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平成28年度第1回ぐんま緑の県民税評価検証委員会実施結果

更新日:2016年10月3日 印刷ページ表示

1.日時

 平成28年9月5日(月曜日) 10時00分~12時00分

2.会場

 県庁29階 第1特別会議室

3.出席者

 委員:西野委員長ほか9名、県:井田環境森林部長ほか12名、事務局:林政課職員4名(別添出席者名簿のとおり)

4.環境森林部長あいさつ

 略

5.委員長あいさつ

 略

6.報告事項

平成27年度事業実績及び平成28年度事業経過報告

  • ぐんま緑の県民基金事業について(総括表)
  • 水源地域等の森林整備事業
  • 効果検証のための調査経過
  • ボランティア活動・森林環境教育の推進
  • 市町村提案型事業
  • 子供向け冊子について

7.協議事項

平成27年度事業実施報告書について

  • ぐんま緑の県民基金事業平成27年度事業実施報告書(案)について
  • ぐんま緑の県民基金事業平成27年度事業実施報告書(資料編)(案)について

8.その他

 略

9.質疑内容

 下記のとおり

第1回ぐんま緑の県民税評価検証委員会議事録

(司会:林政課次長)
 (*10時00分 司会 開会を宣言する)

(司会)
 環境森林部長からあいさつを申し上げる。

(環境森林部長) [あいさつ] (省略)

(司会)
 次に、西野委員長からごあいさつをいただく。

(西野委員長) [あいさつ] (省略)

(司会)
 これより議案の審議に移るが、議長は西野委員長にお願いする。

(議長(西野委員長))
 まず「平成27年度事業実績及び平成28年度事業経過報告」について説明をお願いする。

(林政課長)
 [ぐんま緑の県民基金事業について資料1、水源地域等の森林整備について資料2-1により説明]

(林業試験場長)
 [効果検証のための調査経過について資料2-2により説明]

(緑化推進課長)
 [ボランティア活動・森林環境教育の推進について資料3により説明]

(林政課長)
 [市町村提案型事業について資料4、子供向け冊子について「ぐんまの森林・林業」により説明]

(西野委員長)
 平成27年度事業実績及び平成28年度事業経過報告について御説明いただいたが、ここまでのところで何か質問はあるか。

 子供向け冊子について、良いものができているが2000部というのは少ないのではないか。できれば県内の全生徒を対象に配布するのは難しいか。

(林政課長)
 昨年度の評価検証委員会にて御提案いただき急遽作成したものであり、予算が限られていたため2000部の発行となった。

(西野委員長)
 来年度は群馬県内の小学生全員にいきわたるように可能な限り御検討いただきたい。
 個人的な意見だが、イラストの部分をシールにして配布するのはどうか。

(内山委員)
 大変わかりやすいものを作っていただきありがたい。
 ただ、シールについては子供にもよるが全然関心をもたない子供もおり、お金も結構かかると思う。

(西野委員長)
 参加賞のようにできないか。

(内山委員)
 関心のある子供に配れるような方法の方が良いと思う。

(西野委員長)
 勉強に来た子供等に配るような方法など。
 良いものを作っていただいた。非常にわかりやすいと思う。

 ここまでのところで、緑の県民税に対する県民の方からの声は何か県庁に届いているか。

(林政課長)
 この後の資料に少し載せてあるが、各地で事業を実施し、それに対する評価の声はいただいている。藪がきれいになって動物の被害が少なくなった、景観的にも改善された等、各地でそういった評価はいただいている。

(西野委員長)
 そういった御意見をどこかにまとめておいていただけるとありがたい。次期を考える上で県民の皆さんのこれに対する評価は非常に大事だと思うので、まとめておいていただけるとありがたい。

(高橋委員)
 2点ある。
 まず資料2-2の林業試験場の報告で、せっかく科学的に御報告されているが、例えば目標値のような、本来ならばこういった基準に近づかなければならないなど、そういった数値を入れていただけると、まだまだなのか、随分進んだのかの比較ができるので数字を入れていただくとよろしいかと思う。

