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本計画は、河川法第16条の2に基づき、石田川圏域の一級河川において今後30年間に行う整備の具体的な内容を学識経験者、地域住民及び関係市町長の意見を聞いて定めたものであり平成13年12月に国の認可を受けた計画を掲載するものです。
なお、適宣その内容について点検を行い、必要に応じて変更するものとします。
石田川圏域河川整備計画(平成13年12月14日認可) (PDF:2.34MB)
第1節 洪水による災害の発生の防止又は軽減に関する事項
第2節 河川の利用及び流水の正常な機能の維持に関する事項
第3節 河川環境の整備と保全に関する事項
第1節 計画対象区間及び計画対象期間
第2節 洪水による災害の発生の防止又は軽減に関する事項
第3節 河川の適正な利用及び流水の正常な機能の維持に関する事項
第4節 河川環境の整備と保全に関する事項
第1節 河川工事の目的、種類及び施工の場所
第2節 河川工事の施工により設置される河川管理施設の機能の概要
第3節 河川の維持管理の種類
第5章 河川情報の提供、地域や関係機関との連携等に関する事項
第1節 河川情報の提供に関する事項
第2節 地域や関係機関との連携に関する事項
石田川圏域は、群馬県の東部に位置し太田市、尾島町、新田町、藪塚本町、笠懸町及び埼玉県妻沼町の6市町で構成される石田川の流域からなる面積約125平方キロメートルの地域である。圏域内の幹川である石田川は、利根川の一次支川であり、その石田川の支川に八瀬川、蛇川、聖川、高寺川、大川が、さらに八瀬川の支川に八瀬川放水路、憩川が、高寺川の支川に弁天沼川がある。
石田川は、新田町大字大根地先の矢太神湧水池を源とし、そのまま新田町を南流し、その後尾島町と新田町との境界を流れるよう進路を東南に変え、途中左岸より大川、高寺川、聖川、蛇川を合流し太田市と尾島町の境界付近を流れ、さらに左岸より八瀬川を合流して太田市古戸町地先で利根川に注いでいる。
石田川圏域の地形は、大間々扇状地と呼ばれる扇状地形が大部分を占めている。大間々扇状地は、大間々町を扇頂として南へ発達し、伊勢崎市と太田市を結ぶ線を扇端とする南北約16キロメートル、扇端幅約12キロメートルの群馬県でも最大規模のもので、洪積世後期に渡良瀬川の流れによって形成されたものである。また、圏域の北東部は、八王子丘陵・金山丘陵と呼ばれる標高300メートル未満の丘陵地帯となっている。
砂礫層から成る扇状地は透水性が良く降雨などの水は、浸透し伏流する。その伏流は、扇央部の藪塚本町で最も深く、これより南へ浅くなり扇端である新田町の標高55メートル~60メートル付近で湧水となっている。
これら湧水の一部である矢太神湧水池は石田川の、重殿湧水池は大川の源となって流れ出している。また、藪塚本町と笠懸町は透水性の良い扇状地の中央部に位置するため、これまでに河川や排水路などが整備されていない地域となっている。
石田川圏域の気候は、内陸性の気候であり降雪は年に1から2回で積雪も数センチ程度で、年間降水量は1,000ミリメートル~1,200ミリメートルと群馬県の平均降水量より若干少な目である。また、年平均気温は15度前後で比較的温暖で暮らしやすい地域である。
このような穏やかな気候であるこの地域は、県内でも最も古くから人々が生活を営んできた地域である。このため旧石器時代を代表する岩宿遺跡、古墳時代の天神山古墳、石田川遺跡、中世の新田荘、戦国時代の金山城、さらに江戸時代の日光例弊使道、銅山街道など多くの史跡が存在している。
扇状地の中央部は、透水性の良い砂礫層で地下水は深い所を流れているため容易に水を得られず、生活するためには、用水開発等が必要であった。このため、西暦1,600年前後には現在でもこの地域の主要な用水路である新田堀用水、岡登用水が渡良瀬川から相次いで引かれ開墾が進められた。用水路はその後も整備が行われ、扇状地の土壌を活かした農業が発達してきた。現在では、このような用水路の一部が高寺川、聖川、蛇川、八瀬川の上流に接続している。
