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平成30年度第1回産業教育審議会議事概要

1 日時

 平成30年6月25日(月) 14時00分から16時00分

2 場所

 群馬県庁 審議会室

3 出席委員

 10名 (小堀良夫委員(会長)、古賀義朗委員(副会長)、風間まり子委員、栗原裕司委員、齋藤ゆかり委員、茂木創委員、細谷可祝委員、茂木三枝委員、太田和雄委員、生方保光委員)
 ※欠席委員2名 (眞保智子委員、堀口美奈子委員)

4 次第

  1. 開会
  2. 群馬県産業教育審議会長挨拶
  3. 群馬県教育委員会教育長挨拶
  4. 審議
     「県教育委員会からの諮問事項についての討議案の協議」
  5. 閉会

5 議事概要

会長

  • 前回の審議では、諮問事項に基づき、未来を切り拓き、より良い社会を創り出すことができる人材育成の在り方について、様々な御意見をいただくことができた。今日は、より具体的な視点に立ちながら、答申の骨子について、御審議いただければと思う。
  • 諮問事項1の「職業教育において育成を目指す資質・能力」について、それから諮問事項2の「地域や産業界と連携した実践的な職業教育の在り方」について、前回の答申や、これまでの審議内容も踏まえ、まずはこの骨子の方向性はどうか、今後整理や検討すべき点があるか等、御意見をいただければと思う。
  • まず、諮問事項1についてどうか。

委員

  • 前回の審議会で議論された内容がかなり盛り込まれている。
  • 私は他者への思いやりを重視した方がよいのではないか、職業教育を通じて社会への思いやりが涵養されるのではないかということについて述べたが、その内容が盛り込まれており、有り難い。

委員

  • 具体的なものをここで実現させるというのは、なかなか難しいと思う。今後、具体的に組み込んでいければよい。

委員

  • 1番の諮問事項についてであるが、前回、私自身が言わせていただいた内容でもある。
  • 資質能力のところでは、キャリア教育の職業観から見て大切なことは、夢に向かっていくときの資質であると考える。
  • 夢に向かっていくときに、私たちは、必ずどのような方法で進んでいこうかと考える。しかし、うまくいかないことが多いので、夢に向かって何か行動をしていくときに、一歩踏み出す姿勢と併せて、夢が実現しないときにどう都合をつけていくのか。「もう一度やってみるか」という力を涵養するのが本来のキャリア教育ではないかと思う。
  • それがあってコミュニケーション能力等が出てくるので、キャリア教育というと職業観・勤労観の醸成が浮かぶが、夢に向かっていく姿勢と、夢が破れたときにどう調整していくかの体制や訓練がキャリア教育に反映されると、より力が付く気がしている。今のキャリア教育は、そこのところが見過ごされていると思う。
  • 夢が破れたとき、あるいは夢が実現されたときにどうしていくかもキャリア教育として大きな意味があると思っている。

会長

  • その辺のところの表現を含めた骨子について、事務局としてはどうか。

事務局

  • 骨子については、あくまで案や方向性のため、本日いただいた貴重な意見を含め考えていきたい。

教育長

  • 高校段階でしっかり職業教育ができて、会社に勤め、その中で養った力を発揮できていても、実際には社会に出てみると思いどおりにならないことがたくさんある。
  • 挫折をすると、今は割と簡単に勤めを辞めてしまう傾向にある。自分の思いどおりにいかなかったり失敗したりしても、くじけず頑張れる力というものを、企業としても重要と考えており、それがあれば、その後も失敗を踏まえてより高い能力を発揮してもらえるという意見を頂いたことがある。
  • これは、専門高校だけではなく、全ての学校教育の中に通ずる話だと思う。そういう意味で、しっかり議論いただき、我々としてもそれを踏まえた取組ができるよう整理していければと思うので、よろしくお願いしたい。

