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「群馬県多文化共生・共創推進条例(仮称)」に関する意見の募集結果について

更新日:2021年2月15日 印刷ページ表示

令和3年2月17日
地域創生部ぐんま暮らし・外国人活躍推進課

 県では、「群馬県多文化共生・共創推進条例(仮称)」について素案を作成し、令和2年11月26日から令和2年12月25日までの1カ月間(30日間)、郵便、ファクシミリ、電子メール、持参により、広く県民の皆様から意見の募集を行いました。
 このたび、寄せられました御意見(延べ54件)及びそれに対する県の考え方を下記のとおり取りまとめましたので、公表いたします。
 なお、寄せられました御意見につきましては、取りまとめの便宜上、案件ごとに適宜集約させていただいております。
 今回、御意見をお寄せいただきました方々の御協力に厚く御礼申し上げるとともに、今後とも、県行政の推進に御協力を賜りますようお願い申し上げます。

政策等の題名及び公布(予定)日

群馬県多文化共生・共創推進条例(仮称)
令和3年3月26日公布(令和3年4月1日施行)予定

意見の提出数

合計48通
(郵便6通、ファクシミリ2通、電子メール39通、持参1通)
(意見の延べ数54件)

意見の採択により改正した箇所の有・無(有の場合はその概要)

提出された意見の概要及び意見に対する考え方

提出された意見の概要及び意見に対する考え方一覧
番号 意見の概要 意見に対する考え方
1  大切なことなのでぜひ全国に広めてほしい。  本条例の制定及び条例に基づく施策が、群馬モデルとして、他の自治体の取組を促す効果を及ぼすことを期待しています。
2  条例制定、多文化共生の推進自体に反対する。
理由は、1.「郷に入りては郷に従え」に反する、2.多文化共生を強制してはいけない、3.外国人による牛豚の窃盗や違法な肉の処理・販売のように外国人の全てが善良であるとは限らない、4.外国人参政権を認める方向につながる、といったことが挙げられる。
  1. 本条例は、我が国の制度や慣習を前提とするものであり、まさに「郷に入りては郷に従え」を前提とするものです。その上で、社会のルールが誰にでも適用されることから、前文において「日本人県民と外国人県民が共に社会のルールを守りつつ」と規定しているものです。
  2. 多文化共生・共創社会の形成の推進については、県民や事業者の皆さんにおいて「寄与するよう努める」ことを規定するものであり、強制しようとするものではありません(第6条、第7条第1項)。
  3. 違法行為などにつながらないような社会的環境も含めた多文化共生・共創社会の形成を目指し、第1条の目的を達成しようというものです。
  4. 本条例は、外国人参政権については何ら規定していないものです。
3  多文化共生・共創推進条例の制定に賛成である。しかし、外国人は、日本人のやり方にすべて合わせるべきと思う日本人が多いかもしれない。  本条例は、国籍、民族等の異なる人々が、社会的ルールを守りつつ、互いの文化的な違いを認め合い、対等な関係を築こうとしながら、安心して、かつ、快適に暮らすことを目指しているものあり(前文、第2条第1項)、外国人県民が我が国のルールに従うことを前提とするものです。
4  富岡製糸場建設や蚕糸業の振興は、日本全体の富国強兵の流れからきているもので、政府の意向が強い。県の風土が関わっているものであるとか、寛容さや新たな価値の創造の積み重ねであるとは言いがたい。時代背景を汲み、正しい見解を付した条例としてほしい。  御意見のとおり、条例前文中の富岡製糸場建設や蚕糸業の振興は、我が国の殖産興業の一環として推し進められました。一方、富岡製糸場の建設及び創業に当たっては、フランスと日本の技術の融合により、普遍的価値を有するに至ったと考えております。
5  太古の昔の事例の記載が多い。前文とはいえ、もう少し簡潔にした方がよいのではないか。昨今の情勢を踏まえ、「共に社会のルールを守りつつ」「お互いを尊重し」「協力し合う」ことを強調すべき。
 また、外国人に道徳やモラル、社会通念を教えることも県の責務として明記すべき。ただ相手を尊重することだけでなく、正しく「共創」となることを望む。
 前文については、条例制定の背景・考え方を規定しており、その中で、本県が歴史的にもグローバルに共生してきたことをお示しいています。
 また、本条例では、「日本人県民と外国人県民が共に社会のルールを守つつ、新しい群馬の実現に協力して取り組むこと」としており(前文)、お互いの違いを認め合い、地域社会の構成員として共に生きることを前提とするものです。
6  前文第4文のDNAという言葉は土壌、風土などの地縁的な言葉を用いるとよい。
 第11条、日本語教育充実のみが語られているが、第2言語の学習機会の拡充を明記がない。多言語による双方向の意思疎通が必要。群馬のオリジナリティにもつながり、共生社会の実現だけでなく、新たなイノベーションも期待できる。
 本県が歴史的にもグローバルに共生してきたことをお示しするため、DNAという文言を使用しています。
 本条例における施策に関する規定は、特に重要なものについて規定しています(第11条、第12条)。御提案のような内容を明記しておりませんが、今後の基本計画づくりや施策を進める上での参考とさせていただきます。
7  多文化共生を背景とした権利の濫用は許さない旨の規定を設けてほしい。第3条の基本理念について、「外国人による犯罪や日本を貶める行為に対する糾弾については、不当な差別に当たらない」とする旨の規定を設けてほしい。
 また、第15条の「推進会議」について、特定の民族に忖度することのないよう、メンバーの選出については透明性の確保に努めてほしい。