古くから人々が生活し開墾し開発してきたこの地域には、地域特有の自然環境が存在している。唯一の山林地域である八王子丘陵・金山丘陵は、双方とも標高300メートル未満の典型的な里山であり、多くの動植物が生育・生息している貴重な自然環境を有する地区である。金山丘陵は鳥獣保護区に、特に金山城址の南側は特別保護区に指定されている。矢太神湧水池を源とする石田川の県道伊勢崎新田線より上流部は、良好な水質であることから植物や動物にとって良好な生育・生息環境を呈している。また、湧水そのものも特徴的な自然環境と言える。
石田川圏域を構成する主要な市町である太田市、尾島町、新田町、藪塚本町、笠懸町を合わせた人口は、約23万人と県内でも人口集積の高い地域で、特に太田市は工業を中心に発展してきた東毛地域最大の都市である。今後も太田市を中心に石田川圏域では、人口の増加が見込まれる。また、5市町を合わせた土地利用状況は、住宅団地、工業団地が造成されるなど開発が行われ耕地が減少してきた結果、現在では総面積の約45パーセントが耕地、約5パーセントが林野となっている。
当地域は、さらに北関東自動車道、東武伊勢崎線外2線太田駅付近連続立体交差事業、利根・渡良瀬流域下水道(新田処理区)、新田町特定商業集積、新野脇谷住宅団地、渡良瀬川中央国営総合農地防災事業などの都市基盤、産業基盤の建設整備が行われ、東毛地方拠点都市地域として、また隣接する栃木県と両毛広域圏として広域的に発展が見込まれ、高次都市機能の集積、産業施設の立地促進及び定住性の向上が予想される。
石田川圏域における過去の大きな水害は、昭和10年、22年、34年、41年、57年、平成3年、10年に発生している。なかでも昭和22年のカスリーン台風は当地域だけでなく群馬県全域で未曾有の大災害をもたらした。また、昭和57年9月の台風18号においても大きな被害が発生したことは記憶に新しく、最近では平成10年の7月、8月、9月に床上浸水を伴う水害が連続して発生している。
石田川圏域における治水事業は、昭和16年から石田川本川の河川改修を開始したが、昭和22年のカスリーン台風、昭和23年のアイオン台風、昭和24年のキティ台風などにより相次いで洪水被害に見舞われたことを契機に計画の変更(昭和29年)を行い河川改修を実施しているところである。一方、石田川に流入する各支川の河川改修は、石田川本川の河川改修がある程度進捗したのちに実施するものとし昭和37年から八瀬川、昭和45年から蛇川、平成元年から聖川、平成4年から大川の河川改修にそれぞれ着手した。そのうち蛇川については平成8年に河川改修が完了したが、それ以外の河川については現在も河川改修を実施中である。
河川改修以外の治水事業は、八瀬川において、太田市の市街地内の河道の拡幅が困難であったため、その上流部の太田市大島町地先で洪水を分流し蛇川へ導く八瀬川放水路を計画し昭和42年度に完成した。また、高寺川については、太田市上田島町地先で群馬県企業局が実施した沖野上田島工業団地の造成工事と協調して、高寺川調節池(弁天沼川)を平成10年度に完成させ、さらに大川では、河川改修とあわせて、調節池を新田町反町地先で整備している。
このような治水施設の整備により大きな洪水被害は減少してきたが、依然として石田川本川の上流部及び大川を始めとする各支川の未改修区間における溢水による浸水被害や、石田川本川中下流築堤区間における内水による浸水被害が発生している。
また、石田川圏域の上流域では開発等による浸透能力の低下や排水路の不足による浸水被害も発生している。さらに、石田川本川の中下流部では、河道の断面が小さい部分や堤防幅が不十分で脆弱な箇所も存在しており、石田川圏域のさらなる発展が見込まれるなか洪水被害軽減のために圏域全体を見据えた治水対策が今後とも必要である。
