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総務企画常任委員会(企画部関係)(平成25年9月30日)

1.開催日時

 平成25年9月30日(月曜日)10時00分~13時37分

2.開催場所

 401委員会室

3.出席委員

 委員長:萩原 渉、副委員長:大手治之
 委員:中村紀雄、委員:腰塚 誠、委員:黒沢孝行、委員:織田沢俊幸、委員:岩上憲司、委員:後藤克己、委員:臂 泰雄

4.欠席委員

 なし

5.主な質疑

(1)第116号議案「平成25年度群馬県一般会計補正予算」について

大手副委員長
 ユースプログラム事業について、若手研究者を招聘するとあるが、どこの出身か示してほしい。

松浦世界遺産推進課長
 現在、16名程度招聘する予定であり、国内から半分、海外から半分、海外についてはヨーロッパ、アジア辺りを想定している。

大手副委員長
 勉強してもらって自国で周知すると思われるが、方向性についてどうか。

松浦世界遺産推進課長
 世界遺産は保存・管理のみならず、普及広報も非常に大切であり、教育に生かすことも必要である。まず海外の方に富岡製糸場と絹遺産群を理解してもらい、将来的に自分の研究の中に織り込んでいただく、なにかあったときに取り上げていただくようにと考えている。

大手副委員長
 日程的にはどの位の期間を予定しているのか。

松浦世界遺産推進課長
 ユースプログラムそのものについては、視察・シンポジウム・講演会等も含めて、数日から1週間程度である。

大手副委員長
 長崎の教会群が閣議決定で断念せざるを得なかった事例もあるので、「出るところは出る」といった姿勢も必要かと思うので、しっかりやってほしいと思うがどうか。

反町企画部長
 是非、登録を勝ち取りたいという思いは皆さんと一緒である。その中でどういうやり方が効果的な方法なのかを検討して進めていきたい。

中村委員
 世界遺産登録に係る社会科見学用事前学習資料について、世界遺産の普遍的な価値をどのようにわかりやすく伝える工夫を考えているか。

松浦世界遺産推進課長
 衣服の歴史とか生活とか、小学生でも分かるように平易な表現を用いる工夫をしていきたい。

中村委員
 富岡製糸場等による大量生産によって絹製品が庶民へ普及していった歴史や文化について、分かりやすく表現して欲しい。また作成数はどの程度を予定しているか。

松浦世界遺産推進課長
 副読本は小学6年生への全員配付で3万部、DVDについては各校1部ということで500部、それぞれ作成する予定である。

(2)富岡製糸場の来訪者への展示・解説について

大手副委員長
 来訪者に対する養蚕の生産システムなどの展示や解説についてどのように行っているか。

松浦世界遺産推進課長
 繭自体を見たことがない方もおり、そのような方に対して、東繭倉庫の北側で製糸場の歴史や展示を行っている。また世界遺産登録への価値等に関して他の関連遺産等も含め、解説員に話していただくようにしている。さらにパンフレットを配布して理解の増進に努めている。

大手副委員長
 他の3資産との関連性についてどのように説明しているか。

松浦世界遺産推進課長
 3資産との関連について、分かりやすいパンフレットを作成して普及広報すると同時に、藤岡市に関しては資料館、伊勢崎市に関しては近くの小学校に展示室を設けた。そちらにパネルを設置し、4資産の関連性について解説を行っている。

中村委員
 来訪者に対して注目を引くような説明板が不足しているのではないか。

松浦世界遺産推進課長
 掲示板も立て始め、近隣に勉強できるような施設も作っているが、将来的には近くで何か資料等を見られる施設等ができるよう改善していきたい。

(3)荒船風穴等の修復について

大手副委員長
 下仁田の荒船風穴に石垣の上に建物を復元する考えはあるか。

松浦世界遺産推進課長
 非常に難しい問題で、図面がまだ入手できず写真が残っているのみである。また復元について、内外の有識者の意見は分かれている状況である。ただ、石組みが風雨にさらされているのがいいのかといった意見もあり、今後慎重に検討をしていきたい。

大手副委員長
 先日の台風18号で窓ガラスが割れた事例で、修復をもう少しスピーディーにできないのか。

松浦世界遺産推進課長
 史跡の日常的な管理は市で行うことができるので、早急に修復したところである。ただし、同じく台風の被害があった社宅の屋根は、瓦自体も歴史的なものであるからなかなか手に入りづらく、代替品をおいても価値の真実性が失われてしまう。そのため、応急処置をした上できちんとしたものにしていきたいと考えている。

