ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 トップページ > 組織からさがす > 環境森林部 > 林政課 > 平成27年度第1回ぐんま緑の県民税評価検証委員会実施結果

本文

平成27年度第1回ぐんま緑の県民税評価検証委員会実施結果

更新日:2015年11月20日 印刷ページ表示

第1回ぐんま緑の県民税評価検証委員会について

  1. 日時 平成27年8月17日(月曜日) 9時30分~12時00分
  2. 会場 県庁29階 第1特別会議室
  3. 出席者 
    委員:西野委員長ほか8名
    県:青木環境森林部長ほか14名
    事務局: 林政課職員5名 (別添出席者名簿のとおり)
  4. 環境森林部長あいさつ
  5. 委員長あいさつ
  6. 報告事項
    1. 平成26年度ぐんま緑の県民基金事業実績について
      • ぐんま緑の県民基金積立
      • 水源地域等の森林整備
      • 市町村提案型事業
    2. ぐんま緑の県民税効果検証のための調査経過
    3. 平成27年度ぐんま緑の県民基金市町村提案型事業【第2次募集】(荒廃した里山・平地林の整備、貴重な自然環境の保護・保全、森林環境教育・普及啓発、森林の公有林化)の採択事業内容について
  7. 協議事項
    1. 平成27年度ぐんま緑の県民基金市町村提案型事業【第2次募集】(独自提案事業)の採択事業整理案について
    2. 水源地域等の森林整備事業から市町村提案型事業への予算の流用について
    3. 市町村提案型事業の評価について
    4. 平成26年度市町村提案型事業実施報告に対する意見について
  8. 質疑内容 下記のとおり

第1回ぐんま緑の県民税評価検証委員会議事録

(司会:林政課次長)
 (*9時30分 司会 開会を宣言する)

(司会)
 環境森林部長からあいさつを申し上げる。

(環境森林部長) [あいさつ] (省略)

(司会)
 次に、西野委員長からごあいさつをいただく。
 
(西野委員長) [あいさつ] (省略)

(司会)
 これより議案の審議に移るが、議長は西野委員長にお願いする。

(議長(西野委員長))
 まず「ぐんま緑の県民基金事業実績」について説明をお願いする。
 
(林政課長)
 [資料1、資料2、資料3により説明]

(西野委員長)
 資料2の水源地域等の森林整備について、26年度の実施調査委託の計画面積が1,170㏊に対して、実施見込が615ヘクタールということでよいか。

(林政課長)
 これまで手入れが行われなかった森林であり、持ち主がわからない山があった。所有者を特定できたとしても、承諾がいただけないケースもあり、それが予想以上の割合となっている。

 (西野委員長)
 計画から実施を引いた残りの分は次年度に行っていくわけか。

 (林政課長)
 はい。承諾いただけなかった理由などをよく分析して、承諾がいただけるように活動していく。所有者がわからなかった部分も市町村と連携し、情報をいただいて、所有者の特定に務めたいと思う。

 (西野委員長)
 この事業は、所有者に負担をかけないのに承諾いただけないというのはどのような理由があるのか。

 (林政課長)
 推定だが、森林所有者の山離れ、林業離れが相当定着しているのではないかと思う。

 (西野委員長)
 逆に承諾いただいた理由はどうか。説明を受けた所有者の方はどんな反応があったのか。

 (林政課長)
 ぐんま緑の県民税の趣旨に賛同していただいて、快く承諾していただいた方も多数いる。

 (西野委員長)
 承諾いただけない方については、先ほどの話の通り世代が変わってきているということもあるのかもしれないが、そのあたり一年目やってみて何かわかったことがあるならば、二年度目からはそこを踏まえてうまくやっていけるように工夫をしてもらいたいと思う。
 資料の3だが、繰越しが6市町村17事業で約9000万円。これは県民参加ということが前提となっているため合意形成に時間がかかっているということで繰り越すということである。
 以上資料1から3までについて委員の皆様から質問はあるか。