(林業試験場長)
 間伐については相対照度15%が目安だが、樹種によっての違いや、間伐後に雪害等を受けないような施業の仕方もあり、明るくすれば良いという問題だけではないというところがある。単純に目標数値を入れるということ自体が林分毎に非常に難しいところがあるので、あくまでも平均的なところということで御理解いただきたい。
 一律に数字を入れるとその数字自体が一人歩きしてしまい、場所によって状況が異なるので非常に難しいということを御理解いただきたい。

(高橋委員)
 了解した。
 確かに昔、埼玉で数字が一人歩きしたことがあったので、これで十分だと思う。
 もう一つが、資料3の説明において1ページ目のところで「緑のインタープリター」養成講座の経験者受講数が16名とおっしゃっていたが、資料には10名とある。

(緑化推進課長)
 インタープリターの講座については初心者の方の基礎講座、以前にインタープリターの資格制度で資格を取った方の経験者講座がある。資料にあるように基礎講座26名、経験者講座10名、計36名ということで講座は終了している。

(高橋委員)
 昨日もホームページを見たが、2人の職員でこれだけのホームページを作られているのはすごいと感動した。ぜひこのホームページを継続していただきたい。

(緑化推進課長)
 ありがとうございます。
 また、お手元に支援センターで作成した「モリノワ」という情報誌を配布してあるが、こちらも大変良くできていると思うので、今後も支援センター共々、緑化推進課ではボランティア活動の推進につきましては重点的に進めていきたいと考えている。

(松本委員)
 資料1の事業内容にある「事務費」の内容はどのようなものか。

(林政課長)
 水源地域等の森林整備は、県営で事業をするので県で設計して請負発注しているが、その設計積算をするために積算システムを使っている。事務費はその積算システムを使う負担金であり、309千円を負担している。

(松本委員)
 繰越というのは。

(林政課長)
 予算に対する繰越の比率は少なくなっている。ただし、予算が26年度から27年度にかけて多くなり、繰越の金額自体は増えている。現在、先行して設計委託を進めており、森林整備を早期発注していくことにより繰越を減らしたいと考えている。

(西岡委員)
 資料4について、太田市の場合はほとんど里山で獣害が出ている。ほとんど市街まで出てきており、事故が起きないのが不思議なくらいであるが、どのくらい駆除の効果が出ているか。

(自然環境課長)
 太田市全体では数字は今すぐには出てこないが、確かイノシシは400頭くらい捕っている。金山でも100頭前後くらいだと思う。

(西岡委員)
 金山あたりだと、人に行き会うよりイノシシに行き会う方が多いといわれているので、平成28年度予算が680万円というのは少ないのではないかと思うのだが、その辺はどうか。

(林政課長)
 太田市では河川沿いなどイノシシが集中しているところで整備を進めるなど、獣害対策のパイオニア的な存在となっている。
 基本的には市町村の御要望に沿って事業をさせていただいている。たまたま28年度はこのような計画で出てきているので、それについて採択を行った。

(環境森林部長)
 太田市のイノシシ被害が新聞でも報道されており、渡良瀬川の堤防をイノシシが掘ってしまい、水害が心配だという報道もされている。また、太田市の金山については、外部からイノシシの流入があり、以前金山にはイノシシは生息していなかったが、現在はかなりの生息頭数があると確認されている。
 県では金山のイノシシについては、農業被害や林業被害も含め、それぞれの分野で対策を講じている。農業の方では防護柵を設置したり、この県民基金事業では藪の刈払いを行って緩衝帯の整備を行っている。防護柵については他の地域からの流入をシャットアウトできるような状況が整ってきており、今後、金山の区域のイノシシについては捕獲を強化して、生息数をゼロにしていく計画を今検討しているところである。
 太田市と連携をした上で数年をかけ、金山の生息数をゼロにという取組を取っていきたいと考えている。税事業については捕獲は対象とならないので、生息環境をイノシシにとって悪い方へもっていくという対策をやっていく。

