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令和3年度 第1回ぐんま緑の県民税評価検証委員会開催結果

更新日:2021年11月12日 印刷ページ表示

1.日時

令和3年8月3日(火曜日)14時00分~16時30分

2.会場

群馬県庁29階 第1特別会議室

3.出席者

  • 委員:西野委員長ほか10名
  • 県:岩瀬環境森林部長ほか10名
  • 事務局:森林保全課職員4名

(別添出席者名簿のとおり)

4.環境森林部長あいさつ

[略]

5.委員長あいさつ

[略]

6.議事

(1)報告事項

ア 令和2年度ぐんま緑の県民基金事業実績について
イ ぐんま緑の県民基金 市町村提案型事業の評価 (令和元年度開始事業・令和3年度評価)
ウ 令和3年度市町村提案型事業の追加採択箇所
エ 第2期「ぐんま緑の県民税」効果検証調査 (水源地域等の森林整備事業)

(2)協議事項

ア 令和3年度市町村提案型事業 事業採択整理案 (独自提案型)
イ ぐんま緑の県民基金事業 令和2年度実施報告書(案)

7.質疑内容

(司会)

 (14時00分 司会 開会を宣言する)

(司会)

 環境森林部長からあいさつを申し上げる。

(環境森林部長)[あいさつ](省略)

(司会)

 次に、西野委員長からごあいさつをいただく。

(西野委員長)[あいさつ](省略)

(司会)

 今年度は委員の改選があったことから、新たに就任された委員にごあいさついただく。

(草場委員)[あいさつ](省略)

(西村委員)[あいさつ](省略)

(松下委員)[あいさつ](省略)

(後藤委員)[あいさつ](省略)

(須藤委員)[あいさつ](省略)

(田中委員)[あいさつ](省略)

(司会)

 これより議案の審議に移るが、議長は西野委員長にお願いする。

(議長(西野委員長))

 まず「令和2年度ぐんま緑の県民基金事業の実績について」説明をお願いする。

(緑化推進主監)

 「令和2年度ぐんま緑の県民基金事業の実績について」を資料1~4により説明。
 資料1 ぐんま緑の県民基金事業について(総括表)
 資料2 ぐんま緑の県民基金水源地域等の森林整備事業
 資料3 森林ボランティア活動・森林環境教育の推進
 資料4 令和2年度市町村提案型事業

(議長(西野委員長))

 「令和2年度ぐんま緑の県民基金事業実績について」説明いただいた。
 令和3年度当初予算は今年の「ぐんま緑の県民税」税収予定額と令和2年度の繰越額を足した数字という認識でよいか。

(事務局)

 税収額とは異なる。事業を行う予定の額となっている。

(議長(西野委員長))

 今年度の税収額はいくらと見積もっているのか。

(事務局)

 正確な税収については現段階ではわからないが、昨年度の「ぐんま緑の県民税」収入の合計は880,501,000円であった。1年間の収入よりも当初予算が大きいのは、「ぐんま緑の県民税」の収入を基金に積み立てているためである。

(緑化推進主監)

 令和2年繰り越しの金額の考え方としては、令和3年度に実施する予算という意味である。

(議長(西野委員長))

 繰り越しが発生するのは森林所有者の確定に時間がかかるためである。水源地域等の森林整備については、毎年繰り越しがある。それについては仕方ない。所有者がどこにいるのかわからない森林がたくさんあるのが現状である。
 「ぐんま緑の県民税」の収入は一般財源化しないかわりに、県の一般予算からは「ぐんま緑の県民基金」には入らないため、「ぐんま緑の県民基金」の予算の中で事業を完結させる事が運営上重要である。
 またクビアカツヤカミキリ対策について説明があった。当初「ぐんま緑の県民基金事業」にはなかったが、現在は被害木への樹幹注入を一昨年度の委員会で認めていただいた。このことについては3期目が継続となった場合に「ぐんま緑の県民基金事業」でどのように対応するのか、秋以降の委員会で委員の意見を聴きながら考えていきたい。
 また今後、「ぐんま緑の県民税」の1年間の税収と同等の森林環境譲与税が国からも交付される予定である。その段階で「ぐんま緑の県民税」をどうするのか考えなければいけない。
 国ができないことを県はやらなければならない。これについては秋以降、県に検討してもらい、委員からも意見を頂きたい。
今の内容について他に意見はあるか。

(須藤委員)

 条件不利地森林整備事業について、計画と実績に大きな差があるが計画の見直しは必要ないのか。

(緑化推進主監)

