求められました。
次に、公共工事コスト削減対策に関し、目標に対する実績や問題点について質された後、現場を把握した上での積算や無理なコスト削減になっていないかなどについても質されました。
次に、公共事業評価に関する県の基本的な考えが質された後、予算の効率的な執行のためにも外部委員の積極的な活用や、意思決定プロセスの「見える化」に対する当局の見解が求められました。さらに、下水環境費に関し、汚水処理人口普及率の伸び率や、「はばたけ群馬・県土整備プラン」に掲げた目標達成の可能性、補正予算で増額が必要になるほど進めてもらいたいが、そこまで伸びない原因について質疑された後、県が明確な方針を立てて進めていくべきとの意見が述べられました。
このほかにも、海外メディア招へい事業や、緊急雇用基金事業などにおける実績や効果的な活用について、道路維持管理費用や市街地の無電柱化事業などにおける今後の検討状況について、事業評価の結果とその理由についてが質疑されるなど、平成25年度決算について、各般にわたり活発な議論が交わされました。
以上、申し上げまして、分科会報告といたします。
腰塚委員長
文教警察分科会、星名建市主査、ご登壇願います。
星名主査
文教警察分科会における審査の経過をご報告申し上げます。
当分科会では、委員会室における審査に先立ち、平成25年4月に市立の養護学校から県立移管されて開校した特別支援学校のうち「伊勢崎特別支援学校」を、また、老朽化、狭隘化の解消とともに、県民の利便性や機能性に配慮し、移転、新築整備された「前橋東警察署二之宮駐在所」に対する現地調査を実施いたしました。
続いて、委員会室における審査の概要でありますが、はじめに、教育委員会関係では、「地域改善対策 高等学校等修学奨励金」及び「大学進学奨励費」の収入未済額に対する認識等が質され、保証人に対する対応を含めた今後の取り組みについて当局の見解が求められました。
次に、「群馬県公立図書館等の振興方策について」の答申から、平成25年度で3年経過したことを踏まえ、昨年度の取り組みと県民への周知方法が質されたほか、図書館未設置町村に対する取り組みや専任職員の有資格率の状況などが質疑され、図書館建設の機運醸成など、市町村への働きかけが要望されました。
次に、子宮頸がん予防ワクチン接種に関し、副反応があった者への対応状況、及び教育委員会としての今後の方針について質疑され、積極的な関与が求められました。
次に、職員の健康管理に関し、がん検診の受診率について、現状と目標、及び今後の対応について質されました。
次に、学校体育の振興について、「スポーツエキスパート活用事業」、「地域スポーツ人材活用実践支援事業」の評価及び派遣実績が伸びない原因などが質疑されました。
また、相談事業に関し、「いじめ相談カード」配布の効果が質されるとともに、教育相談、発達相談に比べ子育て相談が少ないことに対する当局の見解が求められ、周知方法について質疑されました。
次に、県教育行政の8つの基本施策について、平成25年度の成果と実績が質されたほか、「偲ぶ毛の国群馬の魅力発掘・発信事業」に関して、「文化財保存事業費補助特別枠」の内容や「古墳総合調査」及び「金井東裏遺跡出土甲装着人骨等調査」について、その調査状況が質されました。
次に、いじめ防止活動に係るのぼり旗の購入及び設置状況について質疑され、いじめ防止のため、より一層の取組強化が求められました。
続いて、警察本部関係では、まず、取り調べの録音・録画設備の更新状況や物品売払収入について質疑されました。また、特殊詐欺に対する捜査状況及び成果が質されました。
次に、「群馬県警察交通事故調査委員会」の設置経緯、構成員及び活動内容などが質されたほか、調査研究を受けた取り組みについて質疑されました。
次に、交通安全施設の整備及び維持管理に関して、信号機のLED化の現状と今後の計画が質され、早期の改良に向けた取り組みが要望されました。また、信号機新設による事故防止効果について、設置箇所ごとの事故の発生状況が質され、報告書の表記方法の改善が要望されました。さらに、大規模災害等による信号機減灯対策としての「発動発電機」について、設置基準や今後の設置予定等が質されました。
次に、子ども・女性の安全対策について、ストーカー事案対策や配偶者からの暴力事案対策における「子ども女性安全対策課」設置の効果が質されました。
次に、「群馬県警察次世代育成支援行動計画はぐくみプラン2」に基づく有給休暇の取得率及び時間外勤務の状況等について質疑されました。
次に、山岳遭難対策の推進について、登山計画書の提出状況や提出率向上に向けた取り組み等が質疑されたほか、登山届の効果検証の必要性について意見が述べられました。また、来日外国人共生対策の推進に関し、「群馬県警察国際少年柔道教室」の事業内容や成果について質されました。
次に、高齢者が関係した事故の状況が質されたほか、高齢者講習の対象とならない70歳未満の者に対する交通安全教育の重要性等について意見が述べられました。
次に、代行業者に対する指導及び設置の届け出の状況が質され、非組合員への指導強化が要望されるなど、各般にわたり活発な議論が交わされました。
以上、申し上げてまして分科会報告といたします。
腰塚委員長
総務企画分科会、須藤和臣主査、ご登壇願います。
須藤(和)主査
総務企画分科会における審査の経過をご報告申し上げます。
まず、委員会室における審査に先立ち、企業局における33番目の水力発電所として、桐生市黒保根町内に建設中の田沢発電所の工事進捗状況、また、私学振興の観点から、前橋市内にあります学校法人共愛学園の現状などについて現地調査を実施いたしました。