委員

  • 骨子を見せていただき、前回の委員会での、各委員の様々な経験からの意見が言葉としてきちんとまとめられていると感じた。
  • 2つ目の〇(まる)の部分、「未知の状況に対応できる思考力・判断力・表現力の育成」の中の表現力についてお話ししたい。思考力については、論理的思考力で表現されており、判断力については、課題対応力で表現されていると思う。表現力について、もう1つ何か記載があるとよい。
  • 勢多農林高校で桜の苗木のプレゼンテーションを拝見し、とても驚いたことを覚えている。素晴らしいプレゼンテーションであり、ああいったことも必要だと感じた。
  • また、どういう経緯があったか分からないが、桜山公園の樹木医から話があって取り組んだということで、機会があれば、桜山公園に限らず、土木関係など、別の業種でも高校生の方から気付いたことを提案するような企画の内容等も加えていただけるとよい。
  • 表現力の説明として、〇(まる)や・(ぽつ)が1つ増え、そこに企画・提案力として、具体的にはプレゼンテーション能力といった表現があるとよい。

委員

  • 普通高校を卒業して1年たたないくらいの若い女性社員に、「仕事の中に面白いものが見えるか」と聞いてみたら、「毎日面白い」と、非常に積極的な言葉があった。見ていると、その仕事をしているリーダーがいろいろ教えていることを、やっている本人が興味を持って取り組んでいる様子があった。
  • 本人は普通高校を卒業している。仕事は製造現場であるため、心配していたが、非常に積極的に行動している。そして、本人は面白いということを言っている。つまり、本人が受け身で仕事に取り組むのではなく、また、「自分は何を勉強したからこうでなければならない」ではなく、今やっていることの中に面白さを見いだしていると、こうしたらよいという意識が仕事の中に出てくる。
  • 仕事というものは、何を勉強してきたかではなく、取組の中で自分が気づき、面白いと思ったことに積極的に取り組むという意識が非常に大切である。
  • 今の若い世代は、少子化で子供たちがどんどん減っている中で、高校以前の、もっと幼いうちから子供たち同士で賑やかに行動する環境がなくなったことが問題であると考える。また、コンピュータ社会になり、子供も大人もコンピュータを使うようになり、自分で考えるより、それを利用することを主に考えてしまうようになった。自分が社会の中で取り組んでいくことに対する思いが、今の人たちに出てきていないのではないかと感じている。
  • 私は、日本の教育も、高等学校だけではなく、小学校の時代からもっと群れで戯れて行動する環境が大切ではないかと考える。
  • 自分で手を動かして文字を書くことをしなくなると字が書けなくなる。デジタル社会においてできたものを、手段として利用することはよいが、それを目的とすることは非常によくないと考える。
  • 今までの技術を大切にしていく環境作りを行っていかなければならないと、最近常に思っている。

会長

  • それでは、諮問2「地域や産業界と連携した実践的な職業教育の在り方について」、この骨子を見ていただいてどうか。

委員

  • 就職をするときに、地元で就職することを望んでくれるよう、地元を知ってもらうことで、生活の基盤を地元で考えてもらえるような取組ができないかと考える。

会長

  • インターンシップについては、普通科の子供たちにも広げて、50%を目指した取組があるとよい。インターンシップの関連で何かあればお願いしたい。

委員

  • インターンシップの推進については、前回も申し上げたが、協力企業の組織化について追記していただきたい。
  • 先生方へのアンケートの中にも「協力企業を見付けることが大変である」という意見がある。例えば、協力企業の組織化や登録制の導入、また、企業から高校生に解決して欲しい課題を募集し、勢多農林高校のような課題解決に取り組める活動があると良いのではないか。
  • 一例を挙げると、桜山公園の一部分は県の所有地であるが、管理が行き届いていない場所がある。整備してくれる高校を募集し、公園を活性化してもらうことなども考えられるのではないか。

課長

  • インターンシップについては、昨年度から「インターンシップ推進委員会」で、企業や大学等にも参加いただき、協議を行っており、その中で、新たなフォーマットについて検討している。
  • 協力企業の組織化等については、いただいた御意見等を踏まえ、より良い方向に持っていきたいと考えている。