(各委員)
 質問なし

(西野委員長)
 それでは、報告1については了承した。
 続いて報告事項2「ぐんま緑の県民税効果検証のための調査結果」について事務局より説明をお願いする。

(林業試験場長)
〔資料4により説明〕

(西野委員長)
 ここに書いてあるように、15%程度の相対照度が理想だということだが、それに対して測定していただいた林内の相対照度は2.6%。これはもう相当密植状態にあるということなので間伐が必要となる。
 この林床植生でも、やっていただいた調査地では9%しかないのか。

(林業試験場長)
 その通り。茶色い枝葉や地面が露出しているところがみられる。緑で覆われているところは一部である。

(西野委員長)
 やはりきちんとここに手を入れて相対照度が高まる間伐施業をして、林床植生が豊かになるような森づくりをしなければならないと思う。現場は大変なこともあると思うが、よろしくお願いしたい。

 続いて 報告事項3の「平成27年度ぐんま緑の県民基金市町村提案型事業【第2次募集】の採択事業内容」について説明をお願いします。

(林政課長)
 〔資料5、資料6により説明〕

(西野委員長)
 資料がたくさんあるが、大きくは「荒廃した里山・平地林の整備」が79事業、「貴重な自然環境の保護・保全」が9事業、「森林環境教育・普及啓発」が5事業となっており、事務局からはその中から事例の説明があった。今回の補助金額1億3千6百万円については、予算に対してどのようになっているか。今年度の予算の半分程度が使われるのか。

(林政課長)
 1次分として1億1千万円採択しており、これが増額変更で2千万円ほど増えていて、約1億3千万円程度となっている。
 今回の1億3千6百万円で、予算の2億7千万円を少しオーバーしている状況である。

(西野委員長)
 自治体をはじめ、県民の皆さんにも広まってきたということだと思う。今年度については予算どおりと進められるという見込みがついたということになる。
 これは庁内審査が終わっているということだが、何か委員の皆様から質問等あるか。

(各委員)
 質問なし

(西野委員長)
 よろしいか。
 ここまでで、報告事項については終了となるが、委員の皆様から質問はあるか。

(各委員)
 質問なし

-報告事項終了-

-協議事項に移る-

(西野委員長)
 それでは、本日の協議事項に入る。
 まず(1)の「平成27年度ぐんま緑の県民基金市町村提案型事業(第2次募集)(独自提案型事業)の採択事業整理案について」説明をお願いする。

(林政課長)
〔資料7により説明〕

(西野委員長)
 独自提案事業については3事業提出され、2事業が採択、1事業が不採択ということで整理されたということだが、独自提案事業についてはここで決定するので、委員の皆様から意見をいただきたい。いかがか。
 不採択事業については、これは公益性がないため不採択ということだが。

(鬼頭委員)
 不採択の案件が関連するので実情を説明させていただく。
 国土調査である程度境界は確定しているものの、機械を使用し森林整備を実施した際に、どうしても古い木杭や竹杭が飛んでしまい、今後の管理を考えた場合、杭などの復元が必要になる。

(西野委員長)
 事務局にもう一度不採択の説明をお願いする。

(林政課長)
 ぐんま緑の県民基金による事業は、森林の公益的機能を発揮させることによって災害に強い森林や、安全安心な生活環境を創造するもので、森林整備が基本となる。この事業は、森林管理のための事業であることから採択が難しく、不採択で整理した。この森林は機械力によって整備されているそうなので、経営森林に属するものだと思われるので森林経営計画の対象となる。その計画作成の段階で「森林整備地域活動支援交付金事業」が使える。それである程度境界の確認などもできるので、検討していただければと思う。

(西野委員長)
 今事務局から他の事業の活用が可能との話があった。問題は、境界杭を打ち込んだ後、どんな森づくりをするか、それによってどのように公益的機能を発揮できるのか、についてもっと説明していだければ話の方向性が変わったのではないかと思われる。
 ただ、事務局からの説明では他の事業の活用も可能な場合もあるので事務局(県)から説明を受けていただいて検討していただきたい。