続いて、委員会室における審査の概要でありますが、はじめに、企画部関係については、まず、上海事務所でのビジネス展開支援に関し、企業のニーズ把握や現地での活動内容などについて質されるとともに、同事務所における観光誘客の取組状況についても質疑されました。
次に、コンベンション施設整備推進に関して、競馬場跡地の測量と施設の概略設計に係る委託額について質され、概略設計の成果の活用について見解が求められました。続いて、地域づくりに関して、群馬県地域づくり協議会の取組成果や課題について質され、今後の市町村負担について検討を進めるよう要望されました。また、山村振興対策に関して、県内の山村地域における移住促進の取組や、都市との交流促進の取組などについて質疑されました。
次に、ぐんま総合情報センター「ぐんまちゃん家」に関して、物産販売の状況や建物の賃借料、外国人観光客への対応状況などについて質され、パブリシティなどの経済効果も大きいことから、今後も継続した適切な運営がなされるよう要望されました。また、バックアップ機能誘致に関して、本県が誘致を目指すバックアップ機能について質されたほか、サテライトオフィス誘致にあたってのハード整備に対する見解が求められました。
次に、県のイメージアップに関して、事業の成果などが質されたほか、海外に向けたイメージアップ事業の取組状況についても質疑されました。また、新エネルギー推進に関して、小水力発電及び地中熱利用に係る支援事業や、太陽光発電のマッチング事業の実績などについて質され、今後の事業展開に対する見解が求められました。
この他にも、国際交流に係る子弟支援事業、統計調査に係る調査対象者への謝礼、北関東3県や両毛地域の広域連携の取組状況、総合調整を担う部としての認識、事業評価への部の関わり方などに関しても議論が交わされました。
次に、企業局関係でありますが、まず、団地造成事業会計に関して、経常損失の要因などについて質されるとともに、今後の団地造成と分譲にあたっての認識について見解が求められました。併せて、当該会計区分の見直しに対する見解が求められ、今後一層の会計区分の明確化を図るよう要望されました。
次に、板倉ニュータウンの分譲に関し、未分譲の区画数や販売見通しについて質されるとともに、販売方法の見直しなど今後の対応について見解が求められました。
この他、各事業会計の純利益に対する評価や、放射性物質を含む浄水発生土の処理状況などについても質疑されました。
最後に、総務部関係でありますが、まず、収入証紙に関し、一般会計における売りさばき手数料と特別会計での処理方法との関連などが質疑されたほか、払込書の利用促進などにより、売りさばき手数料の一層の縮減を図るよう要望されました。
次に、県税収入に関して、収入未済額の推移や、徴収対策の状況などが質されるとともに、関連して、不納欠損の処理方法や欠損額に占める個人県民税の増加理由などについても質疑されました。続いて、財政指標の推移に関し、自主財源比率に対する認識や、公債費負担比率の増加要因などについて質されたほか、公債費に関し、通常債と臨時財政対策債の違いを、県民に正しく理解してもらうための周知の必要性が述べられるとともに、財源確保のため国に対して一層の要望活動を行っていくことが求められました。また、未利用地の現状や売却実績が質され、今後の積極的な利活用が要望されました。
次に、消防団員確保に関し、団員に占めるサラリーマンの割合が質されるとともに、建設工事の入札加点制度での活用状況などについても質疑されました。続いて、ふるさと納税に関し、寄附金額の実績や経費の額、先進県の状況などについて質され、今後の制度見直しの検討が要望されました。また、職員採用に関し、合格後の辞退者数や、入庁後に短期間で退職した者の数などについて質疑されました。
次に、国の大型補正を受けて、予算額が増加した公共事業等における執行状況と事業内容、その効果について質疑されました。
この他、設備及び機器類の更新見直し方針や、県立女子大の環境整備に係る予算の計上方法、シーリングの撤廃と今後の予算編成方針などについても質疑されるなど、平成25度決算について各般にわたり活発な議論が交わされました。
以上、申し上げて分科会報告といたします。
腰塚委員長
以上で、分科会報告は終了いたしました。
総括質疑
腰塚委員長
これより、総括質疑に入ります。発言順序及び発言時間は、お手元に配付の次第のとおりであります。
なお、質疑は一問一答方式により、通告してある項目について行います。
また、あらかじめ申し上げますが、本日は、平成25年度決算の審査ですので、これに関わる質疑をお願いします。
なお、質問及び答弁におかれましては、簡潔明瞭にお願いいたします。
はじめに橋爪洋介委員、質問者席へ。
橋爪委員
質問の前に前振りをさせてください。自民党を代表しまして総括質疑をさせていただきたいと思います。なお、我が党の持ち時間の範囲で井田委員、金井委員にもお願いをしております。どうかご理解のほどよろしくお願い申し上げます。
さて、昨年度を振り返り、予算の執行状況や在り方について考え、議論し、更なる県政発展のために次につなげるのが決算の重要なところであります。知事をはじめとする県行政関係、また今回は地元富岡市の皆さん、更にはひとえに富岡製糸場の世界遺産登録に向けてご尽力や応援をされてきたすべての皆さんのご努力が実を結んで、本年、世界遺産に登録された富岡製糸場と絹関連遺産群については、昨年度のみならず長年にわたって多額の予算をかけて成功に至った政策事例でもありましょう。また、我が県に一つもなかった国宝にも指定が内示されているようでもあります。重ねて、自民党としても、知事を支えてきた与党として祝辞を表したいと思います。