会長

  • インターンシップについては、市役所等だけではなく、製造業などで、本人の興味・関心に応じた、企業の現場を体験することが大切だと思う。現場で働いている人たちを見てもらいたい。
  • 企業連携やカリキュラムの検討をしていただきたい。

委員

  • インターンシップを5日間程度行うと、最後に何か学んでくるような気がするが、大学等で行っている1日のインターンシップなどではあまり意味がないように感じる。
  • 望ましいインターンシップのプログラムなどは提示をしていく予定なのか。

課長

  • 県教育委員会では、1日以上5日以内を短期インターンシップ、6日以上を長期インターンシップと位置付けている。
  • 普通高校等については、事務系のものも含めて、短期インターンシップが多い。
  • 専門高校については、短期も長期もあるが、製造業を含めて、学びと密接に関連したところで長期の実践をしてもらうことが根幹となっている。
  • 今後は、学校がこれまで地域の企業と築いてきた関係性を大事にしながら、プログラムの提供等、より広範な企業にインターンシップを受け入れていただけるような道筋を立てていきたい。

委員

  • 効果を考えると短期よりは長期の方がよい。
  • モデルのようなもので指導していただけると有り難い。

会長

  • 企業から、子供たちや先生たちに望むようなことについて意見をいただいてもよいのではないか。

委員

  • インターンシップについては当社も打診されたことがある。当社は建築関係であり、現場に連れて行くことは危険を伴うためお断りした。
  • 短期インターンシップを体験した子供がどのような感想を持ち、どのように変わったのかという点について興味がある。
  • 学生時代に企業の仕事を体験するということは大切だと思うが、引き受ける企業側は、学生を非常に大事に扱ってしまう。
  • 通常であれば、危険な場合などは怒鳴られたりすることもあると思うが、インターンシップではそういうわけにもいかないため、お客さん扱いしてしまう。例えば、挨拶にしても、お客さん扱いにより、子供たちの体験することが現実から離れていってしまう気がする。
  • インターンシップを体験した生徒の感想を是非伺いたい。

課長

  • 例えば、私が勤務した伊勢崎興陽高校では、200名中約半数の生徒が長期インターンシップを経験している。
  • 事前指導についてはしっかりと行い、実施中も、日誌の確認、職員の訪問等を含めて指導しており、事後指導についても感想や礼状の送付等の指導を行っている。
  • インターンシップは、生徒が変わり、大人になっていくという点で、大きな効果があり、職業理解という点からも、非常に効果の高い事業となっている。
  • 企業側とすると、子供を預かるということについて遠慮される面や難しい面もあると思うが、子供たちは、お世話になって有り難かったとの感想が多数である。
  • 1週間目はかなり辛そうであるが、そこを乗り越えて、子供たちが一回り大きくなることを実感している。

会長

  • 両者の意見をまとめた、望ましいプログラムや形を作っていくことが必要だと思う。

教育長

  • 県教育委員会では、産業教育に止まらず、学校教育や社会教育も含めた、教育委員会全体の大本になる、新たな「教育振興基本計画」の策定に着手している。本年度中に策定し、来年度から計画期間に移るというものである。
  • 国においても、国全体の教育振興基本計画が先々週に閣議決定され、示されている。
  • 産業教育とも絡む話だが、創業・起業について、国の方では、大学教育の中で、起業に向けた教育について盛り込まれている。県で行われているイノベーションアワードや課題解決などは、高校を卒業した段階から起業や創業に結び付く気がしている。高校段階についてはどう考えているか、どうしていくべきか、そういった観点で御意見をいただけると、計画を考える上で有り難い。

