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平成23年度第1回群馬県産業教育審議会概要

更新日:2011年9月30日 印刷ページ表示

1 日時

 平成23年9月9日(金曜日)10時から12時

2 場所

  群馬県庁昭和庁舎34会議室

3 出席委員

 8名(原委員、萩原委員、松村委員、富澤委員、今井委員、黒沼委員、朝岡委員、富沢委員)
 ※欠席委員 4名(宝田委員、金子委員、鈴木委員、田村委員)

4 次第

  1. 開会
  2. 群馬県教育委員会教育長あいさつ及び委員の委嘱
  3. 委員及び幹事自己紹介
  4. 会長・副会長選出
  5. 群馬県産業教育審議会長・副会長あいさつ
  6. 本県の職業教育の現状について
    • 本県の専門高校の現状
    • 設置状況
    • 定員比率
    • 進路状況
    • 各種取組状況   等
    • 今後の取組方針について
    • 教育振興基本計画について
    • 産業教育審議会答申について
  7. 審議(議事概要参照)
  8. 閉会

【議事概要】
会長

  • それでは、「社会の変化に対応した産業教育の在り方について」という題で、特に「専門高校の役割、方向性、あるべき姿」に絞ってご審議をお願いしたい。

A委員

  • 大震災、原発事故の影響により世の中の流れが変わってきた。製造業が、外へ出てしまう流れができている。今までの環境が変わってきている中でどのようにして国内で仕事をしていくかに関心がある。
  • 当社は、ものづくりをしているが、国内で生き残りを考えて仕事をしている。
  • ものづくりは最後までなくならないと思うので、最後は、コンピュータではなく加工技術者の加工によって生きていこうと、機械を自ら設計の段階から取り組んでいる。
  • 工業高校には、基本的には、自分で考えて、自分で行動できる人材を育成していただきたい。
  • 「群馬県教育振興基本計画」の基本目標同様に、自ら考え、行動できる人材の育成に向けての教育をお願いする。

B委員

  • 昨年、本審議会で専門高校を訪問し、自分が思っていたよりも、現場の高校生がしっかりしていることに驚いた。高校生がきちんと目標をもって取り組んでいる姿に感動した。まだまだ、高校生を子どもであると見ていたが、実際には力が付いている。もう少し、高校生に期待を寄せてもよいと感じた。
  • 高校時代は、人生の目標を見定める大切な時期であり、たくさんの選択肢を見たり、体験したりして、頑張る時期である。
  • その目標を決めるためにも、その土台となる人生理念や、自分は何のために生きていくのかなどの人生ビジョンを固める時期が、青春時代である。
  • 高校時代を人生理念、ビジョンを確立する時期として位置付け、その上で成長に伴い目標、計画、日々の実践により、豊かな人生を全うするための基礎作りと位置付けた教育ができないか。

C委員

  • 教育の仕方で才能が花開くのもである。

D委員

  • 昨年、本審議会で専門高校を視察させていただいたが、その地区は大きい会社があるので、教師が「大きい会社」に入れるように指導をしている印象を受けた。
  • 私の業界では、若い人が本当に少なくなり、「地元で働いてみよう、職人になってみよう」という生徒が少なくなってきているが、実際にはどうなのかを聞きたい。

幹事1

  • テレビ番組の影響もあり、本校では、職人を希望する生徒が若干増えた気がする。最近、女子でも職人を希望する生徒がいる。多くはないが、建築、土木科には職人を希望する生徒はいる。

D委員

  • 夫も息子も工業高校の出身で、息子は施行管理を任されている。息子に付いて仕事をしてくれる若い子を育てたいが、コミュニケーション能力のない子が多い。小学校からの教育の過程の問題で、高校まで来るとコミュニケーション能力の育成は難しくなると感じている。

幹事2

  • 学校でも課題意識があり、太田工業高校が今年度、文部科学省の研究指定を受けて「工業教育における言語活動はどうあるべきか」について取り組んでいる。
  • 高校も課題意識をもって取り組んでいかなければならないと認識をしている。

C委員

  • 高校の段階から自分の適性を見つけ、適性にそったチャレンジ精神を身に付けるような指導をしていただきたい。

E委員

  • 農業の基本は栽培技術の向上と習得であるが、農業を経営としてとらえていくセンス、時代のニーズの変化をすばやく感じる力をもっている人が専業農家として経営が成り立っている。
  • その人たちの基本となるのは、高校時代の過ごし方である。やはり、農業は、忍耐力、地道さ、根気強さの中にはぐくまれるもので、ただセンスだけでは経営として成り立たない。
  • 農業高校から農業系の大学に進学するが、すぐに実家の農家を継ぐ者は少ない。逆に考えると、農業を社会という広い目で見てから就農することは悪いことではない。この方が、広い視点で農業を見ることができる。
  • 組合としても農業高校と企業との連携が必要であるならば、県の指導を受けながら組合としても協力をしていきたい。
  • 最近感じることは、農作物を作って出荷し、作った農産物に満足していたが、そこから先にどのように消費されていくかが分からないのが親の世代であった。
  • 今の若い人は、地産地消の動き、トレーサビリティの必要性から当然のことであるが、自分たちが栽培した農産物がどのように加工され、どういう所で消費されているかを目の当たりにすることにより、自分たちが社会貢献しているという満足感や、自分たちの栽培した農作物が使われているという満足感を得ている。このことが若者の農業をしていくモチベーションを高めている。
  • 農業を目指している高校生に、技術はもちろんであるが、社会貢献が農業でどのように行われているかを見せることにより、農業に対する思いが違ってくると感じている。