(4)総合計画の中間取りまとめについて

中村委員
 「がん検診受診率」の現状値欄の括弧書きの数字について「県独自調査の結果」とあるが、どちらを信じたらよいか、また独自調査の結果とは何を意味するのか。

塚越企画課長
 広報課実施の「県政県民意識アンケート調査」の中で、がん検診に関する調査結果を記載したものである。

中村委員
 がん検診受診率の目標値が全ての細目で50%とあるが、もっと高く上げた方がよいのではないか。

塚越企画課長
 「県政県民意識アンケート調査」は県民に無作為でアンケートを実施したものである。一方がん検診受診率の目標値は厚労省の「国民生活基礎調査」に基づいており、若干調査の種類が異なる。そのため一概に傾向をはかれない部分もあるため、現段階ではこのままでいく考えである。

中村委員
 それぞれの事業に重要度や緊急度があると思うが、その辺りの考えをお聞かせ願いたい。

塚越企画課長
 目標が後退した指標については、特に重要視している。各プロジェクトの下に1,000以上の事業があるため、その事業が本当に今のままでよいのかなどを検討して、達成できるように頑張っていきたい。

黒沢委員
 「はばたけ群馬プラン」進捗状況中間取りまとめについて、政策的な部分も含めた中で判断しなければならないものもある。この区分の検証はどういった形で行ったのか。

塚越企画課長
 今回の評価について、ほとんどが客観的なデータなので、まず担当課で直近のデータを把握した上で企画課に提出され、それを各部局で調整した上で評価を行った。

黒沢委員
 県庁内部で検証した数値の動向だけでなく、外部委員等と意見交換をした上で出していかないと客観的な信頼性がないと思うがどうか。

塚越企画課長
 あくまで中間報告であり、外部委員等の評価については、最終的な計画の進捗状況の取りまとめの段階で、入れる必要があるかどうか検討したい。

臂委員
 「はばたけ群馬プラン」進捗状況中間とりまとめについて、この指標はどのように設定したのか。また目標値の設定は適正であったか。全庁的に統一する意識を持って目標値を定めているのか。

塚越企画課長
 「目標・指標」については、「客観性」「分かりやすさ」を基準に執行部から提案し、県議会の特別委員会において議論したものである。

臂委員
 企画課が、数値の立て方や項目設定の際に、統一的な考え方を示したのか。

塚越企画課長
 各担当部局と企画課でよく調整した上で設定した。

臂委員
 予算をかければ出来るものもあるが、そうでないものもたくさんあると思う。一律に達成度を判断することが正しいかどうかという議論は企画部のほうで行ったのか。

塚越企画課長
 県総合計画として、群馬県をこのような方向にもっていきたいと意義付けた上で、この「目標・指標」を定めており、必ずしも県だけが事業実施すればよいということではなく、県全体で実現したいとの考えから設定しているもので混在しても仕方ない部分はある。

臂委員
 県がやって達成できるもの、市町村との協調で行うもの、県民にお願いするものなど、ある程度県が関わる部分に応じて、色分けして達成度などを指標を定めたほうがよいのでないか。
 計画期間が残り2年半であり、達成に向けて誰が責任持つのか。予算配分を考慮する際に、企画部はどのように関わるのか。

塚越企画課長
 総合計画推進部会に財政課も参加しており、全体の進捗状況を共有している。第一義的には、担当部局が達成に向けて努力することになるが、そこだけで足りない部分を企画課も参加している重点プロジェクト推進班などを通して、新しい事業の検討等を支援していく。

臂委員
 指標以外に個々の事業については事業評価を行っているとのことであるが、県全体の事業の進捗状況については管理しているのか。

塚越企画課長
 決算の時に、財政課の事業評価も含めて県HPに掲載して、全体の進行管理をしている。

(5)マイクロ水力発電について

中村委員
 マイクロ水力発電について、市町村と連携して積極的に推進を考えた方がよいと思うがどうか。

布施新エネルギー推進課長
 小水力に関して、導入可能性についての調査補助を行っており、昨年度は9団体、今年度は7団体実施している。最近、新聞に出た前橋市の赤城大沼用水について、前橋市の分についても土地改良区の部分についても補助金を使って、調査している。

中村委員
 群馬用水や大正用水についてもあれだけの水が恒常的に流れていて、水利権の問題等もあるかと思うが、もっと活用する余地はあると思うがどうか。

布施新エネルギー推進課長
 農業用水は当課の補助金だけでなく農水省の補助制度もあり、今後そういった点をPRしていきたい。

中村委員
 法律的な規制は改正されてきているのか。

布施新エネルギー推進課長
 水利権について、農業用水での従属発電についての規制緩和が徐々に進んできている。

中村委員
 真剣に農業用水だけでなくマイクロ水力の発展についても取り組んでほしいと思うがどうか。

反町企画部長
 恒常的に流れる水のエネルギーを有効利用しない手はないと考えている。農業用水として水利権がある水を従属発電する際に事業主体をどうするかとか、一定期間流量調査をしないと発電機の規模が決められないといったことなどの面で若干時間がかかっているが、基本的な考えとしてはなるべく利用したいと考えている。