また、東日本大震災から3年が経過してもなお、県職員の皆さんの派遣や被災者受け入れ、放射能対策、災害対応工事など各種予算も平成25年度は合わせて79億円余りが充てられております。一日も早い復旧復興が待たれます。今年2月の大雪、先日の御嶽山噴火と、災害はいつどこで起きるか分かりません。こういった過去の事例を検証して、ハード・ソフト両面の万全の備えを図ることも決算の有り様と理解をいたしております。また、25年度は大型の補正もあり、誠に忙しい年度末でもあったかと思います。それだけに密度の濃い県民のための予算であり、決算についても同様に太く明日につなげる議論が出来ればと思います。それでは質問に入らせていただきます。
まず一つ目ですが、大澤知事におかれましては時局をとらえ、また冷静に政策立案と判断に基づいて本県の財政運営の舵取りを担われて、富岡製糸場をはじめとする結果につなげていると理解をしておりますが、他県との比較を含めて、本県の財政状況、健全度についてのご見解をお聞かせください。
大澤知事
財政の健全度に対する評価についてでありますけど、まず、他県と比較した評価でありますが、法律に基づく指標を全国比較してみますと、本県の財政は相対的に高い健全性を維持していると認識しております。
まず、実質公債費比率でありますが、これは県債の元利償還金等の大きさに関する指標でありまして、25%を超えると早期健全化に取り組まなければなりません。本県は12%でありまして、前年度に比べて0.4ポイント上昇いたしましたが、基準を大きく下回り、全国順位は良い方から5位となっております。
次に、将来負担比率でありますが、これは県債や将来支払う可能性のある債務等の残高に関する指標でありまして、将来の財政を圧迫する可能性の度合いを示すものでありますけど、早期健全化の基準は400%であり、本県は169%であります。前年度に比べて5.3ポイント改善がされております。基準を大きく下回っておりまして、全国順位は良い方から12位でございます。
一方、臨時財政対策債が増えたことによりまして、県債残高の増加や財政調整基金等の繰り入れ可能基金の残高が減少しているという状況を考えますと、本県の財政は引き続き厳しい状況にあると認識しております。厳しい財政状況ではありますけど、総合計画に掲げた目標の達成に向けて施策を推進するとともに、新たな政策課題にも積極的に対応していく必要があり、財政指標や県債残高の状況に留意しつつ、適切な財政運営に努めて参りたいと考えております。
橋爪委員
ありがとうございます。今月ですか、総務部総務課の方から平成25年度の決算ということで、こういった資料の方をいただいております。こちらの方に客観的な指標、数値というのが非常にわかりやすくグラフで毎年書かれているんですけども、健全度という形の中でよく議論になるのが公債比率ですとか将来負担率なんですけども、これを拝見すると、いずれにしても全国と比較をすると相対的にはかなり健全度は高いという認識は、毎年多少の順位の変動はあるものの連続して上位にあるという認識なのかなというふうにも思っております。また11ページの将来負担比率の推移などを見ますと、負担比率を年々群馬県も下げているのですが、けれども他の県も下げてるということで、その中での順位の出っこみ引っこみがあるということで、いずれにしましても様々な投資的なこともやりつつも、健全度に関しましてもかなり意識されて財政運営されてるという認識は持っております。今、知事の方から客観的な数値のご説明をしていただいたかと思うのですけども、これまで知事をされてきて、要は客観的な数値でない素肌感覚の知事としての思いというものを、簡単にお聞かせいただければなお有り難いというふうに思うのですけど、よろしいでしょうか。
大澤知事
先ほども申しましたけれど、臨財債が増加することによって、県債残高が増加という形の中で、どうしてもその点においてこの問題を指摘されますと、なかなか厳しい状況にあると考えなければならない訳であります。しかし、県債残高の中での臨財債の占める割合というのもよく把握しながら、群馬県としても将来しっかりはばたけるように積極的な政策を打っていかなければならないと思っております。
橋爪委員
昨年の、24年度の総括質疑の場においても、いま仰られた臨財債の件に関しましては知事なりのお考えというものもご開陳されておりまして、国に対しても様々な形で意見を申し上げているのかなというふうには理解しているのですが、いずれにしましても、魅力のある群馬県にどれだけこれから将来のある若い方たちに残っていただけるか、そして戻ってきていただけるか、はばたいていただけるかという部分を、やはり県民にお示しをしなければ魅力的な郷土の発展というのはないわけでありまして、今のところその辺のバランス感覚が非常に保たれているなという印象を受けております。
続いて、二つ目ですけれども、平成25年度実施事業において知事が特に評価している事業は何でしょうか、お聞かせください。
大澤知事
平成25年度は、当初予算と国の緊急経済対策を活用いたしました24年度2月補正予算を一体的に考えた、いわゆる「15ヶ月予算」として、24年度当初予算に対しまして8.1%増となる大型予算を編成いたしました。そして、この予算を活用いたしまして、県内隅々まで元気に回復するように取り組んできたところであります。その中で、成果を上げた主な事業について、総合計画の3つの柱に沿って申し上げたいと思います。