(金井田委員)
 不採択になった場合は他の事業を紹介するというか、改善点を明確にしてアドバイスをしてほしい。

(西野委員長)
 金井田委員のとおり不採択になった場合には、他の事業の活用などについては市町村に指導をお願いしたい。

(西野委員長)
 ある地域で聞いた話だが、竹やぶが多数あり、(税事業に)手を上げようとしたが高齢化が非常に進んでおり難しいとのこと。一回目は最長5年間助成されるが、それ以降は地域で管理をしなければいけないが、管理とはどんなことをしなければいけないのか。

(林政課長)
 密生している竹林だと高齢者による整備は難しいため、市町村から支援を受け、業者に頼んできれいにしてもらう。全伐する場合と抜き切りする場合とあるわけだが、例えば全伐した場合は春に竹の子を採ってもらう。それを三年くらい続けてもらう。実際の作業とすると竹の子堀や、出てきた竹の子を倒すとか。竹の伐採に比べれば軽度の作業になるので地元の方々にしていただくことになる。

(西野委員長)
 話を聞いた地域は高齢化が進んでおり、後の管理ができないから諦めたのだと言っていた。そのあたりは自治体がカバーしてくれるといったところをもっと伝えられたらいいと思う。

(林政課長)
 市町村提案型事業は住民参加が基本なので、住民の方に実施していただく。住民が参加できない場合は、管理経費1ヘクタール当たり上限8万円の範囲内でシルバー人材センターやNPO法人などへ委託が可能であるが、地域住民の方々になんらかの関与をしていただくことが必要。丸投げは制度の趣旨から合わないものとなる。

(西野委員長)
 確かに丸投げは制度の趣旨からは合わないが、地域によっては高齢化によりどうしようない地域もある。高齢化の度合いにより対処すべき点があるので今後検討いただきたい。

 続いて(2)「水源地域等の森林整備事業から市町村提案型事業への予算流用について」説明をお願いする。

(林政課長)
 〔資料8より説明〕

(西野委員長)
 市町村提案型事業が当初予算を上回る応募があったため、水源地域等の森林整備事業から250万円程度移し、市町村提案型事業を全て採択したいという提案だが、よろしいか。

(各委員)
 異議なし

(西野委員長)
 続いて(3)「市町村提案型事業の評価について」説明をお願いする。

(林政課長)
 〔資料9より説明〕

(西野委員長)
 評価結果は全て点数化できるのか。例えば森林環境教育など、可視化するというのはどのようにするのか。

(林政課長)
 基本的にはアンケート調査ということで、事業をやった結果について事業項目をよく検討して作っていくが、事業の成果が上がったかそれほど上がっていないかを5段階評価にして集計していこうと思っている。

(西野委員長)
 アンケート表を3月までに出していただく。なんでも点数化すればいいというわけではないので、その点を注意していただきたい。

(松本委員)
 点数化というのはどんなふうにつけるのか。10点とか、到達点はどんな感じか。

(林政課長)
 例えば5段階評価「大変効果がある・ある程度効果がある・ふつう・効果があまりない・効果がない」といった内容で今後つけていこうかと思う。これを基本にして今後事務局の方で検討させていただければと思う。

(高橋委員)
 アンケートは作り方によって方向性が違ってくるので、その点を十分注意していただきたい。それから予算をいただいたときの、毎年報告書みたいなのは必要なかったのか。税金を使った場合の年度毎の事業別報告書はないのか。

(林政課長)
 協議事項の4番目に提案させていただいており、細区分毎にとりまとめて、事業種・補助金額などを集計した形で項目として出そうと考えている。

(高橋委員)
 既に26年度から事業開始されているから、26年度の事業の報告はなかったのか。

(林政課長)
 個々の事業はそれぞれ実施報告が提出されており、検査確認が終わったものについては完了している。それを全部一つ一つ公表するというのは、分量的にもかなりの量になるので、細区分にまとめて報告書を作り、見やすい形で県民の皆様に見ていただこうと思っている。その案が4番目の協議資料となっている。