(西野委員長)
 環境省が1973年に調査した段階ではイノシシは群馬には上野村しかいなかった。それがどんどん東に広がっていった。

(西岡委員)
 栃木の方からもどんどん来ている。

(西野委員長)
 元を絶たなければならない部分もあるが、今回は取組の中でやれることをやるということである。

 林業試験場長にお聞きしたいのだが、スギとヒノキで間伐前の照度はあまり差がないが、間伐後にはスギとヒノキで大分差が付いている。これは樹種によって違うとの話があったが、間伐の仕方が違うのか、元の植栽の仕方が違うのか。

(林業試験場長)
 これはスギとヒノキの樹種の特性の違いで、葉の状態を考えてもらうと、ヒノキの場合は横に張る。スギの場合は30年40年くらいになると、大分スギ林の中は明るくなる。ヒノキの場合は下草もなく地表が見えてしまう真っ暗な林になってしまうという特性がある。樹種の特性が非常に大きい。

(西野委員長)
 間伐だけでなく、ある程度の高さまで枝を打ってやらなければだめなのか。

(林業試験場長)
 ヒノキの場合は材の価値を上げるには昔から枝を打ちなさいと言われているが、ヒノキの場合はなかなか枝が落ちないということもある。

(内山委員)
 調査したところの間伐率はどのくらいか。

(林業試験場長)
 事業を実施する上での基準としては35%以上という基準でやっている。

(西野委員長)
 通常の間伐も同じくらいか。

(林業試験場長)
 通常の間伐よりも間伐率は高い。

(田村委員)
 資料1の繰越については、土地の所有者あるいは境界がわからないという状況で繰越になったと聞いたが、わからなければその団地はやめて次の団地へいくのか。それともその団地で1年2年追加して進めていくのか。

(林政課長)
 事業地の調査をする段階で土地所有者を探したり、境界を確認したりする。その作業に時間が掛かっており、それが元で事業の調査委託が遅れ、事業の発注が遅れ、繰越になっている。繰越になった事業は基本的には発注しているので、それは粛々として翌年度に実施している。繰越事業がいつまでも残るという状況ではなく、繰越事業は翌年度に全て完了している。

(西野委員長)
 それでは(1)報告事項についてはここまでとさせていただく。

-報告事項終了-

-協議事項に移る-

(西野委員長)
 続いて協議事項に入る。協議事項は平成27年度事業実施報告書についてということで、事務局に説明をお願いする。

(林政課長、緑化推進課長)
 [資料5、6により説明]

(西野委員長)
 今説明のあった内容で何か質問はあるか。

(宮地委員)
 2点ある。
 まず1点目、7ページの労働力不足の解消には抜本的な対策はなかなか出てこないと思う。委託費の人件費率を多くみる等、個別に労働条件の改善をしていかなければ労働力不足の解消は非常に難しいのではと考えるのだが、その対策はどうしているのか。
 もう1点は、この何年間か山火事が随分起こり、その後ハゲ山という状態で、そういったところは今後どういった形で森林整備が実現されていくのか。市町村提案型事業には載っていないようなので、そういった場合の対策があれば教えていただきたい。

(林政課長)
 はじめの労働力の関係だが、今一番増えてもらいたいのは林業事業体の作業班である。
 ただ、林業作業は危険を伴うものであり、他の事業では事故も発生している状況であるため、労働災害が起こらない形でしっかりと作業員を教育し、慎重に進めていかなければならない。教育から雇用環境の改善等、総合的に進めているところである。

 山火事の関係について、桐生の山火事の被害面積は、平成9年の安中榛名の山火事より何ヘクタールか少ないが、被害金額では遙かに多くそれだけ立派な山が燃えてしまったということである。被害金額は5億7千万円、被害面積は約200ヘクタールである。
 桐生市の森林の復旧については、国の補助事業や分収方式の水源林整備を導入したり、治山事業で復旧したり、様々な手段を使って6年程度の計画期間で復旧を進めている。