まず、1つめの柱の「人づくり」についてでありますけど、特別支援学校の未設置地域を解消するため、学校整備を推進してきたところであります。25年4月に、富岡地域において「みやま養護学校富岡分校」を設置し、今年4月には藤岡地域において「みやま養護学校藤岡分校」を開校いたしました。さらに、吾妻地域においても、来年4月の開校に向けて学校の整備を進めております。このことによりまして、未設置地域の解消が図られ、児童生徒や保護者の負担を大幅に軽減することにつながっていると考えております。
また、いじめ問題への対策を推進するため、平成25年度から全ての公立小学校にスクールカウンセラーを配置し、中学・高校への全校配置と併せて相談体制の充実を図って参りました。さらに、子ども達自身がいじめを許さない気持ちや態度を育て、いじめ対策を学校の日常的な取り組みとして実施するため、県内全ての小・中・高等学校並びに特別支援学校で、児童生徒による自主的ないじめ防止活動を実施して参りました。
2つめの柱の「安全・安心な暮らしづくり」でありますが、県立病院における高度専門医療の充実を図るために、病院施設の整備に取り組んて参りました。心臓血管センターにおいては、最先端の心臓手術を実施できるよう、ハイブリッド手術室の整備を進めるとともに、がんセンターでは、太田・館林医療圏初となります緩和ケア病棟の整備を行い、今年6月に開棟を迎えることができました。
また、福祉分野では、老朽化の著しい県立障害者リハビリテーションセンターについて、入所者の処遇向上を図るとともに、先導的なリハビリ施設として再編するための整備に着手をいたしました。
さらに、雇用の分野では、障害者の雇用を促進するため、障害者の就労に係る施策を総合的に展開いたします「障害者就労サポートセンター」を新設したところであり、労働局や特別支援学校、障害者就業・生活支援センターなど、関係機関との連携強化を図るとともに、企業への雇用の提案、特別支援学校や就労支援機関のための求人開拓にも取り組んで参りました。
3つめの柱の「産業活力の向上・社会基盤づくり」でありますけど、「富岡製糸場と絹産業遺産群」の世界遺産登録に向けた取組を推進して参りました。イコモスの現地調査への対応や、絹産業遺産の保存活用を目的といたしました「ぐんま絹遺産ネットワーク」の構築、関係機関等と連携した普及啓発活動等を実施し、今年6月の登録決定に結びつけることができたところであります。
また、国の緊急経済対策を活用いたしまして、社会資本整備を大幅に進め、東毛広域幹線道路をはじめ、25年11月には、国道120号椎坂トンネルを前倒して開通させ、さらに上信自動車道についても、着実に整備の進捗を図ってまいりました。その結果、企業誘致における立地環境の優位性や観光地へのアクセス性の向上に加えまして、渋滞や交通事故、防災対策など、県民生活の安全安心の確保に効果を上げて参りました。
以上は、平成25年度実施事業の成果の一例でありますけど、このほかにも幅広い政策課題に取り組みまして、総合計画に掲げた目標の達成に向けて、施策を着実に推進することができたと考えております。
橋爪委員
様々な分野において大変印象深い事業評価をされていると思っております。その前提として、現在進行形の14次ですか、県の総合計画「はばたけ群馬プラン」、これに基づいてしっかりと施策立案されて、予算付けをされて、そして予算執行されているということに高い評価を示したいというふうに思っております。また、当然そういった新しい総合計画の方針に則って、例えば人づくりであってもですね、その人を育てるために、ただ単に人に対してお金を掛けるだけではなくて、その人たちが活躍できる場所、居場所というものもですね、当然ハードな部分の整備もしていかなければいけないということかと思いますが、なるべく合理的にコスト面を考えて、あるものを工夫して使えば何とかなるという部分についてもかなり配慮されて予算執行されてきたのかなと、計画も立てられてたのかなというふうに強く印象を持っております。また、世界遺産につきましても、冒頭でもお話しいたしましたけれども、昨年だけではなくて、皆さんも当選以来、毎年議論されてきたと思うのですが、なんとしてでも富岡を世界遺産にしようという想いを、毎年毎年積み重ねてきた結果の集大成であるというふうにも思っております。
また、安心安全面につきましても、大変、本県は素晴らしい病院も機能しておりますし、また民間診療機関、医療機関との連携もかなり工夫をしながら達成されているのかなと。どうしても医師をはじめとする人材面の確保という部分について、これは慢性的な課題ではあるかと思うのですが、我が県だけではないということも含めて、その中で最大限努力をされているというふうに評価をしております。
また、東国文化という部分につきましても、これは知事が突然お話をされたという印象もあったんですが、大変そういった事業に対するアイデアへの食いつきと言うか、先見性と言うか、やはりその分野にもニーズはあるんだと、そして需要はあるんだということを的確に捉えた結果、現在様々な、例えば、これはハプニングとは言いませんけれども、発掘調査で金井東裏のものが無事に鎧がそのまま出てきた、遺跡も出たことですし、大変タイムリーな話題にも即対応できるような、そういった政策機能が発揮されているというふうにも感じております。様々、語り出したらきりがないんですけれども、この25年度群馬県決算の資料を拝見させていただきますと、それぞれに「ああ、なるほど」と言うべき結果が書いてあります。7つの交通軸に関しましても、大変に経済波及効果も高い、それが国の大型補正も受けて後押ししていただいて、120号椎坂トンネルであるとか、東毛広幹もそうでしょう。様々な部分で県民が恩恵に与っているということで、大変素晴らしい結果であったというふうに理解をしております。
