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7月 露地ナスにおける天敵導入の推進
土着天敵や天敵製剤の活用
多野藤岡地域の露地ナス栽培においては難防除害虫の対策として、土着天敵の活用のための天敵温存植物や天敵製剤の活用が進んでおります。
今回、天敵メーカーの担当者と協力し、新規に天敵製剤を導入した生産者を中心に巡回指導を行いました。
1 ねらいと背景
多野藤岡地域の露地ナスは地域の主力品目となっておりますが、ハダニやアザミウマ等の微小害虫における抵抗性の発達等が課題となっております。そこで、平成25年頃より天敵温存植物としてマリーゴールドを圃場内に植える生産者が増えており、現在は約45%の生産者で導入されています。また、近年はスワルスキーカブリダニやミヤコカブリダニ等の天敵製剤を利用する生産者も増加しており、本年は8名が利用しております。
2 取り組み内容
本年新たに天敵製剤を導入する生産者に対して、天敵導入の前から圃場を巡回し、天敵による防除の仕組みや、放飼前後の管理のポイント等に説明を行いました。また、6月26日に天敵資材メーカーの担当者と協力し、今年度新たに導入した生産者を中心に圃場巡回を行いました。
生産者からは、天敵の定着が見えないため不安である等の声も聞かれましたが、定着の確認もでき、今後の管理における注意点等について説明を行いました。
3 今後の方向
引続き土着天敵の温存技術や天敵製剤の利用を勧めるとともに、それらの安定的な効果を発揮するための農薬の選択・利用方法や、雑草管理等も含めた病害虫防除について指導を行い、総合的病害虫・雑草管理の推進を図ります。
マリーゴールドの植栽