石田川圏域の河川の水は、多くの農業用水として利用されている。特に石田川の支川である大川、高寺川、聖川、蛇川、八瀬川は、上流部に渡良瀬川から取水する岡登用水、新田堀用水、及びこれらに関連する用水が接続していることから農業用水の供給に大きな役割を担っている。このため石田川圏域の河川の平常時の流況は、渡良瀬川からの用水供給が多い夏期においては比較的良好であるが、用水供給が減少する冬期においてはあまり良くない状況である。
今後の石田川圏域の河川の水利用の見通しは、農地がこれから増えることは予想されず、また工業用水、生活用水などの都市用水についても、利根川や渡良瀬川に求めていることから、大きな増加は予想されない。
河川の水質については、各々の流域における利水状況等に応じて類型指定し、その類型ごとに環境基準が定められているが、石田川圏域では石田川が類型指定されており、大川合流点より上流部をA類型、下流部がB類型に定められている。石田川での水質を河川の汚濁の代表的な指標であるBODで見ると、上流域での都市化の進展や開発など流域の状況が変化していることから近年ではA類型、B類型の両水域とも環境基準を達成できていない。特に平成9年、10年、11年の大川合流点上流部での水質調査の結果が、群馬県のワースト5に入るなど、汚濁が進行している。しかしながら、支川である蛇川、高寺川、大川、八瀬川については、渡良瀬川からの用水供給や太田市公共下水道整備の効果からか水質調査の結果は、BODでは石田川に比べると良好である。
自然環境については、石田川圏域の各河川は大間々扇状地を流下しており、その周辺環境は、扇状地中央部は田園地帯となっていて、扇状地の下端に行くにつれ都市地域となっている。河川環境は田園地域、都市地域ともその周辺環境とマッチした良好な景観を呈しており、開発が進展してきている中で自然が残された貴重な空間である。
石田川にはヨシ、マコモ類の水生植物が繁茂し動物、昆虫の生息基盤を形成しており、魚類については、ウグイ、オイカワ、メダカ、フナ、ドジョウなどの種が生息している。水生植物については、県道伊勢崎新田線より上流部で貴重な植物であるカワモズク、カワジシャ、ナガエミクリが生育している。
支川の大川、聖川、蛇川はコンクリート護岸により2面張りの河川となっているものの、砂州には石田川と同様にヨシやマコモ類が生育し、ウグイ、オイカワ、フナ、ドジョウなどの魚が生息している。八瀬川は、太田市の市街地を流れるコンクリート護岸による2面張りの直線的な流路となっているため単調な水辺環境を呈しているがヨシなどの植物が生育している。
また、石田川、大川の源流でもある湧水群は、当地域の特徴的な水環境であるが、近年は湧水量の減少や枯渇が危惧されており、圏域全体の水循環を見据えた対応が必要である。
生活環境としては、石田川に隣接して若宮ふれあい公園、ホタルの里公園、桜並木、蛇川の堤防にはサイクリングロード、八瀬川沿いには桜並木等の施設が整備されイベント、レクリエーションなど人々の憩いの場として広く利用されている。また、石田川、蛇川は、漁業権が設定されていることから釣り人の姿が見受けられ、特に利根川合流部付近の石田川は良好な釣場となっており多くの釣り人で賑わっている。釣れる魚は、コイ、ゲンゴロウブナ、ウグイ、オイカワ、モツゴなどである。さらに、石田川圏域には河川環境に関心のある多くの河川愛護団体が堤防の草刈りやゴミ拾いなどの美化活動を行っている。
石田川、蛇川、大川の上流域に調節池を整備し、豪雨時に河川への流出量の軽減を行うと共に調節池周辺の排水路不足による浸水被害の軽減を図る。また、大川、石田川上流部など河川の断面不足や線形不良の区間においては、河道の拡幅、線形の是正などの河川改修を行う。石田川中下流部では、堤防の天端幅の不足する箇所の腹付け補強を行うと共に側帯(桜づつみ)の整備を行う。
なお、工事の実施にあたっては、河川の水利用の現状を調査し支障なく適正な水利用が行えるよう、また水辺の環境に配慮し、人々が川にふれあうことができるよう考慮する。
河川工事の施工により設置される河川管理施設の機能の概要は次の通り。