(環境森林部長)
 労働力確保について、補足させていただく。
 林政課長が申し上げたとおり、林業の労働力というのは非常に特殊な労働力である。農業労働や工業労働とは相当色合いが違い、チェーンソーを扱ったり、木を切るのには木の下敷きにならないよう特性をしっかり把握しなければならなかったり、山の傾斜地での仕事が多くなるといったところなど、特殊な労働力である。
 従来、基金事業が導入される以前の労働力は、ある程度一定の需要に対して労働力の供給のバランスがとれていた。そういった中で、林業の成長産業化を目指して、山仕事をやりながら木材を切り出す仕事で生計が立てられ、若い人達がそこに魅力を感じて入っていけるということで、林業機械を導入したりして安全性や効率性の部分をしっかりと確保しながら、夢を持って林業労働に携われるように、従来の施策を含めて対応していくところである。
 一方で、ある程度閉鎖されているような労働力の世界の中、この基金事業が導入されたことで、基金事業による森林整備という新たな仕事の部分が生じてきた。そうすると、ある意味バランスがとれていた労働力にプラスの仕事が発生してしまったため、その部分の仕事に対して、まだ3年目のためなかなか労働力が追いつかないのが今の状況である。そのため、繰越事業もすぐには解決できない。そういったところを末永く、長いスパンで労働力を確保していくような方策を根本的にとらなければならないという問題意識を持っている。
 林業の労働力は定着してもらわなければ困る。若い人達がそこに夢を持って参加をしていく。そして尚且つ若い人達が入るためには、この仕事が4、5年で終わってしまうのではなく20年、30年、もっと永く、林業が成長産業として自分の一生の仕事としてやっていくに足るものであるということをしっかりと見せていかなければならない。
 そういった意味では、林業で飯が食えるようになるということをしっかりと見せていく対策が必要になる。そのために林業学校や、普及活動という部分を今後しっかりとやっていき、それに対して新たな施策もつぎ込んでいこうということを考えている。
 目新しいところでは、首都圏から特に女性に群馬の林業を体験してもらうために、女子学生のツアーも昨年度から実施している。

(西野委員長)
 林業の現場はなかなか大変で、産業として成り立っていないことがそもそも問題である。群馬県の場合は県産材普及事業等積極的な取組も一方ではある。要するに川下の商品に生かされるには川上が潤わなければならない。林業は国レベルではそこの政策がなかなか出てこないので、県レベルでやらざるを得ない。群馬県では平成10年度から普及啓発に取り組んでもらっていて、その成果はだいぶ出てきている。ただ、そこが労働力の安定に至っていない。これは一つの県で取り組んでも限界があり、日本の林業界全体の話でもあり、そのあたりは、実は獣害の問題も山という部分がバランス良く使われていないという議論もある。そういうものを含めて総合的に群馬県は林業をどうするのかというところを議論しなければならない。
 今回平成26年度から始まったぐんま緑の県民基金事業は、そういうものを考えていく一つとして非常に有効に働いているのではないか。

 今事務局から説明のあった実施報告書(案)だが、我々の役割としては、県民の皆様からいただいた税金が的確に使われているかをここで審議するわけである。説明のとおり、各事業それぞれの中身や実施状況について報告をもらう。
 水源地域等の森林整備については先ほどの説明のとおり、所有者の特定に手間暇が掛かっている事情があり、繰越も出ているが、それぞれについては目標通り進んでいるという報告であった。
 今、県の方から(案)として提議された内容について、この委員会で中身を承認した上で、検証委員からそれぞれ御意見を頂戴し、それを私が責任を持ってまとめ、それを公表するということになる。
 ここでお願いしたいことは、今日報告いただいた中身について、これでよろしいかどうかの承認をいただきたい。その上で委員会の後よくお読みいただき、細かい部分があれば、出していただいてかまわない。
 我々は県がいただいた税金できちんと事業が行われているか、執行状況が良いかどうかを我々が判断をして、原案のとおり結構であればそれで良いと思われる。
 次年度、平成29年度に向けて何か留意すべき点があれば、委員の皆様から御意見を出していただき、私の方で最後まとめさせていただき、私の方から県へ報告したい。