さて、続いてなんですけれども、25年度の実施状況を踏まえて、完璧だとまではいかなく、いろいろ改善が図られた事業があるかと思います。26年度に改善が図られた事業は何か、お聞かせください。
大澤知事
目まぐるしく変化する時代の要請に、迅速かつ的確に対応し、質の高い行政サービスを提供していくためには、事業を担当する職員一人一人が、「今、何が求められているか」「不足している取組は何か」「どのようなやり方で課題を解決していくか」など、常に問題意識を持って事業を実施することが大切であります。
こうしたことから、県では、既存事業をしっかりと検証いたしまして、次年度の予算に反映していくための事業評価を行っているほか、職員の政策立案能力を向上させるため政策プレゼンを実施しているところでございます。
委員お尋ねの、平成26年度に改善が図られた事業についてでありますけど、まずは「有害鳥獣対策の強化」であります。これまで市町村と連携して、「捕る」「守る」「知る」の総合的な対策を進めて参りました。しかし、被害額が減らない状況を踏まえまして、農林業者や地域住民が被害の減少が実感できるよう、副知事をトップといたしまして鳥獣被害対策本部を設置いたしまして、部局横断的に取り組む体制を整備したところであります。その上で今後は「捕る」対策を、より強化した取組を推進してまいりたいと考えております。
2つ目は「特別支援学校生徒の就労支援」でございます。未設置地域の解消のメドが立ったことから、今後は生徒の卒業後の自立支援を強化したいと考えております。このため、雇用戦略本部のもとに設置した障害者雇用促進研究会において、真剣な議論を行いまして、その議論を踏まえて、障害者の特性や雇用の仕方など、企業に対する情報発信を強化することといたしました。また、就労支援員の配置等の従来の取組に加えまして、進路ガイダンス、企業の採用担当者向けの学校見学会、就労後の定着支援を新たに実施するなどの充実を図ったところでございます。
3つ目は「犯罪被害者等の支援」であります。性暴力被害者は、深刻な心身のダメージを負いながらも、誰にも相談できず一人で抱え込んでしまうことが多いことから、相談・支援体制を強化するため、ワンストップ支援センターを設置することといたしました。現在、行政、警察、医療機関、弁護士、被害者支援団体などと連携をいたしまして、開設の準備を進めております。
4つ目は「農畜産物の輸出促進」であります。諸外国から輸入規制を受ける中、様々な対策を講じてきたところであります。今後は、輸入規制の解除後を見据えた対策に取り組むことといたしまして、アクションプログラムの検討を行うなど、より具体的な対策を展開することといたしました。
今後も、限られた財源を県民にとって真に必要な施策に重点的・効果的に配分いたしまして、「はばたけ群馬プラン」に掲げる3つの基本目標の達成に向けまして、着実に施策を推進して参りたいと考えております。
橋爪委員
いま4つの具体的な項目を出していただきましたけども、その前に、職員の皆さんが自らの政策立案能力を高めるために、これまでの事業を検証してどのように発展型にしていくかという部分を努力している点について、評価したいというふうに思っております。鳥獣害対策のお話がございまして、有害鳥獣害対策、色んな獣が増えてきまして、実は2ヶ月くらい前ですかね、もう古い家なんですが私の隣に父母が住んでいるんですけど、それでうちのお袋が屋根裏に何か居るって言うんですよ。そうしたらハクビシンのようなんですね。うちは高崎の住宅地なんですが、ハクビシンというと外来種だと思いますので、本来は居るべきものではないんですけども、数年前から埼玉県あたりから北上してきたような話も聞きまして、まあ居てもおかしくはないなと。どうしたらいいんだろうかと。これは農業被害でも何でもなくて、単に普通の一般住宅にハクビシンが居座ってしまったと。しかも子どもが居るようだということで、かなりドタバタドタバタですね、夜も眠れないくらいの状況なのでどうにかしてくれと。何処に相談していいか分からなくて、結局、市役所に相談しましたら駆除業者を紹介しますという話で、農業被害でもないので補助金も何も出ない中で、自己負担ということで、時代は変わってきたなというふうに思いました。結局、某駆除会社に依頼して、最近増えているんですと担当の方に言われましたけども、高崎の住宅地もいよいよハクビシンが出てくるようになったということで、非常にタイムリーだなと。出来れば補助金もほしかったんですけれど。
2つ目の特別支援学校生徒の就労、これはもう親御さんにとっては最大の想いだと。これまでも発達障害支援センター等の受け入れ状況なども確認する際に保護者の方などとよく議論していたのですが、何はともあれ、最後この子がちゃんと自分で食べていけるように、自分たちが亡くなったあとも働いて、しっかりと生活設計が出来て行けるだろうかということが等しく同じ想いなんですね。これに関しては新前橋の発達障害支援センターの方にも産業経済部の方から担当の方が行っているかと思うんですが、いずれにしましても特別支援学校の生徒の就労の問題というのは大変大きな想いでもありますし、壁でもあるのかなというふうに思いますので、今後ともしっかり対応していただきたいというふうに思っております。
