ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 トップページ > 組織からさがす > 健康福祉部 > 健康長寿社会づくり推進課 > 平成25年度 第8回群馬県がん対策推進協議会議事録

本文

平成25年度 第8回群馬県がん対策推進協議会議事録

更新日:2013年11月19日 印刷ページ表示

日時:平成25年11月5日(火曜日)19時00分から20時20分
場所:群馬県庁舎29階 第1特別会議室(群馬県前橋市大手町1-1-1)
参加者:群馬県がん対策推進協議会委員、県健康福祉部長、県保健予防課長ほか関係課長等 36名

《配付資料》

  • 資料1:群馬県がん対策推進協議会規則
  • 資料2-1:群馬県がん対策推進計画 分野別・実施主体別年次計画
  • 資料2-2:がん対策推進計画・年次別計画の重点的に進捗管理を行う項目について
  • 資料3:群馬がん治療技術地域活性化総合特区の概要
  • 資料4:がん対策情報収集・分析検討部会の設置について
  • 資料5:平成25年度県政県民意識アンケート調査結果概要
  • 資料6:新たながん診療提供体制の概要(案)
  • 資料7:がん登録等の推進に関する法律(案)の概要
  • 資料8:「群馬県がん対策推進条例」の見直しについて
  • 資料9:医療計画制度について
  • 資料10:がん対策推進計画検討部会専門分科会等報告

会議内容

1 開会

開会

2 あいさつ

群馬県健康福祉部長 片野 清明
群馬県がん対策推進協議会副会長 野島 美久

3 議事

(1)会長・副会長の選出について

 平成25年6月に委員の任期満了にともなう委員改選が行われ、本日が新しい体制での初めての会議となるので、会長及び副会長の選任を行う。
 これまで、本協議会の会長には県内の医療機関・医療関係団体を代表する立場として群馬県医師会長に、副会長にはがん診療連携拠点病院・推進病院を代表する立場として、群馬大学附属病院長が就任されているが、10月31日をもって鶴谷県医師会長が県医師会長を辞任したため、臨時・暫定的な対応として、野島群馬大学附属病院長が会長代行として協議会の運営にあたり、次回の協議会において改めて正副会長の互選を行うことが承認された。

(2)報告事項

ア 群馬県がん対策推進計画の進捗管理について

 事務局説明
 がん対策推進計画の年次計画については、重点的に進捗管理をする項目及び重点的に進捗管理をする項目であって関係団体に年に一度報告を求める事項を定め、8月19日付けで各委員あてに通知している。
 資料2-2のとおり具体的に進捗管理をする項目を定めたので、各実施主体への照会等により、がん対策推進計画の進捗管理を行いたい。但し、がん医療の部分については、確定していない部分があるので、拠点病院連絡協議会と調整していく。

イ 群馬がん治療技術地域活性化総合特区の概要について

 事務局説明
 産業政策課から説明する。群馬がん治療技術地域活性化総合特区は、9月13日に地域指定を受け、群馬県全域を指定区域として、重粒子線治療を目的としたがん医療産業拠点の形成を図るものである。
 「がん治療研究開発拠点の形成」、「がん医療人材育成拠点の形成」、「がんを中心とした医療産業拠点の形成」の三つの柱のもと、群馬大学の重粒子治療技術の高度化、「放射線医学国際人材育成センター」及び「次世代医療産業創成センター」の設置などを予定している。
 また、国内外から戦略的に医療関係産業を誘致するとともに、外国人の医療観光推進連絡会議を組織し、重粒子線とPET診断に限り、外国人医療観光を推進する。
 また、総合特区は、規制緩和だけでなく、税制上の支援・財政上の支援・金融上の支援をパッケージ化するものであり、国競争的資金等を活用することにより研究開発を推進する。

 委員意見
 重粒子線治療を中心としたがんの研究開発・人材育成拠点の形成、がんを中心とした医療産業拠点の形成など、群馬大学が中心的な役割を果たす構想である。

 委員意見
 群馬大学には医学部のほか工学部など色々な学部があり、横のつながりが大事だと思うがどうか。

 委員意見
 「医工連携」がキーワードになっており、群馬大学は、昭和キャンパスと桐生キャンパスと物理的に離れているが活性化を図っていく。
 また、重粒子線治療センターでは、月あたり50名強、年間約500名の患者さんを治療している。当初の予定では、500名から600名の目標を掲げており、目標に近づいてきた。
 また、外国人患者の受入れも始めており、これまで10名弱の外国人患者さんを治療している。

ウ がん対策情報収集・分析検討部会の設置について

 事務局説明
 第7回協議会において設置を協議した「がん対策情報収集・分析検討部会」は、群馬大学の小山教授を部会長として合計13名の委員で検討を進めていく。

 委員意見
 群馬県内でどのような対策やがん医療が行われているか情報が少ないことから、情報を集めて分析するセンターが必要と判断され、計画に盛り込まれたものである。部会で検討していきたい。