委員

  • もし可能なら素晴らしいと思う。
  • 大学生も含めて、ほとんどが安定志向である。新しいことをしたり、自分で仕事を興したりすることが本当に少ない。
  • 当社は設備業であるが、父が創業してから20年くらいまでは、当社で働いた後、同じような職種で起業して、自分で社長をやられて成功する方がたくさんいた。私は30年くらい前に自分の会社に入社したが、そういった人は一人としていないかもしれない。人は辞めなくなったが、たとえ辞めても違う会社に入社しており、起業する人は本当に少なくなった。
  • 自分が何かを新しく始めようという意気込みを持った人は非常に少ないというのが実感である。理由としては、全員が安定を望むということと、考え出して何かをスタートするということがとても苦手で、言ったことや出た課題について考えることは多少できるが、新しく自分で何かを考え出す力、これは力なのか意欲なのかは分からないが、日本の社会にはない。
  • アメリカでは高校生のときから大学生の話を聞き、色々なことを考え、起業する人もいる。
  • 昔は、商売をやっている家も多かったため、家の手伝いをする中で商売を知っていったが、今はそういうこともしなくなってしまった。そういったこともあるのではないか。
  • インターンシップもアルバイトもある意味経験としては同じだと思うので、働くことそのものの経験が増えていかないと難しいのではないか。
  • 話が少しずれてしまったが、可能であれば素晴らしいことであり、日本もまだまだ捨てたものではなくなるのではないか。

委員

  • 私事だが、モンゴルに行って餅を作るプロジェクトが、大学のチャレンジ企画に採択された。
  • モンゴルは、冬マイナス40度になると羊が死に、モンゴル人の死にもつながる。そのため、皆がウランバートルなどに集まり、勝手に暖を取ったりするため、環境汚染が深刻な状態になり、遊牧が続けられなくなる。その解決のために、餅を作り、食べられれば遊牧が続けられる。もち米がないため、餅を広めるためのプロジェクトを始めたところである。
  • 農業高校などで作ったお米は、かなりクオリティが高く、フェスティバル等で販売されているが、もしそのお米が国際協力とか、何かの役に立つとすれば、これはスケールの大きな話である。
  • 何かの役に立つということは、大きなテーマを考える上で、創業の「種」にはなるのではないか。例えば、不足している地域向けに、必要なものを加工して作るといったことが、何か大きなビジネスのきっかけになると思う。
  • 創業・起業というのは、すぐにやるというのは難しい。しかし、何か「種」というか、きっかけを作る手助けができれば、面白い人間が育つのではないかと考えている。
  • 高校のときには、創業・起業の「種」を作る教育ができればよいのではないか。

委員

  • 高校生や大学生たちと話をしていて、創業や起業について後ろ向きなのは、先の見通しがきかないことと、継続的に起業支援のための制度がないことだと思う。
  • ある程度、護送船団ではないけど、シンクタンク的に周りの人たちが手助けしないと見通しがつかないことだし、高校生の場合は、先行きのことで分かっていないことが多いと不安に思う。
  • 起業するための制度だけでなく、それをフォローするための支援機関や支援団体があれば、自分の夢に向かってやってみようと思う生徒が出てくるのではないかと思う。

委員

  • 幼稚園児に将来何になりたいか聞くと、1位はユーチューバーとなっている。なぜユーチューバーになりたいか聞くと、面白いから、これが仕事だと最高だという。
  • 小学生、中学生になると、だんだん現実が見え、起業することは難しいということが見えてくる。
  • 専門高校の取組として、例えば、利根実業高校の「えだまメンチ」は地元のカレー屋で出てくる。また、そば打ちでは日本一になり、将来、彼らは一人前となり、お店を作って独り立ちすると思う。そういう体験をした高校生に、小学校や中学校で「新しいことをすると楽しそうだな」ということを伝えてもらいたい。
  • 新しいことをやって、自分たちで考えて、それは大変な思いをして、いろいろなことをやって評価されるような目標となる高校生を小学生や中学生が見て、面白そうだなと思ってもらいたい。
  • サッカーの選手に憧れる少年たちのように、高校生を見て小学生や中学生が自分の未来があると思えるように、高校生を先生として、中学校等に行って成功体験を話したり、100人くらいを集めて教えたり、職業教育を講義したりするような企画があるととても有り難い。
  • 小学生、中学生に職業意識を早めに植え付けることがとても大事であり、「お金を稼ぐのは大変だ」ということを高校生から言われると、「そうなのか」と思うかもしれない。大学生に先生になってもらい、更に道筋を付けてもらうというのも1つだと思う。
  • 企業の経営者から高校生に話をしてもらうのも大事だが、同じ学生としての目線で、成功体験者というより、今頑張っている人の声を聞けるということが、創業のきっかけとなり、職業観を養うものになると思う。