(6)ぐんまちゃんの利用促進について

黒沢委員
 「ぐんまちゃん」のデザイン利用について、サークルやグループ内で利用したいという方もいるが、手続きが非常に面倒と聞いた。ぐんまちゃんの利用を進めるために、商業目的とそれ以外に分けて対応した方が良いのではないか。

佐藤ぐんまイメージアップ推進室長
 昨年のゆるキャラグランプリで3位になって以降、申請件数が急増したこともあり、本年2月に利用の許諾書の交付のみに手続きを簡略化したところである。
 既存のデザインを使っていただいたり、事前相談をいただいたりすれば、処理は比較的速く進められる。ただし、ブランドイメージを守るために審査は厳格に行っており、オリジナルのデザインの審査については修正に時間がかかることもある。

(7)企画部の役割について

織田沢委員
 企画課と総合政策室の業務について伺いたい。

塚越企画課長
 企画課の果たす全庁的な政策調整の機能としては、まず「県総合計画の策定及び進行管理」が挙げられる。次に各部局主管課長等で構成する「企画会議を主催」しており、各部局の重要施策の展開に横串をさす様な役割を果たしている。

加藤総合政策室長
 総合政策室が行う「重要政策の総合調整」の具体的な例としては、平成24年3月に群馬県国際戦略を策定している。現在、バックアップ機能誘致を鋭意行っており、国に対する情報収集や提案要望、県内市町村と東京23区との交流拡大、サテライトオフィスの誘致など、関係部局との連携が必要となる業務を行っている。また、道州制について、全庁的な庁内研究会を主宰し、調査研究を行うなど、本県全体を取り巻く重要な業務の総合調整を担っている。

織田沢委員
 昨年の11月議会一般質問で、「今、群馬県で最大の課題は『世界遺産登録を確実なものにすること』、そして『登録により、群馬県をさらに活性化させること』、そのためには『市町村の悩みは何か』『どこが窓口になるのか』」と質問したところ、知事は「観光局にさせます」と答弁された。例えば下仁田町の荒船風穴では、道路が狭く車のすれ違いも困難であり、新しい道路や駐車場が必要である。こういう相談をしてみると、実はバラバラである。こういうことの一本化が出来ないと、全体的に世界遺産を活かすまちづくりを町が考えるだけで、アドバイスもバラバラである。こういう大きな問題こそ企画調整ではないか。知事でなくても、副知事が本部長になって、企画課が事務局をもっていかないと本当の意味での窓口の一本化は出来ない。そういうことの業務が企画の仕事ではないかと思うがどうか。

塚越企画課長
 企画課が窓口となって、県の大きなイベントや重要施策に関わっていくということは、従前の企画課としては行っていたが、現段階ではそこまではできないのではないかという印象を持っている。事業に応じて企画が出ていくということは非常に重要なことであると考えている。

反町企画部長
 企画部が担うべき役割は非常に広く、実は様々なシーンがある。世界遺産登録も県の重要施策の一つであり、全庁的な対応をきちんとするべきである。例えば道路や駐車場整備などの業務には、それぞれの担当部署があるが、それが個別に対応すればよいというのではなく、県として何らかの形でやらなければならないと考えている。今後、どういう形で対応すべきか、真剣に考えていきたい。

織田沢委員
 企画部に期待するのは本当の意味での調整機能である。例えば鳥獣害対策では、環境森林部と農政部の2つにまたがり、環境森林部の中でも自然環境課と林政関係で分かれているが、これらが同じ歩調ではない。こうした悩みのあるものを、最終的に責任所管は何処であると決めるのが、本来の企画であると思うがどうか。

反町企画部長
 非常に多くの課題を含んでおり、それを全て企画でやれるかということは正直なところ非常に不安な部分が多々ある。全体的な行革の中で人員削減が行われているが、業務量として、「考える」という業務がなかなか定量化されない。調整するにしても担当者として状況を詳しく知って、方向性を考えないと対応できない。国際戦略も当初は総合政策室が中心となって作り、現在、国際戦略課に引き継いで展開している。新しいものを取り込む、対応していくという部分が若干不足しているのかと思う。具体的にどういう風にやっていくかについては、個人の努力もあるが、システムや組織など県庁全体の中で考えて行かなければいけない。また内部の検討だけでなく、外部から客観的なご指摘をいただき、取り組んで行きたいと考えている。まずは担当部局が考え、複数部局間で調整していかなければならないことを企画が吸い上げていくことはある、また新規の政策課題で何処が行うのか分からないものは、企画が受けてやっていかなければならないという思いはある。