エ 県政県民意識アンケート調査の結果について

 事務局説明
 県政県民意識アンケートは、県の広報課が毎年実施しており、今年度の調査で初めてがん対策が項目に加えられた。
 40歳から69歳(子宮がんは20歳から69歳)のがん検診受診率を計算すると、胃がん48.2%、肺がん45.9%、大腸がん40.9%、子宮がん52.6%、乳がん51.5%と高い結果となった。
 これまで指標としてきた国民生活基礎調査と同じ設問で質問をしているが、本アンケートは、調査対象者数・回収率が少ないことが影響したと考えており、結果は参考値として扱う。来年度になると、国民生活基礎調査の25年度の実施結果が出される。

 委員意見
 高い受診率が出ているが、調査の規模・回収率等を考えると、従来の調査と必ずしも比較することはできないということか。これまでの県のがん対策が功を奏しているともいえる。

 事務局説明
 最終的には25年度の国民生活基礎調査と比べ判断する。

オ がん診療連携拠点病院制度の変更について

 事務局説明
 国では、がん診療連携体制のあり方を検討しており、資料6は検討委員会の報告である。
 現在の拠点病院制度の課題として、拠点病院間の格差、未設置の空白の2次医療圏の存在があり、こうした課題に対応するため、拠点病院の指定要件の強化による質の強化、拠点病院が空白の医療圏に新たな病院制度(地域がん診療病院)をつくり、拠点病院とのグループ指定により高度がん診療へのアクセスを確保しようというものである。
 また、特定領域がん診療病院を設け、特定のがん種について拠点的役割を果たす医療機関の位置づけを明確にする内容である。
 11月以降に国として要件を定めたものが通知される予定であるが、本県では多くの拠点病院が今年度で指定期間が満了となることから、継続申請に向けた手続きをしなければならない。国等からの情報によると、1年程度の猶予期間後に新要件に移行する見込なので、27年度からの新要件への移行をお願いする。

 委員意見
 現行のがん診療提供体制の課題を踏まえ、新たな体制が国で検討中である。一つは、拠点病院の指定要件を強化し、充実を図るとともに、「地域がん診療病院」と「特定領域がん診療病院」を設け、それらをネットワークで結びつけ、体制を整えてというものである。

 県健康福祉部長
 県内で10箇所の病院が、がん診療連携拠点病院に指定されている。このほか拠点病院に準ずる病院として、県で推進病院を7箇所指定している。
現在、拠点病院が、がん診療の底上げを含め、がん診療の中心を担っているが、要件が厳しくなると、現在の10箇所の病院が全て移行できるか課題となるので、本日報告した。

カ がん登録の法制化について

 事務局説明
 新しいがん登録の法律については、超党派の国会議員により検討が進められており、議員提案により法律が制定がされる。全国がん登録として、国が中心となった全国がん登録を進めていこうというものである。
病院には届出の義務が課され、診療所は協力して頂けるところを都道府県が指定する。
 法律案はまだ公表されていないが、平成28年1月からの施行を目指している模様である。2年程度の準備期間があるので、的確に対応していきたい。

 委員意見
 がん登録の法制化が目の前に来たところであるが、群馬県は、地域がん登録が条例の中できちんと位置づけられており、その結果により、住基ネットを活用した予後調査が始まっている。
 今回の法案ですと、国で一括して予後調査を実施することになるが、軌道に乗るまでは群馬県の仕組みを続けて欲しい。

 委員意見
 群馬県のがん登録は、法制化がなされなくても、ある程度の予後調査はできているということか。

 委員意見
 群馬県では条例に基づき、しっかり予後調査を実施しており、日本でも精度の高い予後調査が行われていると思う。

 委員意見
 院内がん登録があるが、その関係はどうなるか。

 委員意見
 がん登録については2つの届出先がある。拠点病院の院内がん登録は、国立がん研究センターに届けられるが、全国がん登録は、都道府県を経由して国に出すということでこの法律が定められている。

 委員意見
 法制化が間近ということか。

 事務局説明
 はい。

(3)協議事項

ア 群馬県がん対策推進条例の見直しについて

 事務局説明
 平成22年12月に制定された群馬県がん対策推進条例は、議会の特別委員会を設置し成立した条例であり、知事は、条例施行後の3年経過ごとに必要な見直しを行うこととになっている。資料8により10月に開催された専門分科会等での意見をまとめたので意見をいただきたい。

 第2条関係
 県の連携先に「教育関係者」を追加する。
 事務局の考え方
 「教育関係者」といった語句を追加することを検討するとともに、第16条の「県民運動の推進」における県の連携先への追加を検討する。

 第4条関係
 県民の責務を削除する。
 事務局の考え方
 条例の基本的な考え方に関わる部分であり、今までの経緯を考えると、単純に削除することは難しい。

 第5条関係
 群馬労働局、労働基準監督署、県労働政策課が事業者の役割について周知を行うことを盛り込む
 事務局の考え方
 第2条の県の連携先として、事業者及び事業者で構成する民間団体といった語句を追加するとともに、あわせて、第16条の県民運動の連携先としても同様の語句の追加を検討する。また、条例で国の個別の機関の責務を規定することは難しいと考える。