 今、県から説明のあった内容を御承認いただくということでよろしいか。

(各委員)
 はい。

(西野委員長)
 ありがとうございます。
 それでは委員の皆様には、それぞれの最後の、例えば8ページに評価検証委員会の意見というのがあるが、ここは水源地域等の森林整備に対する御意見があればいただく。次の10ページ、森林ボランティア活動・森林環境教育の推進についての御意見を頂戴したい。14ページ市町村提案型事業に対する御意見を頂戴する。最後が17ページ制度運営に対する御意見を頂戴する。
 この4箇所に意見を頂戴して、私は委員の皆様からいただいた意見を踏まえて2ページの評価検証委員会の総括意見をまとめさせていただく。きちんと事業が適正に推進されているということを我々がこれをもって証明する。
 よろしいか。
 細かいことは事務局から案内がいくと思うが、委員の皆様の御意見をお寄せいただきたいのでよろしくお願いする。期日等については事務局から連絡が行くと思う。

 今日の協議事項は終了した。
 その他について、何か委員の皆様からあるか。

(小山委員)
 先ほどあったように、ある程度県民の皆様に御理解いただいているということについて、一例であるが、館林で27年度に第四中学校において緑の県民基金の市町村提案型事業を活用させていただき、学校の中で教育事業として展開した。私のところに冊子で報告いただいたが、非常に感心したのが、校長先生のまとめの言葉で、読ませていただく。
 「今年度、群馬県環境森林部より『ぐんま緑の県民基金』の事業として『四中の森』の保全活動を行えたことは、四中の生徒にとって、意義のあるものでした。それは、小さな苗木たちが成長しようとしているまさにその時に、素晴らしい肥料をいただいたようなものであると思います。この肥料を有効に使い、苗木たちが立派な大木に育つことを願ってやみません。」とあるが、子供たちにとってこの事業そのものが大きな肥料になっているという評価を校長先生からいただいている。
 館林の場合、全く森がなく、先ほどイノシシの話があったが、ときどき間違ってサル等が来ることはあり、タヌキはいるがほとんどイノシシはいない。そういう中で子供たちにいかに森の大切さというのを理解してもらうか、学校や普段の生活の中で森や山がないので、そういう中でこういった事業はありがたい。こういったものを使いながら子供たちが学生の頃から経験していくのは重要だと感じている。
 できれば、35市町村今回全て事業化されたかと思うが、さらにこれを充実させて、県民税というのは県内の全県民の宝である森林を守っていくというのが趣旨だと思う。そうなると、山のところだけではないので、我々下流も含めて、全員の方が緑を大事にする観点から、全ての市町村が子供たちに夢を与えるようなそんな事業を今後展開していただければありがたいと思う。

(松本委員)
 資料6の21ページ事業実施者・地域住民等からの意見として、事務手続きに不慣れな自治会が事業を実施する場合、事務手続き上の負担が多いとあるが、手続きの書類というのはやはり大変なものなのか。

(林政課長)
 実施する自治会の方が、普段事務作業にあまり慣れていない方がいらっしゃるので、そういった声が出ている。
 対応としては、できるだけ市町村や県で書類作成を支援するなど、そういったフォローを心がけている。

(松本委員)
 もう少し簡単にする等の対策はあるのか。

(林政課長)
 例えば工夫として計画書を一枚作ると、それが交付決定や実績報告等、全部に使えるように同じ様式で作ってある。できるだけ手を掛けないように工夫を進めている。
 今後もできるだけ簡素化できるように進めていく。