(8)上海事務所を活用した中国への農産物販路拡大について

岩上委員
 上海事務所ができた結果、どういったものが販路拡大ができているのか。

向田国際戦略課長
 中国本土については本県からの食品全般が輸入禁止となっており、工業製品だけが持っていける。今度11月に上海伊勢丹で予定している群馬県物産展については、風呂敷や腰サポートベルトなど工業製品を出展する予定である。高級工芸品などが輸出品目として期待され、10月にも上海からのバイヤーが上海事務所の手配により来県する予定がある。
 香港については、食肉の輸入禁止は解除されたが、野菜等は輸入禁止が続いている状況である。輸出推進の取組と併せて、輸入禁止の解除に向けた取組も行っているところであり、6月に知事が香港を訪問した際にも香港政府に解除要請を行ったところである。

岩上委員
 輸入禁止の解除を求めることは非常に大変と思うが、見通しはどうか。

向田国際戦略課長
 そろそろかといった噂は流れるが、具体的には見えていない。

岩上委員
 輸入禁止が続く中でどういった戦略イメージを持っているか。

向田国際戦略課長
 国際戦略は中国だけでなく東アジアを対象としたものである。輸入禁止になる前、例えば、本県牛肉が高いシェアを占めていたシンガポールについては、大震災等の影響で輸出がストップしている間にだいぶ他県にシェアを奪われたことが課題となっており、それを取り戻すのがひとつの戦略になると考える。キャベツなどの青果物についてはまだまだ厳しい状況が続いていることから、こんにゃくをはじめとする農産加工品に活路を見いだして、輸出に取り組んでいる。香港フードエキスポにこんにゃく加工品を出展したところ好評であり、テレビ番組でも、群馬県のこんにゃくが販路開拓に成功しているとして取り上げられた。こんにゃく生産振興につながる食品輸出を更に拡げていきたい。

(9)ぐんまちゃんの知名度アップについて

岩上委員
 今年もぐんまちゃんのゆるキャラグランプリが始まったが、ぐんまちゃんの応援を手伝いたいという人がたくさんいる。そういった声に応える環境作りをして、実際に活動を支援してもらえる体制をつくればもっと盛り上がると思うがどうか。

佐藤ぐんまイメージアップ推進室長
 ゆるキャラグランプリの投票においても、県が一方的に呼びかけるのではなく、県民の間で自発的に投票しようという動きが広がることが望ましいと考えている。ぐんまちゃんの応援団を立ち上げよう、という申し出もいただいており、そういったものを母体にしてファンクラブのような組織ができれば望ましいと考えている。

(10)過疎・山村地域振興対策について

後藤委員
 過疎・山村地域振興対策事業についても「事務・事業見直し委員会」で、審議してもらう必要があるのではないか。

五十嵐地域政策課長
 群馬県過疎地域等活性化庁内連絡会議を設置し、過疎地域の厳しい現状認識や、地域への施策に取り組むための情報共有、市町村等からの要望や予算化などの対応を総合的に行っている。なお、「事務・事業見直し委員会」で議論される事業は、事業を所管する課が提案する仕組みとはなっていない。

後藤委員
 群馬県過疎地域等活性化庁内連絡会議を平成21年度に設置したと聞いているが、平成24年度は開催していない。広島県を例にあげると、バックアップ会議を年2回、さらに市町村ごとに会議をもっている。本県も、まずはきっちりと開催し、条例化といったような成果を見せる必要があると考えるがどうか。

五十嵐地域政策課長
 平成21年度に設置以降、事業上の調整が多い。過疎地域自立促進特別措置法の改正にあたっては、庁内連絡会議の活用により県の実情に合った「群馬県過疎地域自立促進計画」を策定することができた。その後も実質的な議論ができるように工夫をしており、機能を補完するため、昨年度には市町村と過疎対策・山村振興業務に係る意見交換会を開催し、地域からの意見や課題を拾い上げているところである。

後藤委員
 昨年度、大きなテーマがなかったということで、あえて庁内連絡会議を開催しなかったということだが、群馬県においても過疎問題は深刻化している。地域政策課として、音頭をとって中山間地域振興条例の制定や思い切った取組を検討していく必要があると考えるがどうか。

五十嵐地域政策課長
 今年度からは、過疎・山村振興担当者会議を地域機関を含め年3回程度開催し、地域の生の声を聞くようにしている。今後は、県の各部局と市町村が一緒に個別具体的な議題を検討し、成果を上げていけるような仕組みを目指していきたい。


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