 第6条関係(1)
 未成年者の喫煙防止対策を追加する。
 事務局の考え方
 未成年者の喫煙は、法律で禁止されているが、未成年者の喫煙防止対策の強化をがん対策推進計画の中で重点事項として位置付けていることから、提案の趣旨を条例に盛り込むことを検討する。

 第6条関係(2)
 自治会や様々な団体の努力でがん検診の受診勧奨を行うことを盛り込む。
 事務局の考え方
 提案の趣旨を踏まえ、第16条の県民運動の推進の中に、がんに強い地域社会の構築といった文言を盛り込むことを検討する。

 第7条関係(1)
 拠点病院制度の変更に伴う文言修正を行う。
 事務局の考え方
 提案にそって必要な文言修正を行うことを検討する。

 第7条関係(2)
 小児がんに関する文言を追加する。
 事務局の考え方
 条例中に小児がん医療の充実等について盛り込むことを検討する。

 第9条関係(2)
 緩和ケアの位置づけについて、「がん治療の初期の段階から」を「がんと診断されたときから」に見直す。
 事務局の考え方
 提案にそって必要な文言修正を行うことを検討する。

 第11条関係
 がん登録の法制化にともなう文言修正を行う。
 事務局の考え方
 新法が年内に成立しても、その後発出される政令や省令などの内容を確認する必要があるため、今回は見直しを見送る。

 第12条関係
 県民にがん情報を提供する態勢の整備を追加する。
 事務局の考え方
 「がん対策情報収集・分析検討部会」で検討を進めることとする。

 第16条関係
 県民運動の推進に地域社会づくりについて言及する。
 事務局の考え方
 がんに強い地域社会の構築といった文言を盛り込むことを検討する。

 その他(1)
 市町村の責務を加える。
 事務局の考え方
 地方分権一括法以降、県と市町村は対等の対場にあるとの考え方に基づき、県の条例に市町村の責務を規定しないという流れとなっている。

 その他(2)
 がん対策推進計画の策定やがん対策基本法やがん対策推進計画に基づくがん対策について明記する。
 事務局の考え方
 現行条例に大きな不都合がないことから、盛り込まなくても足りるものと考える。

 がん対策推進計画の中に盛り込まれた新しい要素のうち、今後のがん対策の方向性として重要なものを条例に追加したらどうかという視点で、事務局としての考え方を整理したものである。今後、県の条例担当部署との調整、パブリックコメントの実施、そして県議会での審議という手順で進められる。

 委員意見
 専門分科会はどういうものか。

 事務局説明
 がん対策推進計画の策定を進めるため、がん対策推進協議会のもとに、がん対策推進計画検討部会を設けている。資料10のとおり、がん検診・がん予防専門分科会、小児がん専門分科会、相談支援・情報提供専門分科会、がん医療専門分科会、緩和ケア・在宅医療専門分科会の5つの分科会に分かれている。ほかに、群馬県がん登録推進連絡協議会がある。

 委員意見
 どういう方が委員になっているのか。

 事務局説明
 それぞれの専門分野に造詣の深い方が就任している。

 委員意見
 第4条の県民の責務については、削除は難しいということだが、「県民の責務」という書き方が、上から目線に聞こえる。群馬県がん対策推進計画では、県民の目線に立って、県民の理解・協力を得ながら進めていくという書き方であり、県民の責務ではなく、「県民の役割」とか「県民の理解と協力」に変更が必要だと考える。

 委員意見
 県民が主体となって取り組まないとがん対策は無理だろうと思うが、文言に注意して欲しいという意見だと思う。
がん登録制度については、国の動きがはっきりしないので、今回は見送るのは当然だと思うが、今回の見直しの後、方向性がはっきりしたら、3年後ではなくとも改正するのか。

 事務局説明
 全国がん登録は平成28年1月からの施行を目指していると聞いているので、そのタイミングが目安となる。

 委員意見
 私も「県民の責務」という文言は上から目線だと感じる。化学療法に対する考え方、検診に対する考え方、緩和ケアに対する考え方は一人ひとりみんな違うので、その人の主体性・自主性・個性を尊重したものでなければならない。

 県健康福祉部長
 最終的には県議会での議論を経て決定される。条例と計画の2本立てで、がん対策が進んでおり、条例については、本日の意見を踏まえて、事務局で検討しながら議会につないでいく。
ただ、結果的にどのような形になるかは約束できないが、貴重な意見として受け止めたい。

(4)その他

 事務局説明
 医務課から説明する。現行の医療計画の期間は、22年度から26年度の5年間であり、25年度に基礎調査を実施し、26年度に新計画を策定する予定である。
 医療計画制度には、がんをはじめとした5疾病5事業及び在宅医療の連携体制の構築と、基準病床数制度による病床規制の2つの側面がある。
 2次医療圏の見直しについては、これまで明確な基準はなかったが、国が一定の基準を定めた。本県では、この基準に該当する医療圏は現時点ではない。

 事務局説明
 10月に開催した専門分科会等の内容を資料10にまとめている。

4 閉会

閉会