委員

  • 2つ話を紹介する。
  • 1つ目は、公務員や銀行員になりたいという選択肢に、経営者になりたいということが入るとよい。
  • ほとんどの学生の選択肢は、公務員か会社員の2択である。経営者になりたいという者も少しずつ増えているが、まだ、選択肢として少ない。なぜかと考えると、身近に「商売は大変だ」という人はいるが、「商売はすごく楽しいよ」という人がいないからだと思う。
  • 2つ目は、参考として紹介するが、「子ども起業塾」を10年以上やっている。初めて会った小学生5人くらいが会社を作って、商品を仕入れ、事業計画を立て、販売して、決算して、出た利益を小遣いにするという内容である。そういう取組を体験した子は、「商売って面白い」や「将来社長になりたい」と感想に書き、起業について、少しは身近に感じてくれているのではないかと思う。
  • 先ほどの話にもあったが、「楽しそうだな」ということを身近に感じてくれるような、大成功した人の話だと「無理かな」と思ってしまうかもしれないが、身近に「経営って楽しいよ」と言ってくれる人がいれば、公務員もいいし、銀行員もいいし、会社員もいいし、経営者もいいという選択肢になるかと感じている。

会長

  • 職業意識を早めに知ってもらうことはとても大事だと思う。
  • いろいろな職業がある訳だが、そういう中で創業や起業などの話があったが、高校生が「もっと儲けよう」という話ではないと思う。先ほどの話にあった、「役に立つ」や「楽しい」ということが土台にある方がよいし、あるはずだと思う。
  • 創業や起業の種を作ることや、見付けてあげることなどのきっかけ作りは必要だと思う。大人になってから製造業の6、7人でやったビジネスゲームでは、いくらで仕入れ、いくらで売るか考え、早く大量生産して、早く売った方が高い値で売ることができる。それを見た他の仲間が遅れて作るが、市場では値段が下がっている。そういうゲームを高校生が体験することで、創業や起業について知ることができると思う。それを、カリキュラムの中に、何らかの形で体験と一緒に入れるというのも面白いと思う。

教育長

  • 県内の小規模や零細企業は、特殊な技術があり産業を支えているが、後継者がいなくて廃業しなくてならないことがある。
  • 子供たちが学校を出た後の選択肢として、大きな企業や有名な企業だけを目指すのではなく、子供たちがそういうことに意識を持って、今までのことを続けるのではなく、更に付加価値を付けて、新たな観点から発展できるようなことを、学校教育の中で少し意識ができればと考えている。
  • 卒業してすぐに創業とはいかないが、少し会社勤めをしながらチャンスを狙って、タイミングや様々な条件がそろった段階で頑張るとか、そういう1つの生き方のようなことが、産業を支えることにつながるのではないかと問題意識を持っているので話をした。
  • 委員の皆様からたくさんの話を伺え、感謝する。

会長

  • インターンシップに関わるかもしれないが、そういう会社が私たちの近くにあり、そういう社長がいるのだということを、子供たちが体験できるかもしれない。また、学校に経営者が行って、経営者だけではないが、卒業生の取締役や社長、その奥さんが行って、「私の会社」とか「私はこういうふうに思っているよ」とか話をする中で、とても大事なワードや生き方のワード、仕事に対する言葉が、きっといろいろな形で出てくると思う。
  • 高校生の頭の中に「そんな会社があったんだ」というのを置いてもらい、将来大人になった時の参考にするとか、頭の中に残っているとかの状況があれば、そういう場面作りが必要だと思う。