(高橋委員)
 普通のそういう報告書もあって、アンケートもあってという、両方で点数化するのが普通だと思うので、例えばアンケートはアンケート、それから報告書は決まったパターンの報告書にしておいて、誰が見てもAの事業だろうがBの事業だろうがそこに当てはめて報告していただくので、はっきり見やすく、点数化するときにわかりやすいという報告書を作って二本立てにする形の方が評価の手法としてはいいのかな、と思う。現場の実際に行った報告と、それからアンケート結果に基づいて評価した方がよい。アンケート結果だけだと片手落ちになってしまう。
 例えば予算を10万いただいた方、それから500万いただいた方それぞれ違うのですけど、税金を使うという目的では同じ目的で税金を使っているのですから、そのへんをうまく見ながら、見やすく一つにわかればそれがすぐ評価につながるという感じになるのではないかと思う。

(西野委員長)
 その話題は次の議題につながると思うのだが、事務局(県)からは個別ではなくまとめて報告とのことだが、先ほどの高橋委員からは個別の事業報告書とアンケートが対になって公開されなければならないという意見だった。これらの意見を踏まえて次の議題に行きたいと思う。

(内山委員)
 先ほどのアンケートの件であるが、例えば番号11番の事業で、キンラン・ギンランの絶滅危惧種をなんとか保護しようと、そういう気持ちでやっているけども完璧にはいい方向にはいかなかったという場合もありうると思う。そのあたりの努力の部分も、アンケートでは非常に難しいと思うが、何か評価できるような表示のしかたなどで手助けしてあげればと思う。一生懸命やっていたということは事実だと思うので、そういった形のこともたぶん出てくるのではないかと思うので、よろしくお願いしたい。

(高橋委員)
 報告として「こういうことをしたにも関わらず結果はこうだった」ということになるので、アンケートというよりは両方の二本立てでいくと、本当の意味での評価につながるのではないかということか。

(西野委員長)
 今のご意見も目標があってそれを達成できなかった、そうなれば点数化するとなると悪い表現になると思う。けれども、そのプロセスにおいて県民の予算がどのように取り組まれたかということを見るべきではないのか、という意見である。だからそのあたりを考えて、ある程度設計をお願いしたい。特に普及啓発・教育に関わるところっていうのは、点数化を注意した方がよろしいかと私は思う。教育というのは特に点数で評価するべきものなのか検討する必要があるので、そこを留意して設計をお願いしたい。

 続いて(4)「市町村提案型事業平成26年度実施報告に対する意見について」説明

(林政課長)
 〔資料10より説明〕

(西野委員長)
 県の案としては個別ではなく、ある程度まとめた資料を各委員に送付し、委員長が意見を集約し、評価検証委員会の意見とするというものであった。
 まず、私から意見するが、導入時の大きな条件として、全てガラス張りで実施するという条件があった。一般財源にしないということも条件だし、このガラス張りということもそう。それがこの報告においては非常に重要であると私は思っている。
 その点では、この内容ではガラス張りにならない可能性がある気がして懸念を持っている。県民の皆様からお金を頂く、それは全てガラス張りして適正に使われているということ県民の皆様にお知らせするということが条件であることが導入委員会の意見だったと思うが、今回の事務局(県)の提案ではその時の条件が踏まえられていないのではという気がするが、いかがか。

(環境森林副部長)
 委員長の意見は個々の事業の実績報告までを全ての人に見える形で公表するということだと思うが、事業計画を見ていただいたとおり膨大な数の補助事業を実行しており、個々の事業については申請から実績報告を出していただいて、県としてはそれを確認する行為をしている。その全てを公表となると膨大な資料となってしまう。

(西野委員長)
 でもそれをやらないと。一つ一つの報告書が出るのだから、それを公表できるようにすればいいのではないか。なにも報告書の形で冊子にまとめろと言っているわけではない。