 本条例は、我が国の制度や慣習を前提とするものであり、権利の濫用が許されないことや憲法その他の法令において保護されている権利が守られることもこの前提に含まれるものです。
 第15条に係る御提案については、今後の施策を進める上での参考とさせていただきます。
8  外国人県民の持つ文化や言語を維持することが不可欠なのではないか。地域社会の日本人の子どもたちが多文化多言語に早期から触れることで、グローバル時代にふさわしい異文化リテラシーを身につける機会にもつながる。  第11条(教育の充実)第1項は、多文化共生教育の推進を含むものです。御提案については、今後の施策を進める上での参考とさせていただきます。
9  法的に策定義務がない中で、条例制定を目指すところに、群馬県の多文化共生・共創社会実現への強い意志を感じた。
 第8条の「知事は」が、計画の中身、策定の主導は知事の考えにかかるように感じた。第11条の教育について、重視している項目とはいえ、個別具体的な支援にふれている点で違和感がある。
 「外国人県民」という言葉には、外国人を身近に感じ、一体感が表現されているように思う。
 本条例における施策に関する規定は、特に重要なものについて規定しています(第11条、第12条)。
10  第3条第2項「国際的な協調に配慮しつつ」という表現が少々わかりづらい。場合によっては人権的配慮と国の方策が相反することもありうる。人権尊重という立場からだと第2項の必要性に疑問を感じる。  御指摘を踏まえ、「国際的な協調に配慮しつつ」は表現を修正しました。
11  第5条の市町村の責務について、相談窓口のワンストップセンターの設置は県を除くと集住地域だけだが、そうした機能は全県的に必要。市町村は努力目標ではなく、「しなければならない」というような、少し強い表現がよい。  本条は、県と市町村とが対等・協力の関係にあることを前提としており「努めるものとする」という規定となっております。
12  第7条の事業者の責務について、非常に画期的でよいと思うが、さらに地域との連携や貢献について加えた方がよい。  御指摘の地域との連携等については、第2項の規定により取り組むよう努めるものと考えております。
13  第11条第2項について、「外国人県民が」とせず「すべての県民が」という表現の方がよい。  特に外国人県民が日常生活を円滑に営むための取組を規定しているため、このような規定としております。
14  外国人県民の生活レベルを実効的に守る仕組みを構築し彼らが安心して仕事や生活できるようにしてほしい。外国人の状況把握には、外国人とかかわりのある多くのボランティアの力が活用できる。様々な理由から合法的な滞在許可をもたない外国人を切り捨てず、保護や帰国支援などができるシェルターも用意してほしい。  御提案は、多文化共生・共創社会の形成の推進と方向性を一にするものです。御提案については、今後の施策を進める上での参考とさせていただきます。
15  地域のキーパーソンとなる可能性のある外国人の発掘、このようなことに関心のある日本人の発掘、このような人たちが出会える場の設定と団体化をしてほしい。共通の目的を持って活動できる体制づくりをし、横のコミュニケーションをとれるようにしてほしい。  御提案は、まさに「共創」の一環と言えるものです。御提案については、今後の施策を進める上での参考とさせていただきます。
16  「仲間」という表現が少ない。前文の6段落目に「…日本人県民と外国人県民が仲間として手を携え」としてはどうか。  御指摘の文言については、前文においてもっともふさわしい箇所において使用していると考えております。
17  「事業者」だけだと何を定義しているのか分かりづらい。  本条例における事業者は、法人格の有無を問わずあらゆる団体を含んでいると考えております。
18  前文「私たちの故郷である」は、県外から移住してきた者には違和感を感じる。「群馬県をさらに飛躍させ、全ての県民の幸福度を向上させていくためには、群馬県に暮らす外国人との共生・共創を図っていくことが不可欠だと考える」としてはどうか。  前文の「故郷」については、出身地というだけでなく、現に居住する方や関係人口、交流人口といわれる皆さんにとっても「拠り所」となる地、という意味において「故郷」と表現しております。
19  第1条「誰もが幸福を感じることのできる社会」とは具体的にどのような社会か。人権尊重や社会参画などの文言は不要か。  第1条については、前文(背景や考え方)、第2条(定義)、第3条(基本理念)と相まって、人権尊重や社会参画についても包含しているものと考えております。
20  第15条の推進会議の構成員の多様性の確保についても配慮すべきではないか。宮城県条例には「委員構成における国籍、民族等の多様性の確保に配慮しなければならない」との記載がある。  御提案の多様性の確保については、今後の施策を進める上での参考とさせていただきます。
21  日本人・外国人県民がともに社会ルールを守ること、とあるが、これをどのように実現していくのか、現実的かつ慎重に検討してほしい。社会ルールとは具体的に何を指すか説明が必要。  前文の社会のルールについては、我が国の制度や慣習を広く含むものと考えております。「守る」の実現については、本条例に関わるすべての行政機関や県民等の取組が求められるところであり、いただいた御意見を今後の施策を進める上での参考とさせていただきます。
22  外国人の宗教の論理、倫理観を殆ど理解することなく、人権のコストの説明もない状況での条例は、学校等でも大きな問題を起こす可能性がある。県民に対しもっと丁寧な説明をすべき。  本条例は、多文化共生・共創社会の形成の推進に関し、県等の責務及び基本的方針を定めたものです。御提案いただいた、丁寧な説明については大切なことであり、いただいた御意見を今後の施策を進める上での参考とさせていただきます。