委員

  • 中小企業で非常に中身の濃いすごい技術を持っている会社は、県内にたくさんある。
  • 今、企業社会というのは、100円のものを100個作って1万円の仕事をする。隣が10円で作れば9円で、9円で作れば8円でという競争社会である。そうではなく、1000円のものを10個作って、1万円の仕事をして成り立つ社会、付加価値の高い、中身の濃い、技術の奥に深みのある企業を大切にするという環境作りが大切だと思う。
  • 「消費は美徳だ」と言われることがあるが、私は、「なるべく消費しないで成り立つ社会」がよいと思う。中身をしっかり認めたら、それを高くても大切に買って、大切に使う。今は、そういう社会ではなく、安いお店に押し寄せて、大量に安いものを買って、ゴミの山を築いてしまっている。こういう社会の中で、これからの社会を担っていく人たちの意識を変えていくことが大切だと思う。そういう意味で、技術が高い、中身が濃いものをそれぞれが大切にし、認め合う社会をこれから構築していくという意識を、若い人たちにも持ってもらうような教育が大切だと思う。
  • 今は、有名な企業や大企業だけにどんどん行くことで、弱いものいじめの競争社会になってしまっている。有名学校から有名企業に入って、エリートコースみたいな所を歩んで、現場・現実を何も知らないで、リーダー的な役割を担うことになった人たちがどういう社会を作っていくかというと、数値目標を掲げて、下に「こうしろ、ああしろ」と言って、下の連中が数字合わせやごまかしをしたりする社会である。若い人たちをどう教育するか、基本的なところを見直す大切なところに来ている。
  • 主役は、現場・現実である。上に立てば立つほど、サポートが必要である。目標を立てるのはよいが、その目標が下でどう生かされるように動くか、サポートするのがリーダーの役目である。現場・現実を知らないまま、上からガンガンやることによって、社会が乱れることにつながっていると思う。
  • 子供たちの教育を変えていかないと、これからの長い社会を大切にしていかないといけない時が来ていると思う。

委員

  • うちの会社は、脱サラして始めた。主人が会社を辞めて、「さあ、何をする」というときには、何もない白紙の状態で創業が始まった。
  • 例えば、高校生の時には、「社長になりたい」、「お金をたくさん儲けたい」、「技術を開発したい」等の夢があると思うが、それが現実になるまでのステップが見えないと思う。
  • 学生のことなので、そんなに現実味を帯びた話はできないと思うが、例えば、「社長になりたい」という夢があるとしたら、「では、何の社長になりたいのか」を考え、製造業だとしたら、「何をつくりたいのか」、「ものを作った後に販売するルートをどうするか」、「財務はどうするか」など、いろいろなことを学ばなければいけない。そこから、順々にステップが下りてくると思う。ステップの段階ごとに、財務のことが分からなければ税理士の所に行って聞いてみようとか、金融機関に行って融資のことを聞いてみようとか、実際に肌で感じるてみると、創業に対する思いの深みがどんどんと深まっていくと思う。そういうステップを目標の上から一つずつ掘り下げていって、実際、今、自分が何ができるかという気付きを子供たちに与えたならば、もっと意味のある勉強になると思う。
  • 創業者の苦労というのはもちろんあるが、大変だとばかり言っていたら、夢はつぶれてしまう。
  • 夢を実現するという、一番上の目的から掘り下げてきて、細分化して、自分が何をするかという指導を学校の中でやってみたら、いざ、社会に出た時に、「あっ、俺こんなことやったよな」というのが頭の中に残り、動きが違うのではないかなという気がする。

会長

  • 答申の骨子についても、方向性や今後の検討するべきことを考え、学校の施設や設備の現状をどう評価するか、必要なものは何か、教員(実習助手も含む)にどのような力が必要か、地域や保護者などに職業教育を知ってもらうにはどのようなことが考えられるか、検討していきたい。
  • 環境整備についてはどうか。

委員

  • 「環境整備」という言葉から「先生」を思い浮かべるのはいけないかもしれないが、一番の基本は先生だと思う。
  • 先生方のキャリア教育、特に職業教育推進の決め手は先生方の意識だと思う。その点については、どのような考えを持って取り組んでいるのかお聞きしたかった。