 (環境森林副部長)
 個々の事業の報告書は、もちろん公表は可能。

 (西野委員長)
 可能なら、これはまとめた報告書であり、一つ一つの事業は別に公表すると説明すべき。その説明が抜けている。

 (環境森林副部長)
 事務局としては個々の事業を集計したダイジェスト版を今回は提出したということである。そのバックデータとしての個々の事業がありので、それらについては公表できる。

(税務課長)
 個人の県民税については市町村の職員が住民税を通じて徴収している状況。法人についても適正な納税をしていただいている。私の立場から言うと、効果をきちんと伝達していただいて、より一層納得して納税していただく。その意味でいうならば、どういう形がいいのかは検討するにしても、この税を導入してこういう効果があったのだというのを納税者に伝達できればと思う。

(市町村課長)
 同じ意見である。

(金井田委員)
 県のホームページで、平成26年度の個別の事業の成果や課題、実施の評価状況等を掲載し、全体的なものについても、区分毎にまとめ同様にその成果や今後の課題を載せる。
 また、評価検証委員に対しては、資料が多くなっても総括的なものではなく、個々の成果と課題などを示せばより明確になるのではないか。

(田村委員)
 他の公共事業と同様に、立て看板を設置し、整備面積と事業費を掲載すれば地元の人も県民税を使ってどのように実施したかがわかる。

(西野委員長)
 簡略化した一覧表をつける方法もあるのではないか。県が包括的にまとめるのは構わないが、この資料で委員に意見を求められてもどのように意見が言えばよいか悩んでしまう。

(高橋委員)
 例えば、目次の次に平成26年度の予算の説明があり、今回の報告事項の資料で提示していただいている一覧表のようなものがついて、それを統括したものが今回の報告書のようにしていただけばよろしいのではないかと思う。

(林政課長)
 資料の構成が不十分であったことをおわび申し上げる。今回資料10を出した理由としては、わかりやすく県民の皆様に実績や効果をPRしたいというのが目的にあった。これを作成するにあたっては先ほどから議論があったとおり、個々の事業をみていかないと評価できない。
 個々の事業についてもいくらどのように使ったのかというものも一覧表のような見やすいものにして表示していかなければならないと感じたところ。
 先ほどからの指摘のとおり事業報告という形でまとめさせていただいて、個々の事業実績の一覧表を載せることとしたい。
 事務局において再度実績報告を作成させていただい、ご意見をいただければと思う。

(西野委員長)
 補助金の実績報告書には、住民の皆さんの感想などを記載できるようにはなっているのか。

(林政課長)
 これまでも事業に対する意見が寄せられている。そういった意見をとりまとめて掲載することは可能。

(西野委員長)
 総括すると、詳細を知りたいという方には個々の事業の書類を公表する。これは約束したことなのでこの通りに進めていただきたい。
 この報告書については、各事業の細区分のあとに内訳をつけるということでよろしいか。

(林政課長)
 時間をいただいて、報告書の内容を見直し、後日お示しすることとしたい。

(西野委員長)
 慌てることはなく、きちんとした資料を県民に提示することが大切だと思うのでよろしくお願いしたい。
 ここまでの協議の全体の意見をお願いしたい。

(高橋委員)
 「緑の県民税」が始動し、環境森林部にとって大きな事業となった。始まったばかりなので手探りの部分もあるが、力を合わせて目標に向けて進むような事業になればいいと思う。この事業がきっかけになって、若い力が森林分野に向けばいいと思った。また、日本には日本独自の自然があるので、その特性を守っていくことが重要だと感じた。