石田川は、河積が狭小であるため宅地・農耕地に浸水被害が発生している。
このため河道の拡幅を実施する事により、概ね60年に1回程度発生すると予想される洪水を安全に流下させる。また築堤等により利根川の背水による氾濫を防止する。
改修断面は親水性、植物の生育に配慮した2割勾配の土羽を基本とし、護岸は橋梁、堰等の構造物の付近等最小限にとどめると共に、自然石や木等で自然な水際になるよう工夫し、良好で自然豊かな水辺を整備する。
石田川の大川合流より下流田島堀までの間は、過去に改修が実施されているが上流域での開発が進む中、十分な河積が確保されていない。このため河道の拡幅を実施する事により、概ね60年に1回程度発生すると予想される洪水を安全に流下させる。また堤防の天端幅の不足している区間について腹付け盛土を行い、堤防の強化を図る。
改修断面は親水性、植物の生育に配慮した2割勾配の土羽を基本とし、護岸は橋梁、堰等の構造物の付近等最小限にとどめると共に、自然石や木等で自然な水際となるよう工夫し、良好で自然豊かな水辺を整備する。また人々が花見やイベントなどに利用できるような、やすらぎある水辺空間を作るために側帯(桜づつみ)の整備を地元市町と連携して行う。
石田川の弁天橋より上流は河積が著しく狭小であるため農耕地等に浸水被害が発生している。このため河道の拡幅を実施する事により、概ね30年に1回程度発生すると予想される洪水を安全に流下させる。なお石田川中流部の河道の拡幅が完了するまでは中流部の現況の流下能力と同様な、概ね10年に1回程度発生すると予想される洪水を安全に流下させる断面で当面改修を進める。
改修断面は親水性、植物の生育に配慮した2割勾配の土羽を基本とし、護岸は橋梁、堰等の構造物の付近等最小限にとどめると共に、自然石や木等で自然な水際となるよう、みお筋を作り良好で自然豊かな水辺を整備する。
また石田川上流はナガエミクリなどの植物が生育するなど豊かな自然が残されているため、これらを可能な限り保全する。
八瀬川は、災害復旧等により部分的な改修が実施されているが、河積狭小のため市街地において浸水被害が生じている。このため掘削を行い河床の底下げを実施する事により、概ね30年に1回程度発生すると予想される洪水を安全に流下させる。
敷き下げの実施にあたっては、みお筋を整備して自然な水際となるよう工夫する。
八瀬川は、災害復旧等により部分的な改修が実施されているが、沿川の市街化が進む中、河積狭小・河道の線形不良により浸水被害が発生している。このため太田駅周辺土地区画整理事業、東武伊勢崎線外2線太田駅付近連続立体交差事業と連携して河道の拡幅・線形の是正を実施する事により、概ね30年に1回程度発生すると予想される洪水を安全に流下させる。
改修にあたっては多孔質なブロック等を使用し植生の回復に努めると共に、みお筋を整備して自然な水際となるよう工夫する。
八瀬川沿いは、太田市を代表する桜の名所であり、市民の憩いの場として親しまれている。このため地域の人々が川とふれあい、やすらぎを得られるよう太田市、地域住民と連携して整備する。
実施にあたっては、老朽化している既設護岸を将来の底下げに対応できるように改築すると共に、既存の桜を保全しながら管理用通路を太田市の道路事業と協調して整備する。
八瀬川は、災害復旧等により部分的な改修が実施されているが、沿川の市街化が進む中、河積狭小のため、浸水被害が発生している。このため河道の拡幅を実施する事により、概ね30年に1回程度発生すると予想される洪水を安全に流下させる。
改修断面は親水性、植物の生育に配慮した2割勾配の土羽を基本とし、護岸は橋梁、堰等の構造物の付近等最小限にとどめ、自然石や木等で自然の水際となるよう、みお筋を作り良好で自然豊かな水辺を整備する。
憩川は、災害復旧等により部分的な改修が実施されているが、沿川の市街化が進む中、河積狭小のため浸水被害が発生している。このため、河道の拡幅を実施する事により、概ね30年に1回程度発生すると予想される洪水を安全に流下させる。