委員

  • 将来なくなると予測される職業が多くある。その中で、専門高校の役割は非常に重要だと思っており、まずは先生方に、最先端の知識や技術の研修を受けてもらうことが重要だと思う。
  • 既存の知識・技術を教えるだけでなく、さらに、先見性のある知識、未来を見据えるくらいの能力を研修で培ってもらい、指針を示してもらうことはとても大きなことだと思う。
  • 設備はどんどん新しくなっていくが、予算はないことは承知しているし、今ある設備をどうやって有効利用していくのかということもあるが、やはり、将来を見据えた設備の拡充・充実を図ることが、職業教育の重要なファクターになっていくのではないか。

会長

  • 教員の資質向上についてはどうか。

委員

  • 諮問事項の2番と重なるが、外部人材の活用というのは教員を補完する1つの方法だと思う。
  • 人間にしかできない仕事、特に伝統とか経験のように、どんなに人工知能が発達してもできないことを10代の人に教えていくことは非常に意味のあることだと思う。そういったことを体現できる方を積極的に登用することで、教員の能力を補完していけるのではないか。

会長

  • 外部人材の活用はとても大事なことだと思うのだが、現実にやっている例はあるのか。

課長

  • 専門高校では、次代を担う職業人材育成事業といった事業の中で、社会人講師を活用している。
  • 系列や授業に絡めて外部の講師の方にお越しいただいているケースも多くあり、従前よりも活用がかなり進んできていると思っている。

委員

  • 外部講師は非常に大事である。
  • 協力する企業に「こういう教育をしたいので、こういう形の指導をしてほしい」といった明確な指針があれば、教育に沿った指導ができるのではないか。ただ漠然と「起業するための体験談をお願いします。」と言われても多くは語れない。生徒に何を求めているのかを明確に伝えていただくと、講師も話の焦点が合ってくると思う。
  • 先生方がそんなに多方面に知識を求められても、大変だと思う。そうした意味で外部人材の活用は非常に良いことだと思う。

会長

  • 県内の関係機関とのネットワークを作ることは1つの大きな課題である。
  • 先生方の研修を充実し、積極的に企業を訪問して、経営者の悩みや、現場の方の悩み、仕事に向かう姿勢などを直接見聞きすることで、子供たちに大事なことを伝えることができると思う。それらのことも含めて、先生方の研修についてどうか。

委員

  • 私は農業なのだが、インターンシップに来た生徒たちを先生方が見に来るのだが、先生方はここでは何をやっているのか分からない、実際の現場を知らないということはよくある。できることなら、インターンシップや職業を考えている中で、先生方に何をやっているのか見ていただき、事前に勉強していただけると更に良いのではと思う。

会長

  • 私の体験としては、個人的な知り合いであるが、専門高校の先生と、我々の仲間の社長、経営者といろいろな話をする。そうすると、その先生の学校の子供たちは、我々の関連企業への就職する率が高くなった。
  • 先生が社長を知っているだけでなく、経営姿勢や日常を知っている。そういう話を聞く子供たちには、何を作っているのかだけではなく、経営者がこういうことを考えているということが伝わる。
  • 会社というものは物を作るだけではないので、先生方が、経営者などのことを知っておくことは、生徒の将来を考える上で重要である。
  • ハードの面、施設・設備はどうか。

委員

  • 最先端技術という言葉、知識・技術という言葉が気になる。これはどれくらいのことを考えているのか。
  • 世の中に最先端技術、知識が必要な会社がどれだけあるのか。高校の授業の中では限界があるのではないか。新しい技術・文明の利器を使ってお客様によい物を作って提供していくのではあるが、それと最先端技術とは少し違う。
  • どこまで学校でやる必要があるのか。そういうことは外部人材の活用でよいのではないか。学校の先生が最先端技術について、どこまで子供たちに話せるのかということに疑問もある。
  • 技術で必要なのは最先端の知識ではなく、基礎知識であり、それがないと入社後に苦労する。例えば、新人研修期間である、入社して3か月くらいの社員を見ると、産業技術専門学校の聴講生は、1年間だけであるが基礎をしっかりやってくるので、非常に成長が早い。むしろ、大学生は非常に苦労している。
  • そういうことを考えると、基礎が大事で、最先端の知識がどれくらいまで必要かと少し疑問を持つ。