(田村委員)
 細かいことで申し訳ないが、まず一つ感じたのが森林整備についてである。例えば、伐採にあたってのコストがとても高い。一般造林の方が安く伐採できるのではないか、と感じる。もう一つは竹林について。竹林整備はヘクタール当たりの単価となっているが、10アール・20アールを整備する人にその単価で行えば、実行する人はいないと思う。面積の広いところは問題ないが、10や20アール程度のところで同じ単価だと大変だと思う。それと、田んぼの縁までが元の河川敷で、すごい竹林となっている箇所があり、それが県の公共林であれば事業の対象にならないということだが、そこは切ってあげればいいと思う。竹林についてはもう少し考えていく必要がある。

(西岡委員)
 県民税については一人700円もらっているわけだが、先ほどの税務課長の意見のように、もらった税金がどのように使われて、どのような効果が出ているのかだが、この資料10に太田市のイノシシの獣害対策の例があるが、県の補助金が550万円とある。太田では市と商工会議所と市会議員の三者で懇談会を年1回行っているが、その中で今年は既に700頭のイノシシが駆除されているが、この8月の時点で700頭というのは異常な状態。このような状況の中で、太田市の市民も県民税がこのようにイノシシ対策で使われているのは知らない。
 もっと説明は必要である。
 最初の会議の際に、有害鳥獣駆除と希少種の保全はセットで行われなければ効果がないと発言したが、その際、有害鳥獣駆除は他の組織が行っているとの説明だったが、今は有害鳥獣駆除と絶滅危惧種の保護をパッケージで行ってもらっていて感謝している。
 太田市の発言では、対策については全て市の予算で行っているとの発言があり、県民税のPR不足のところもあるので気をつけていただきたい。
(松本委員)
 私は評価検証委員をやらせていただいており、いろいろな事業が取り組まれているのはわかるが、やはり一般県民の方にはどのように使われているのかはよくわからない。
 ホームページだと開かないとわからないので、できれば市の広報などに掲載していただき、多くの県民の方に取り組んでいただければと思う。

(西野委員長)
 先ほどの松本委員のお話は、市の広報に緑の県民税の実施状況などを掲載してもらえないかとのことだが、これについては県から是非、市町村にお願いしていただいたらどうか。

(内山委員)
 県民税が導入されたことより、これまでの林業支援するための補助金は減らされないのか。
(林政課長)
 これまでの予算と県民税は、使途、財源が別である。

(内山委員)
 一般の県民には同じ山や森林にかけるお金だと思われてしまうのではないかと思われる。我々は県民税の予算と一般の林業にかける予算と区別できるが、一般の県民の方にはどれもみな森林にかけるお金と思う。透明性とはいうけれど、実際にわかっているかという部分ではちょっと疑問を持ってしまう。

(林政課長)
 それについては、県民税の効果を知ってもらうことが必要であり、ホームページや紙の媒体を活用して、積極的にPRしていきたいと思っている。
 一方で従来事業については、経済対策が一段落し、林野公共予算も抑えられ気味なので、そちらの確保にも一生懸命取り組んでいきたい。

(金井田委員)
 評価項目について。実効性や公表性、可視性などとあるが、例えばプロポーザル方式などはある項目にウェイトをおくようなことをしている。例えば公共性にウェイトをおくとか。そういったところを検討して作ってもらいたい。
 また、平地林の場合に環境に適した補助メニューを入れてほしい。

(金子委員)
 評価するにあたり、1ヘクタールの森林を整備するのにどのくらいの費用がかかるというような基準があるとわかりやすい。

(西野委員長)
 事業費用についてはケースバイケースだと思うが、県としても説明しやすいように、どのようなものが適正価格かということがわかるように県で検討してもらいたい。

(鬼頭委員)
 税事業が導入され、既存事業では対応できないようなことができるようになった。ありがたい制度でもあるので是非進めてもらいたい

(西野委員長)
 最後の市町村提案事業の実施報告については、総合的な評論のほかにそれぞれの事業区分、細区分毎の一覧表を作り、報告書にしてもらう。それから県民への情報公開のため報告書を配布する。以上のようによろしくお願いしたい。
 本日の協議事項は以上である。

(司会)
 以上を持って評価検証委員会を閉会する。

第1回ぐんま緑の県民税評価検証委員会配布資料