(西野委員長)
 補助金であるから、あまり簡単にし過ぎるのも難しいところがあり、そこは適度なところで県や市町村の方へお願いしたい。

(内山委員)
 獣害のところでイノシシなどは、昔は食料として利用していたため、ある程度の均衡はとれていたが、今は邪魔者でしかなく、殺したとしてもそれを利用すると言うことが今はあまりない。テレビなどで有名になると人が集まることもある。部分的には使っているところもあるようだが、一般の人がイノシシの肉もおいしく食べられると思う何かがあると、もう少し良い方向にいくのではないか。私自身おいしく食べられる方法を知りたいが、ホームページを見てもそういったものはなかなかでてこないので、料理のレシピなどがあると良いと思う。それにしなければならないということではなく、一つの意見として。

(田村委員)
 セシウム問題が出て、吾妻にもそういった工場があったが、あれ以来肉は食べてはならないとなっている。
 吾妻でもシーズンには500頭程捕っていると思うが、全て廃棄してしまう。全て基本的には食べられない。それがあるため、進まないのではないか。

(内山委員)
 せっかく工場ができてもそのままになってしまったということか。

(田村委員)
 食べること自体が禁じられている。もちろん販売も全部。工場ができたのに止まってしまった。
 こういった一つの要因もあると思う。

(西野委員長)
 イノシシが被爆しているため、食べるわけにはいかない。食べると我々も被爆してしまう。あまり表面には出ていないが、そういう問題もあるということである。誰に弁償させるというのも難しいところがある。
 イノシシも被害額が大きく困っているが、まだ難しいということだろう。
 県の方ではその辺は何か把握しているか。

(自然環境課長)
 先ほど出荷制限の話が出ていたが、イノシシ、シカにしても大震災があった後からだんだんと少なくなっているが、まだ捕獲数の約3割位は100ベクレルを超える数値が検出される状況である。現在、イノシシ、シカ、クマ等に出荷制限がかかっている。
 イノシシが増えているという話はなんとか捕獲をして少なくできるようにしているが、行政だけでなく農業や林業の方も含め県民の方に自ら捕っていただくような体制もある程度これから作っていく必要があると考えている。

(環境森林部長)
 シカとイノシシについては国が指定管理鳥獣に指定している。群馬県においては鳥獣被害対策支援センターが全てをまとめる形で、捕獲頭数を管理している。生息頭数をしっかりと管理する方向で狩猟、有害鳥獣捕獲、個体数調整の3つを使い、イノシシ、シカについては生息頭数を管理しながら減らすという計画を立てている。
 具体的には農政部と環境森林部、農業被害対策と林業被害対策の中で実施している。それ以外の部分では生活被害というところで住宅等に出てきたものに関しても対応している。
 ただ、なかなか、増える数に対して、減らす方の力不足の部分もあり、顕著に成果が出ているわけではないので、今後しっかりと取り組んでいきたい。

(西野委員長)
 イノシシとイノブタどちらが多いのか。

(環境森林部長)
 イノシシと言われている部分の中にかなりイノブタと言われているものがあり、かつイノブタに関しては繁殖力が旺盛であるという見解が示されている。はっきりしたところはわからないのが実情だと思う。

(西野委員長)
 先ほど部長の方から緩衝帯を作るという話があったが、そういう森林整備の仕方とか、あるいは奥山まで造林をしてしまった部分があるので、奥山に広葉樹の山を戻してやる等、そういったことも長期的には考える必要があるのかもしれない。
 ただ、それが山の人達にとって生活に繋がらなくてはならないので、それも含めながら県の方もお考えいただけるとありがたい。

(鬼頭委員)
 竹林を中心に市町村提案型事業をやらせてもらっているが、以前は原木シイタケをかなり栽培していたが、先ほど出た放射能の関係でだめだという話になっている。
 その辺の今後の見通しというのはあるのか。