 森林整備を実施するには、区域調査、実施計画調査が事前に必要である。区域調査には森林所有者をとりまとめる作業があり、労力を要している。区域調査では実績が計画を上回っているが、森林整備の実施は、単年度では終わらず複数年にまたがって行わざるを得ないことが要因にある。

(議長(西野委員長))

 所有者が分からない山林がたくさんあり、整備が進まないということである。1期目よりこの状況が続いている。

(須藤委員)

 この状況が続くのであれば、計画自体を見直す必要があるのではないのか。

(議長(西野委員長))

 「ぐんま緑の県民税」がスタートする段階で条件不利地の面積10,000ヘクタールが放置された人工林であると県が見積もった。1期目では目標の森林の82%の森林を整備した。
 計画どおりとはいかないが、森林の公益的機能を高めるには10,000ヘクタールの森林の整備が必要である。
 次に林業試験場長に間伐後の森林の保水力について伺いたい。

(林業試験場長)

 地表が何かに覆われていて、裸地になっていない状況であれば、土は水を十分に吸収できると判断できる。地表が植生または落ち葉でどれだけ覆われているかに着目している。「ぐんま緑の県民基金事業」は間伐により光環境を改善し、植生を回復させ森林の公益的機能を高めることを目的として始まった。
 試験場の調査結果については後ほど報告をする。

(議長(西野委員長))

 間伐により光環境が改善され、下層植生が回復すると大雨による土砂流出を防止することができる。10,000ヘクタールの森林は土砂流出の危険性のある森林だと考えてよい。所有者による森林の手入れが難しいため「ぐんま緑の県民税」を使って整備を進めてもらいたい。
 次に「ぐんま緑の県民基金 市町村提案型事業の評価」(令和元年度開始事業・令和3年度評価)について説明をお願いする。

(事務局)

 「ぐんま緑の県民基金 市町村提案型事業の評価」(令和元年度開始事業・令和3年度評価)を資料5により説明。

(議長(西野委員長))

 県民参加の森づくり、里山づくりはぐんま緑の県民基金事業の大きな目標の1つである。市町村から提案された事業の内容は県で検討して採択してもらう。採択した事業はこの委員会の議題にあがるので、意見があればいただききたい。
 昨年度はC評価をつけておきながら、課題が未記入の市町村があり、課題を記入した上で再提出していただいた。
 県民からいただいた税金が正しく使われているか評価をしてもらうものである。資料5を見ていただきながら、総括的な意見を県へ寄せてほしい。

(森平委員)

 評価の効果の部分であるが2-1と2-2の違いを教えていただきたい。

(事務局)

 2-1は公共性が発揮できているか、2-2は成果が可視化されているかどうかの視点で評価している。

(西村委員)

 事業主体が市町村の場合、市町村の中で委員会などを設置し、事業を評価しているのだと思うが、県は特に関知していないという認識でよいか。

(事務局)

 評価については、市町村にお願いしている。

(議長(西野委員長))

 昨年は内容に不備がある事業について、評価をやりなおした事業があった。事業の趣旨が異なるもの等があれば、後ほどご指摘いただければと思う。
 次に「令和3年度市町村提案型事業の追加採択箇所」について説明をお願いする。

(事務局)

 「令和3年度市町村提案型事業の追加採択箇所」を資料6により説明。

(議長(西野委員長))

 「令和3年度市町村提案型事業の追加採択箇所」について説明いただいた。委員から質問はないか。

(各委員)

 特になし

(議長(西野委員長))

 次に「第2期「ぐんま緑の県民税」効果検証調査」(水源地域等の森林整備事業)について説明をお願いする。

(林業試験場長)

 「第2期「ぐんま緑の県民税」効果検証調査」(水源地域等の森林整備事業)を試験場資料により説明。

(西村委員)

 1回目の伐採率はこの程度で正解であったと思う。切りすぎると風害等も発生する。1度目は低い間伐率で伐採をしておいて、もう一度間伐するのがよいだろう。
 最終的には40~50%は伐採しないと下層植生の回復は難しいのではないか。森林の整備は1年や2年で進められるものではないので、5年スパン程度で考えていくのがよいだろう。
 また、スギは樹冠が大きく広がらないのに対して、ヒノキは樹冠が横に広がりやすい。そういったことを考慮してヒノキについてはより強度の間伐をする必要があるのかもしれない。スギとヒノキの間伐効果については、調査項目に加えるとよいのではないか。