3つ目の犯罪被害者の支援、特に女性に対する犯罪、大変卑劣な犯罪が増えておりますけれども、また、いろいろとスマートフォンであるとか、そういったものを使用した形での性犯罪なんかも増えています。こういったことに関しましても、なかなか相談しづらい案件かというふうに思いますので、慎重かつ丁寧に対応していただきたいというふうに思います。
農畜産物の輸出促進についてでありますけども、私が知り得ている範囲では、玉村の食肉センターなども、対EU、対米に対応できる日本を代表する施設ということは知事もご存じかと思いますし、先日、オランド大統領と安倍総理が食べた牛肉は上州牛であったと。産地までは語られていなかったですけれども、それは周知の事実でありまして、そういったことも踏まえまして、また自民党の政調会の要望でも、来年の「ミラノ万博」、こういったところにも、乗せられることは出来ないだろうかという提案もさせていただいております。ぜひとも積極的なPRを含めて、現実的な作業に掛かっていただければと、お願いさせていただきます。
次に、群馬県のイメージアップについてであります。まず最初に、ぐんま総合情報センター運営についての実績と評価についてお伺いいたします。
笠原企画部長
お尋ねの、ぐんま総合情報センタ-「ぐんまちゃん家」でございますが、群馬県の総合的な情報発信・収集の拠点といたしまして、平成20年7月に銀座にオープンしまして、それ以来、おおむね順調な運営を重ねてきたと考えておるところでございます。
特に平成25年度におきましては、4月の歌舞伎座リニューアルオープンに合わせまして、店内の改装により物産販売品の増加を図りますとともに、裃(かみしも)の衣装を着たぐんまちゃんによります店頭でのお客様のお出迎え、記念イベントの開催、また「松竹」と連携をいたしました「歌舞伎座ぐんまちゃん」デザインの限定グッズ製作など、歌舞伎座効果を最大限に活かすような取り組みを重点的に実施してまいりました。そうした取り組みの結果、平成25年度、センターへの来場者数につきましては、年間で57万7,207人、前年比で43%の増加、物産販売額は1億5,722万円、前年比71%の増加となりまして、いずれもこれまでの最高の実績を残すことが出来ました。
さらに、メディア関係者へのパブリシティ活動も積極的に実施してまいりました。その結果、テレビやラジオ、新聞・雑誌など様々なメディアで群馬県に関する情報を取り上げていただきまして、広告料に換算いたしますと約21億円の成果を上げることができました。これも前年度に比べますと23%の増で、過去最高の額となっております。また、2階のスペースにつきましては、県内の市町村や観光物産団体、織物協同組合などの業界団体の皆様にイベントスペースとして無料で使っていただいておりまして、一般来場者向けの物産展や観光イベントの開催や、マスコミとの情報交換の場であります「サロンドG」の実施などによりまして、東京でのPRの足がかりとして活用していただいておるところでございます。
このように、ぐんま総合情報センターにつきましては、群馬県の魅力発信に重要な役割を担っておりまして、大きな効果も上げてきているものと考えております。今後も引き続きまして、市町村や関係団体の皆様方と協力しながら、さらに効果的な運営に努めて参りたいと考えております。
橋爪委員
部長は、最近行かれましたですかね。どうでした、感想を。
笠原企画部長
おかげさまで、かなり認知度が高まってきているのかなというような感じはあります。先週ちょっと顔を出させていただきましたけれども、やはり、地元の方だけではなく、他県の方も寄っていただいているようなお話も聞きますので、これまで続けてきたとおり、さらに充実させてやっていきたいなというふうに思っております。
橋爪委員
開設した平成20年当初の目的というのは、簡単にご説明いただくと。
笠原企画部長
先ほども申し上げましたように、群馬県の総合的な情報発信の機能を、このぐんまちゃん家を拠点に果たしていくということでございます。そういう意味では、物産販売ももちろん大事なことなんですけれども、それだけにとどまらないで、やはり色々な群馬県の取り組み、あるいは群馬県の良さを、ここを拠点に発信をしていくという役割を、よりしっかり果たしていく必要があるかなというふうに考えております。
橋爪委員
総合なんですよね。ただ、当初、これに批判的な立場からの意見というのは、家賃分も稼げないところでどうするんだという話でしたね。当初は、一言で言うと「無駄な箱物扱い」というふうに言われていた方もいらっしゃるんですよ。私ちょっと調べてみまして、今、26年ですからおよそ開設から6から7年経っていて、開設から2年経とうとしている22年の2月議会の本会議でこういった質問がありました。地域ブランド力の発表があって、2回続けて最下位ということで、「ぐんまちゃんの役割が大きかったんじゃないかと。当初の目論見が目論見違いであったと。お認めになった方がいいんじゃないですか、知事」という質問があったり、「戦略性がない。税金の無駄遣い。即刻撤退が賢明である」というところまで言われました。これが過去であって、知事はそのとき冷静に、3年経過したときにしっかりと検証したいということを答弁されました。それまでは、20年よりも前はとんでもない場所に「群馬観光物産プラザ」というのがありまして、来場が一日平均して50から60人と、何をしているのだかよく分からないと。