(林業振興課長)
 原木シイタケについては、ほだ木について検査をして50ベクレル以下のものは活用できるが、ほだ木自体の値段が高くなっているので現在国庫補助と県単補助でその部分を支援してほだ木の入替えを促進するという形でやっている。
 現在、原木シイタケ自体はこのところ生産量が減ってきている状況だが今年度くらいを底として、今後増やしていきたい。

(鬼頭委員)
 人工林では色々な事業があって、間伐も進んでいる。里地の竹林についてもこういった事業を使わせてもらっている。今、農地と人工林の間に雑木林がたくさんある。そういった雑木を使うことを考えなければ整備がなかなか進まないところがある。そこで、シイタケのほだ木の問題で、水上の原木は使えないということなので、原木シイタケをやっている人は県外の原木を購入してやってらっしゃると思うが、そうなると事業者もなかなか手を挙げづらいところもでてくるので、地元の原木が使えるようになればさらに森林整備も進むのではないかと思う。
 その辺の定期的な調査はやっているのか。

(林業振興課長)
 原木林については色々な調査はしているが、セシウムの状況については低減してきているというのは事実である。ただ、場所によって例えば沢筋等は、ひとつ山があるとそこは全部OKかというと必ずしもすぐに全部OKと言えないような状況があるので、やはり1本1本調べなければならないようなところについては、なかなか使えないというのが現状と考えている。
 原木林については、シイタケの原木に使える適木というのがあり、直径15センチくらいのものが一番良いとなるので、それを過ぎて大きくなってしまうと、なかなかシイタケには使えないので、やはり他の用途を考えていかなければならない。

(環境森林部長)
 誤解をされてしまうと怖いので一言申し上げさせていただくと、群馬県の森林が放射線に汚染をされていて、非常に危ない状況であるということでは決してない。
 シイタケのほだ木に関しては、1キロあたり50ベクレル以下という基準が決まっている。この基準は非常に厳しい基準である。食品は1キロあたり100ベクレル以下で良い。水は毎日沢山飲むため1キロあたり10ベクレルという基準が決まっている。シイタケのほだ木の50ベクレルは非常に厳しいものである。これがなぜかというと、ほだ木の皮のところに比較的多くの放射線がある状況の中で、菌糸は一番多い皮のところに根を張り、シイタケが吸収しやすいという特性により、厳しい基準を使っている。
 そのため、50ベクレル以下のものでできたシイタケは食用できるというガイドラインだと考えていただきたい。
 通常の食品であれば1キロあたり100ベクレルということで、これも毎日、何十年もとっても大丈夫だという基準である。
 そのような基準であるため、県内の森林はすべからく放射線に汚染されていて、森林の中に入ると危険であるとか、森林の木材を集めてきて山にしてあるところでの放射線の被害が危ないという認識に立たれると、誤解を招くし、林業の振興に非常に差し障りが出てくると考えているので、その辺は誤解のないようにお願いしたい。

(金子委員)
 県民税とは関係ないかもしれないが、ボランティアの部分で貸出し用器具について、各団体がそれぞれ保険に入っていると思うが、貸し出すときに保険加入の確認はしていないのか。

(緑化推進課長)
 団体が保険に入っているかどうかの確認はしていない。団体の代表者あるいは指導者が例えばチェーンソーの特別安全教育を受けたか、下刈り機の教育を受けたか、そういったことを確認して器具の貸出しを行っている。

(西野委員長)
 それも事故があったときのために、なるべく確認はした方が良いと思う。

 他に委員から意見はあるか。

(各委員)
 意見なし。

(西野委員長)
 それでは、これをもって第1回ぐんま緑の県民税評価検証委員会の議事を終了させていただく。委員の皆様には貴重な御意見を色々とありがとうございました。
 また事務局の方から御連絡がいきますが、この実施報告書に対する御意見を事務局の方に提出していただき、最終的には私の方で責任を持ってまとめさせていただく。よろしくお願いする。
 それでは私の議長はここまでとさせていただく。

(司会)
 以上を持って評価検証委員会を閉会する。

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