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地方創生・ブランドに関する提言 地方創生・ブランドに関する特別委員会(令和4年3月15日)

 平成26年5月に日本創成会議から提起された「消滅可能性都市」という考え方を踏まえ、人口減少・少子高齢化に対する危機感が国民に共有され、同年12月に、第一期「まち・ひと・しごと創生総合戦略」が閣議決定されて以来、国や地方自治体において様々な取組によって地方創生を推進してきた。
 個人の生き方が多様化し、新たな技術や手法が急速に進化したことに加え、新型コロナウイルス感染症により、経済に深刻な影響を受ける一方で、企業の地方分散やテレワーク導入の加速、地方への移住・定住など、これまでの意識や価値観が大きく変化する時代となっている。
 そのような中、地方創生・ブランドに関する特別委員会では、改めて、地方創生及びブランド力の向上について、横断的、集中的に審査を行うため、「地域課題解決に向けた官民共創コミュニティの取組、スポーツ・アート等による地域創生、農畜産物や温泉文化による群馬のブランド化、公共交通対策」に焦点を当て、様々な観点から、活発に議論を行ってきた。その上で、地域の一人一人が地方創生の主役となり、全国に誇れる群馬県を実現するための提言をまとめた。
 ついては、県当局には、次の事項に積極的に取り組まれるよう強く要望する。

  1. 新型コロナウイルス感染症により、経済困窮など社会課題が多様化・複雑化している中、共助や相互扶助の担い手であるNPO法人等の基盤強化が急がれる。協働・共創を進めるための条例制定に向けた取組を着実に推進すること。
  2. 資金の助成、DXに係る講習会開催等、NPO法人の経営力強化に資する事業を継続して実施すること。資金確保に係る好事例の共有なども行うこと。また、その情報を地域住民に着実に届けること。
  3. 新コンテンツ創出について、デジタル人材やクリエイティブ人材の育成はどこでも取り組んでいる中で、群馬県として、他と異なる人材をつくっていくことが重要である。環境整備に止まらず、本県がどう魅力を発信し、新しい価値を生み出していけるか、ネットワークやアイデアを最大限活用して推進すること。
  4. 社会人eスポーツリーグ大会について、全国に誇れる大会となるようPRに努めること。社会人eスポーツリーグを起爆剤として、将来的には県内経済の活性化につなげ、特に若者層をターゲットとした本県のブランド力の向上を図ること。
  5. アーバンスポーツは、若者層にとって身近なスポーツとして認知されており、一部はオリンピックの追加種目にもなったことで注目されている。今後さらにアーバンスポーツが広がるよう、環境づくりに努めること。
  6. プロスポーツを活用して地域を活性化すること。本県の重要なコンテンツとして取り扱い、運営企業に対し金銭的支援策も行って、試合、教室、パブリックビューイングなど具体策を挙げてしっかり取り組むこと。
  7. 令和11年度に本県で開催される国民スポーツ大会に向け、長期的な視点で選手の強化育成に取り組み、プロのコーチの招聘(しょうへい)など一層の充実を図ること。チーム競技の強化方針を早く決定し、関係団体等と連携して行うこと。また、指導者や審判員の増員、強化、レベルアップについても、関係団体と連携して推進すること。
  8. ぐんまマラソンは、他県からの参加者も多く、県民の健康増進にも役立ち、本県にとってシンボル的な大会である。他のスポーツ大会やイベント等に好影響を与えられるよう、開催方法の工夫等を重ね、更に充実した大会にしていくこと。
  9. 温泉文化のユネスコ無形文化遺産登録に向けては、温泉文化への理解を深め、群馬の温泉の魅力をいろいろな人に知ってもらい、裾野を拡げていくことが重要であるので、機運醸成の取組や積極的な周知に努めること。
  10. ぐんまちゃんアニメの制作・放送による経済波及効果について、しっかりと検証し、本県の魅力度向上に結びつける取組を行うこと。また、引き続き、ぐんまちゃんを活用した効果的なPRを推進すること。
  11. ぐんま大使や本県ゆかりの著名人を活用したPRについて、スタジオ撮影だけでなく、本県の魅力ある地域の観光スポットに来てもらい、視聴者にここに是非行ってみたいと思われるようなPR方法を企画・検討していくこと。
  12. 蚕糸業の振興について、技術習得支援や繭代の補てん等、養蚕農家の継続や新規就農者を増やすための取組を推進すること。また、低コスト人工飼料の研究や全齢人工飼料による周年養蚕技術の開発等に、引き続き取り組むこと。
  13. 群馬の農畜産物について、G-アナライズ&PRチームによるおいしさや健康に関する分析結果をしっかりとPRし、商品の差別化や高付加価値化につなげる取組を行うこと。
  14. 本県のブランド力強化に向け、群馬には鑑評会で最優秀賞を獲得する等、良い酒があることを積極的に情報発信するとともに、今まで飲んでいた層に加えて若年層にも興味をもってもらうための取組を継続すること。
  15. 群馬交響楽団改革プランについて、楽団の更なるレベルアップに向けた体制づくりと演奏環境の向上を図る上で、楽員の給与等、待遇の充実も重要であるので、楽団と連携して進めること。また、高校音楽教室等の実施方法の見直しについて、教育委員会と連携し、子供たちの興味、関心をかき立て、文化の向上に資する手段として有効に活用されるよう、検討すること。
  16. 地方創生において公共交通の重要度は増している。国・市町村、交通事業者等と連携し、安全・快適で持続可能な公共交通サービスの確保等を推進すること。

 以上、提言する。
 令和4年3月15日

群馬県議会地方創生・ブランドに関する特別委員会

 群馬県知事 山本 一太 様


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