それで、ぐんまちゃん家は一日平均800人ということで、何かこう、あまりそれまでは何をやっていたのかということも、逆に検証しないで発言されていたということがとても悲しかった記憶があります。後年、平成25年4月に皆さんご承知のとおり、歌舞伎座のリニューアルオープンの効果も重なったということで、来場者が増加しました。平成24年では9,000万円、平成25年では1億5,000万円まで伸びたということで、物品販売の売り上げそのものについては、当初、重要ではあるんだけれども、果たしてあの当初のスペースでどれだけ売り上げられるかという部分については、やはり、現実的な議論もあったのかというふうに理解をしております。それよりも、群馬県をトータルで発信する窓口、これが必要であると。そして経済波及効果、これが重要であるという思いで、おそらくあの銀座の地に、大きな投資をして開設をされたんだというふうに理解をしております。重要なのは単体での収支ではなくて、パブリシティまで含めた経済効果と、いかに市町村、そして県民にチャンスを与えられるかということかと思います。物品販売そのものはとても大切なことなんですけども、その物品販売において、今、私が注目しているのは、例えば県内で、これからその販路を拡大したい、そして自分が個人経営、そして零細企業、中小まで含めますけれども、個人でやってるような方たちが色々なご推薦をいただいて出品できるような「チャレンジコーナー」といったスペースを設けていただいているというふうに伺っております。そういった部分が、県民に対する人づくりであり販路の拡大でありという、本県にとってのメリットとなる部分ではないのかなというふうに思っておりますけども、先日もちょっと、ひとり高崎で焼き物をやられている方なんですけども、これについて、チャレンジコーナーの相談もさせていただいたということであります。本県の今の大きな政策目標の柱は人づくりであるという部分についても、無駄な箱物と昔言われた総合情報センターが、今は遺憾なく力を発揮されているというふうに理解をしております。単に人間にお金を掛けるだけでなく、やはり環境整備まで含めたハード・ソフト両面の投資が行政の行っていくことであろうというふうに理解をしております。
部長は個人的には、主観で結構です、ぐんまちゃん家をこれからどういうふうに発展させていきたいですか。
笠原企画部長
今、委員からお話ありました点、非常に我々もそこがポイントだというふうに考えております。そういう意味では、そこで物販を、例えば農産物を販売することによりまして、東京の消費者の方に群馬県産を知っていただいて、日常的に今度は近くのお店で買っていただく。あるいは東京の飲食店で、群馬の農産物の良さを、ぐんまちゃん家をきっかけにしていただいてお店で活用していただくと。要するに、そこで完結するのではなくて、やはりそこから、今、委員からお話がございましたように、如何にこう発展した形で群馬を総合的に売り込むことにつなげられるか、そこが、ぐんまちゃん家の非常に大事な役割だというふうに思っております。
橋爪委員
仰るとおりですね。今、ぐんまちゃんも快調に走っているようでありますし、是非これまでの6年間の部分を検証していただいて、発展的な情報センターづくりというものにまい進していただきたいというふうに思います。ありがとうございます。
続いて2番、「ゆるキャラグランプリ」について、昨年の評価と今年の状況について伺いたいと思います。
笠原企画部長
ゆるキャラグランプリの関係でございます。昨年の「ゆるキャラグランプリ」では、ぐんまちゃんが、たくさんの皆さんの応援のおかげで、一昨年に引き続きまして3位となることができました。
2年連続の3位ということでございまして、優勝は逃しましたけれども、やはりこの3位といいますのは、エントリーいたしましたゆるキャラの数が、一昨年の865から1,580へと2倍に増える中で、得票数も26万票から75万票へと約3倍いただいた結果でございます。そういう意味では、大変に価値のある3位であったと考えております。
この結果、ぐんまちゃんのデザイン申請件数が前年に比べまして非常に大きく伸びており、25年度は2,700件となりまして、また大手の企業のCMにも出演するなど、ぐんまちゃんが本県のイメージアップのために、ますますその活動の場を広げているところでございます。今年度は「第1位」を目指しまして、エントリー前から継続して、ホームページあるいはフェイスブック、ブログ等によります発信をさせていただきました。また、「衣装デザインコンテスト」等のイベントを開催いたしまして、より露出を高めてきておるわけでございます。特に、今年度は県民の皆さんへの呼びかけに加えまして、県内外の480もの企業や団体の皆様に「応援隊」となっていただきまして、投票の呼びかけやPRをしていただいております。そういう意味で、今まで現在のところでございます、まだ11月が最終決定でございますけども、第1位ということで念願のグランプリ獲得に向けて、非常に皆様方の協力をいただいて、いい動きになっているかというふうに考えております。本当に最後、11月3日になりますけれども、1位になれますよう最後まで手を抜かないで、しっかり対応していきたいと思いますし、また、多くの方に現地に来ていただいて投票をしていただければというふうに願っているところであります。
橋爪委員