(林業試験場長)

 スギは隣接した木の枝に枝が接触すると伸長が止まるのに対して、ヒノキは枝が重なりあっても水平に枝が伸長する傾向があるため、同じ間伐率で伐採しても光環境が改善されにくい。樹冠部の占有面積の調査についても追加して行っている。

(西村委員)

 ヒノキは開かれた方向に伸びていくためやっかいである。

(議長(西野委員長))

 林業試験場長の提案は1度間伐を行ったところで、再間伐を行う検討を実施していただきたいとのことであるが、たとえば1期目の最初に間伐した事業地はどうなっているのか。

(林業試験場長)

 間伐後4年目には間伐効果が薄れていることを確認している。間伐効果が何年でなくなるということははっきりしていない。
林冠閉鎖したら間伐をするのが当然ではあるが、この事業は1回の間伐のみということを条件にスタートしているため、強度の間伐を行っている。しかし、林業関係者からすると本数率で35%を超える間伐は相当強度の間伐だと思われるかもしれない。光環境改善という観点からみるとそれでも弱かったという結果である。

(議長(西野委員長))

 国からの森林環境譲与税を利用して再間伐を行うなど組み合わせも考えられる。検討をお願いしたい。

(森林局長)

 強度の間伐をしたほうが、光環境が改善され下層植生が回復し土壌が流出しにくいのは理解しているが、どこまで一度に伐採してよいのか判断が難しい。本数率35%の間伐もかなり強度の間伐ではある。林相は20メートルのスギもあれば、被圧されている15メートルの木もあり、下層木を伐採しても光環境の改善にはつながらないが、事業開始当初は下層木まで含めて35%の間伐で実施していた箇所もあった。気をつけながら事業を進めていたが、その部分で間伐後の効果が少し早く元に戻ってしまった。
 この事業の場合は、税金をいただいて公益的機能の発揮・増進を目的に整備していることもあり、どこまで税金をかければよいのかという考えもある中でスタートした。
 しかし、「ぐんま緑の県民税」導入当初とは、状況が変わってきている。国の森林環境譲与税も入ってきており、今年度はすみわけを検討していきたい。

(西村委員)

 本数ベースでの間伐を考えていくと下層植生回復は難しい。材積ベースで30~40%を間伐するとかなり光環境が改善される。材積ベースであれば低木を間伐しても材積は増えないため大きい木を切ることになる。材積ベースで間伐率を考えるのがよいのではないか。

(議長(西野委員長))

 林業試験場長より提案があったが、来年度の予算に反映できるよう事務局に検討をしていただきたい。
余談ではあるが、他県から分収造林の山をどうしていくのか相談を受けた。間伐していくのは良いが、その山を将来どうしていくのかが見えてこない。群馬県も公益的機能を高めるため、条件不利地の整備を進めているが、その後どうするのかが見えてこない。間伐後のことも含めて検討する必要がある。
 コロナ禍で難しい状況ではあるが、状況が落ち着けば現地を見ながら考えることができたらよいと思う。現場を見ながらも次の3期目に反映していくのか、あるいは来年度予算化を考えるのか県に検討をお願いしたい。
 次に「令和3年度市町村提案型事業 事業採択整理案(独自提案型)」について説明をお願いする。

(事務局)

 「令和3年度市町村提案型事業 事業採択整理案(独自提案型)」を資料7により説明。

(議長(西野委員長))

 「令和3年度市町村提案型事業 事業採択整理案(独自提案型)」について説明いただいた。特に意見がなければ認めたいと思うがよろしいか。

(各委員)

 特になし

(議長(西野委員長))

 次に「ぐんま緑の県民基金事業 令和2年度事業実施報告書(案)」について説明をお願いする。

(緑化推進主監)

 「ぐんま緑の県民基金事業 令和2年度事業実施報告書(案)」を資料8により説明。

(議長(西野委員長))

 資料8を見ていただきながら意見の配布されている記入用紙に記入をいただきたい。委員の意見をまとめたうえで「ぐんま緑の県民基金事業 令和2年度事業実施報告書(案)」に私の方から総括意見を記入させていただく。
議事は以上となるが事務局から他にあるか。

(緑化推進主監)

 委員会の今後の予定であるが、第2回を11月初旬頃に協議事項「令和3年度市町村提案型事業追加採択について」、第3回を3月の中・下旬に協議事項「令和4年度市町村提案型事業の採択について」を予定している。

(議長(西野委員長))