改修断面は親水性、植物の生育に配慮した2割勾配の土羽を基本とし、護岸は橋梁、堰等の構造物の付近等最小限にとどめ、自然石や木等で自然の水際となるよう、みお筋を作ると共に、既存の樹木を極力残し、良好で自然豊かな水辺を整備する。
また沿川河畔林の一部を買収・管理し、自然豊かな河川環境を保全する。
河川工事の施工により設置される河川管理施設の機能の概要は次の通り。
整備予定箇所付近には市立城西小学校、市立城西中学校、県立太田産業技術専門校などの文教施設が配置され、蛇川に隣接して鳥の郷スポーツ広場も設置されており、多くの人が集まる場所になっているが、蛇川は1割5部勾配のコンクリート法枠護岸で整備されているため人々が親しみにくい環境になっている。このため、法勾配を気軽に川とふれあうことができるよう緩やか(3割~4割勾配)にすると共に、自然石や木等で自然な水際となるよう、みお筋を作り自然豊かで良好な水辺空間を整備する。
聖川は、災害復旧等により部分的な改修が実施されているが、上流沿川で市街化が進む中、河積狭小のため宅地・農耕地に浸水被害が発生している。このため河道の拡幅を実施する事により、概ね30年に1回程度発生すると予想される洪水を安全に流下させる。
改修断面は親水性、植物の生育に配慮した2割勾配の土羽を基本とし、護岸は橋梁や堰等の構造物の付近等最小限にとどめると共に、自然石や木等で自然な水際となるよう、みお筋を作り良好で自然豊かな水辺を整備する。
高寺川は、災害復旧等により部分的に改修が実施されているが、近年沿川で工業団地が開発される等市街化が進み、調節池の整備が行われたが、さらに河道の拡幅を実施する事により、概ね30年に1回程度発生すると予想される洪水を安全に流下させる。
改修断面は親水性、植物の生育に配慮した2割勾配の土羽を基本とし、護岸は橋梁、堰等の構造物の付近等最小限にとどめ、自然石や木等で自然の水際となるよう、みお筋を作り良好で自然豊かな水辺を整備する。
大川は、災害復旧等により部分的な改修が実施されているが、河積が著しく狭小の上、河道の線形が悪いため浸水被害が発生している。このため、河道の拡幅・線形の是正及び調節池の整備を実施する事により、概ね30年に1回程度発生すると予想される洪水を安全に流下させる。なお大川が合流する石田川中流部の河道の拡幅が完了するまでは中流部の現況の流下能力と同様な、概ね10年に1回程度発生すると予想される洪水を安全に流下させる断面で当面改修を進める。
護岸は、多孔質なブロックを使用し植生の回復に努め、自然石や木等で自然な水際となるよう、みお筋を作り自然豊かな水辺を整備する。また調節池周辺では新田町が大型店舗の誘致等、商業集積地整備を行っており、これと連携して新田町の顔となり、訪れた人々が気軽に川とふれあうことのできる良好な水辺空間を整備する。
大川は、重殿湧水池を水源としており、この水源を含めた「新田荘遺跡」は平成12年11月に国史跡として指定された。このため、重殿湧水池と河川を一体として整備することによって史跡や川に気軽にふれあえる水辺空間を整備する。
改修は、親水性に配慮して法勾配を3割~4割勾配と緩やかにすると共に、自然石や木等で自然な水際となるよう、みお筋を作り自然豊かで良好な水辺空間を整備する。
石田川流域は都市化の進展が進む中、河川の流下能力の不足や地域の排水対策の遅れ等から過去において浸水被害が発生している。また流域の上流部は、北関東自動車道の整備、住宅団地等の開発が進んでおり流域からの流出の変化が生じている。このため調節池を整備することにより概ね30年に1回程度発生すると予想される洪水を一部貯留し下流河道への流量を軽減させる。
法勾配は親水性、植物の生育に配慮した2割勾配を基本とし、自然な水際となるよう工夫すると共に、調節池内の多目的な利用について地元市町と連携を図る。なお工事は放流施設の整備状況や流入する地域の排水路の整備状況にあわせて段階的に実施する。
石田川圏域の河川において日常的に以下のとおり維持管理を行う。