昨年、2年連続の3位。票を伸ばしながらもということでありました。昨年の4位がまた「ふっかちゃん」ということで、今年の1位・2位は、去年の3位・4位の争いということでしょうかね、確か。ネットの投票は締め切っていると思うのですが、セントレアでの決選投票にどれだけ深谷市民が来るかというのが心配なところであります。いずれにしましても、2年連続3位で今年に掛けているという意気込みが結果につながっているので、本当にご努力されているなと。そして総動員体制で民間企業まで含めてご協力いただいてるということに感謝の意を示したいというふうに思います。
それで、部長、優勝した暁には何かお祝いするのですか。
笠原企画部長
是非そうしたことが出来るように、最後、本当に皆さんにご協力いただきながら、実現出来るように頑張りたいと思います。
橋爪委員
すでに目が笑っているので、このまま逃げ切り体制に入っていただければと思います。
続いて東京事務所について、実績とその評価についてお伺いします。
笠原企画部長
東京事務所に関するお尋ねでございますが、東京事務所につきましては、常時、東京事務所の職員が国の中央省庁等を直接訪問いたしまして、県の行政運営上必要な情報収集に努めるなど、事務レベルのやりとりをさせていただいておりますが、それに加えまして、本県選出の国会議員の皆様や本県出身の各省庁の幹部の皆様等への情報発信、また、在京報道機関への情報発信も行っているところです。
また、国への要望や知事会の活動での要望活動の拠点ともなっておりまして、県内の市町村や各種団体が行います要望活動等の連絡・調整機関の役割も担っているところでございます。平成25年度におきましては、ぐんま総合情報センター(ぐんまちゃん家)から東京事務所に企業誘致業務を移管しております。職員の企業訪問によります誘致活動や、企業からの立地に係ります相談への対応、企業立地セミナーの開催や企業展への参加、また、県内立地企業の首都圏本社担当者等との意見交換等を東京事務所を通じ実施をしているところでございます。
加えまして、市町村とも連携・協力をしながら、本県の企業誘致施策や立地環境等の情報の発信も行っておりまして、昨年度の実績といたしまして、企業訪問件数が311件となっております。
東京には、人、情報が集中しておりまして、現地での活動を通じてネットワークを構築をいたしまして、フェイス・トゥ・フェイスによります情報収集・情報発信を行いますことは、本県にとりましても重要なことだと考えており、東京事務所は本県の在京窓口として、その役割を果たしているものと考えております。今後もタイムリーな情報の収集や情報発信に努めますとともに、国と市町村との橋渡し役、企業誘致活動など、東京事務所の役割をさらにしっかり果たせるよう取り組んで参りたいと考えております。
橋爪委員
先週末でしたけど、私の出身高校の東京同窓会に出席して参りました。初めて出席したんですけども、そこに高校の先輩である東京事務所長がご出席をされていて、一言挨拶をされておりました。やはり本県の様々な分野でのPRというものも、大変短い挨拶の中で非常にわかりやすくご説明されていた印象があります。こういったところでも、25年の4月に組織改正で東京事務所に企業誘致であるとかの部分について移管がされていると。そういった行政機関であるとか、これまでの仕事とは大きく違った仕事も意識して行っているなという印象を受けているんですけども、ぐんまちゃん家からこの誘致活動に関して、移管されたということも大変効果の高いものだなというふうにも印象を受けました。その席に下村大臣はお見えになってはおりませんでしたけども、各省庁の幹部であるとか企業の幹部、そういった方たちも多数出席されておりましたので、かなりご挨拶いただくというのは効果の高いものであるというふうにも認識をいたしました。あとで産業経済部長のほうに、この絡みのお話はお尋ねするんですが、この東京事務所運営の中での誘致活動で、誘致につながっていますか。
笠原企画部長
先ほど訪問件数が311件とお答えいたしましたけれども、その相談を受けまして実際に県内立地に結びついた件数が4件あったというふうに聞いております。
橋爪委員
数字として結果が出ていることに評価の意を示します。ありがとうございます。引き続き頑張っていただきたいというふうに思います。ありがとうございました。
次に、健康福祉部長お願いします。
平成21年からはじまりました子どもの医療費、中学校卒業までの完全無料化ということで、この実績と評価についてお伺いします。
片野健康福祉部長
子ども医療費の無料化のお尋ねでございますが、端的にお答えをしたいと存じます。25年度決算では、対象となりました中学生までの子どもの数が255,297人でございます。県の補助額は38億円でございました。これは平成24年度と比べまして2億円ほど、率にして4.8%少なくなった数字でございます。評価の観点ですけれども、24年の7月に高崎市内の保護者の方3,000人を対象にアンケートを実施しております。その結果として、子ども医療費の無料化制度への支持あるいは賛成が91.5%に上ってございました。25年度から現在まで同様な状況だろうというふうに考えてございます。また、小児科のドクターからは、この無料化によりまして早期の受診、定期受診、そういったことで重症化の防止が期待されるということの評価もいただいてございます。何れにいたしましても、この事業、県内の各市町村の理解と協力を得て取り組んできたものでございます。今後とも市町村や医療機関等と連携をいたしまして、県民の皆様の理解をいただきながら、継続した実施に努めてまいりたいと考えております。