 その他質問等はあるか。

(木村委員)

 クビアカツヤカミキリ被害が東毛地域より増加しつつある。効果的な駆除の仕方、薬品、タイミング、経過観察期間についてどういった対処をすれば効果的なのか。今考えられるベストな対策をアドバイスしていただきたい。

(森林局長)

 クビアカツヤカミキリへの主な対応は自然環境課で実施している。ぐんま緑の県民基金事業では部分的な対応をしている。

(自然環境課長)

 東毛地域の市町村については広域的な協議会がある。この協議会では、専門家による研修会を実施し有効な薬剤や資材の研究が進んでいるとの情報提供いただいた。こうした専門家の派遣も可能であるので相談いただきたい。

(議長(西野委員長))

 クビアカツヤカミキリ対策については、昨年も委員会でぐんま緑の県民基金事業で対応できることがあればという議論をしてきた。都市緑化という観点に立てばもう少し踏み込めるのではないかと思っている。自然環境課でも対策を行っているため、すみわけも踏まえながら考えていきたい。昨年度は高崎市より、クビアカツヤカミキリ予防の計画が提出された。予防は「ぐんま緑の県民税」の趣旨と異なるため、お断りしていたが、自然環境課の事業ともすり合わせながら可能であればもう一歩踏み込めないか、事務局と相談しながらも委員会で検討をしていきたい。
 その他質問等はあるか

(後藤委員)

 森林整備の内容は切り捨て間伐を中心にやっているという理解でよいか。

(森林局長)

 この事業は、勾配が急な森林や、道路から離れているため搬出に経費がかさんでしまうような経営として成り立たない森林を事業の対象としている。

(後藤委員)

 まったく搬出はしていないということか。

(森林局長)

 していない。

(後藤委員)

 搬出ができる箇所もあると思うが、この制度では搬出は考えていないのか。

(森林局長)

 この制度では考えていない。ただし、伐採木は所有者のものであるため、所有者が搬出することへの制限はしていない。所有者が自分の森林を整備して搬出するのが望ましいが、経費がかさみ、人件費が高いため、赤字となり手入れができないのが現状である。

(後藤委員)

 35%以上の間伐ということであるが、伐採木が捨てられている状態で災害が起きた際に、流出することはないのか。

(森林局長)

 可能性は0ではないが、台風や集中豪雨で川に木材が流出する際には、山崩れが発生しており、根がついたままで出てきている状況である。伐採木が土砂とともに流出することはあるが、伐採木のみが台風や集中豪雨で流出する事例は経験がない。伐採木の置き方も流出しないよう工夫をしている。

(後藤委員)

 計画面積約4,000ヘクタールの森林の35%以上の木が捨てられているのは如何なものか。

(森林局長)

 本来であれば、所有者が山の木を自分で伐って、材を市場に出して売り、次の森林整備をするのがよいが、黒字とならないため山が放置されているのが現状である。
 公益的機能の発揮・増進のために、道から遠いところの森林については税金を投入して整備している。
 搬出できないことはないが、赤字となるため税金を使って搬出はしていない。

(後藤委員)

 県民がそこのところをわかっていないと森林を見たときに、ただ捨てられているように誤解を招くのではないだろうか。

(森林局長)

 以前はバスツアーを企画するなどして周知をしていた。今後も効果的なPRについて検討していきたい。

(後藤委員)

 森林の現状を知らない人が見たときにどう思うか心配である。

(西村委員)

 経済面で考えるとそのとおりである。ただし森林には炭素蓄積があり、自然環境面では、そのまま置いたほうが炭素の蓄積が多く、二酸化炭素を森林に貯めているという理解を県民にしてもらうとよいのではないだろうか。

(森林局長)

 県民にわかりやすいような伝え方を考えていきたい。

(議長(西野委員長))

 整備をした森林に看板を立てる等の話も以前から挙がっているがどうPRしたらよいか。
 それから、基準として、道から200メートル以内の森林は整備の対象としていない。道から200メートル離れた森林は間伐されていても、手前200メートルは間伐されないことになる。道路際であれば経営が成り立つという考えからであるが、税金を投入して森林整備をすることの難しい部分である。また私有林に税金を使って整備した結果、森林の価値が上がってしまうことをどう考えるのかということもある。その部分については、また議論をしていきたいと思うので、ご意見をいただければと思う。
 これをもって第1回ぐんま緑の県民税評価検証委員会の議事を終了する。
【第1回評価検証委員会資料】

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