委員

  • 資料の4・5ページにある、各学科のことも絡ませながら、それぞれの皆さんの立場や環境や得意とするところがあるので、そういう視点からも御意見いただければ少し進めるのかと思われるので、少し広げて御意見をいただきたい。
  • 基礎は大事だと思う。
  • 環境整備について、ソフトやハードどちらでも構わないがどうか。環境整備をかなり先行している都道府県などはあるのか。そこではどのようなところが先行しているのか気になる。

事務局

  • 各都道府県によって、また農業・工業・商業等についてそれぞれ状況も違うので一概にはなかなか申し上げづらい。
  • 先ほどの話に関連して話をさせていただくと、学校では昔からある機材等を使いながら、基礎の徹底についてしっかりやってきた。一方で、生徒たちや、先生方も含めてだが、基礎が本当に役に立つか、新しい方法に結び付くのかということを知ることにより、実は基礎がすごく大切だということに気付くきっかけにもなる。こういうことも含めて、基礎だけではなく、それがこの先にどう社会に生かされていくのかということを知ることによって、自らが行っているこの基礎基本が実は大切なんだという学びにもつながってくるのだと思っている。
  • いただいた御意見を踏まえながら、参考までに他県等の取組などについてもまた提示できればと考えている。

会長

  • 群馬県の職業教育の特色というのは何かということを私はよく分かっていない。
  • 各学校に関心を持っている子供たちがその学校に入って、そこを活用して関連した職場に就職をしたり進学をしたりということがあるが、そういう中で群馬県の将来を考えたとき、少し力を入れた方向性のようなものは、学科としてあるいは環境として欲しいという気持ちはある。
  • そこを絞ることはとても難しいとは思うが、人材やお金ももう少し集中して、特色ある教育や環境整備をどこかでしていかないと、総合的な力は出ない。そういう職業教育になってくれないと優秀な人材がもったいないと思ってしまう。
  • 難しいとは思うが、何らかの形で特色を出す、県で出すのが難しいとすれば、各学校の特色を出す方法はないのか、もう出しているとすれば分かるようにしていく方法はないのか。私が知らないだけなのかもしれないが、何かお考えがあるか。

委員

  • 特色を出すことは非常に重要だと思う。
  • 確かに、先端の技術が職業教育にどの程度必要なのかということも含めて、根本的な問題である。どこまでをもって最先端なのかということも確かにある。
  • ハード面については、技術が日進月歩で進んでいるので、設備投資は重要であるが、少子化という問題もあるので、なかなか難しい問題である。投資したからといってそれだけの教育効果があるとは思えないので、よく考えていかなければならないと思う。
  • 私も審議会を通じかなりの数の高校を見学させていただいたが、各校、基礎的なことを丁寧に指導されていて、それは極めて大事なことだと感じている。一方で、先端の内容も指導していかなければならない。そのあたりは、各校の特色を生かす形で検討していく必要があろう。

委員

  • 最先端の技術を習得するのではなくて、「こういうのもある」という知識を先生方が持っている中で、今何が必要なのかということを教えられることが授業の中で必要なのだと思う。
  • 「群馬県では全体としてこうだ」というキーワードのようなものがあれば一番良いのではないか。
  • まずは、各高校でやっている成果のようなものが皆に知れ渡るために、例えば、ツイッターやフェイスブックなど、表現できるアイテムがそろうと良いのではないか。
  • 自分たちの成果を他の方に知っていただくことで、やりがいなどが湧くし、また、後輩たちが、こういうことが必要なのだと思える中で、職業意識の醸成が図られるのではないかと思う。

委員

  • 特色を出すことについては、それぞれされていることだと思うが、農業・工業・商業それぞれにおいて、入学したその先に、「こういった企業で活躍している人がいる」と伝えることや、卒業した方が外部人材として戻ってきて話をすることにより、先生方の言う特色につながってくるのではないかと思う。

会長

  • 以上で終わりにする。

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