C委員

  • 若者の農業指向が高まってきているが、県立農林大学校の志願者は増えてきているのか。

幹事3

  • 最近は、増加傾向にある。

F委員

  • 私のところには、99.5%は非農家の人が来ている。県外の人が多いが最近は県内も多くなってきている。ほとんど学生時代に農業と関係のない人である。
  • 農家の子どもも農業高校に行くが、非農家の子どもも中学のときの点数で、農業高校を選んでいると思う。
  • 農業は素晴らしい職業であり、農業に就かなければならないという雰囲気をつくってほしい。
  • 最近は、農業が見直されて、大学院を出ても農業に来る人もいる。この人たちは、農業は国にとって必要なものであるという使命感をもって入社してくる。
  • 自ら農業高校を選んだ生徒が、農業に就く者が少ない。
  • 農業が素晴らしいこと、必要であることをもっと子どもに植え付ければ、農業に就く人が増えるのではないか。
  • 農業高校に入ったら、農業に就きたくなる教育をしてほしい。

G委員

  • 職業安定関係の話をさせていただく。
  • 平成8年頃の求人は高校で約1万件であった。
  • 年々、求人数、求職者数が少なくなり、ここ2年間で求人数は約3千件、就職者数は約2千人である。
  • 高校の求人の全体構成は、平成8年頃は、5割前後が製造業であった。今回のリーマンショック後、製造業の求人は減っているが、現在でも高校における製造業の求人の割合は4割であり、比較的製造業の割合が高い。
  • 一般の中途採用の求人は、平成8年頃は、3割程度製造業の求人があったが、最近では2割、リーマンショック後は1割代に減ってきている。
  • 逆に、医療、福祉、サービス業の求人が増加の傾向にある。
  • 一般に高校の求人状況において、製造業の割合が高いのは、人材確保の面や、長期雇用のことを考慮していると考えられる。

H委員

  • 建築では工業高校で建築士会の青年部が授業をしたり、女性委員会が見学などで高校生を引率したりして協力をしているが、建築を専攻しても建設業に就く人が少なくなってきている。
  • 建築士会としては、授業をするに当たり、事前準備等をして自分たちの勉強になっているという面もあるので、今後も続けていきたいという意向をもっているが、果たして生徒が実際に携わっている建築士会の授業をどのように受け止めているのかが気になる。
  • 専門高校は、技術を身に付けることが目的であるが、普通高校も含めて一人の人間として、人間力、命を大切にする心、コミュニケーション能力を身に付け、心身ともに健全な生徒を育てることが大切であると日ごろより考えている。
  • 技術力を身に付け、目的をもって学習している生徒は目が輝いていて、普通高校の生徒よりもたくましく感じる。
  • 高校で学んだことは基礎的なことなので、生涯を通じて勉強するという姿勢を身に付けることができればよいと思う。
  • 小中学生に学習内容を見せることは素晴らしいが、普通高校との高校生同士の交流の場も大切である。
  • 普通高校生は、先に学力を身に付け、後から技術が付いてくると思うが、先に技術を学んでいる専門高校生との交流の場があってもよいと感じた。
  • 専門高校生だけではなく、全体の高校生が向上していくような教育があればよいと感じている。
  • 社会の変化に対応したという点では、新聞を取り入れた時事ニュースと関連した授業を取り入れてもよいと思う。

幹事2

  • 産業界の方々に実践的な指導をしていただいたり、インターンシップでお世話になったりして、高校生からはよい経験をしたということで、実施後のアンケート調査結果からは、「また指導を受けたい」などの評価を得ている。引き続きお願いできればありがたい。

C委員

  • 委員から一通り意見が出たが、追加があればお願いする。

B委員

  • 大人が職業に対して満足感、充実感、プライドをもって取り組んでいる姿を見せることが大切である。
  • 学歴には学校歴と学習歴の二つがある。学習歴は永遠と続くものであり、日々学習しながら事業を営んでいるわけであるから、こういう姿を子どもに見せる機会がたくさんあるとよい。世代間交流、地域間交流の場があればよいと、他の委員の方々の話を聞きながら感じた。

C委員

  • 教育は学校だけではなく、家庭教育、産業界も人材育成があり、この三位一体の教育が必要である。
  • 産業界では、昔は余裕があったので、企業側も長期的な視野で人材育成ができたが、中小企業には余裕がない。
  • 企業が教育をする時間がなくなってきた。すぐに即戦力になってほしい。
  • この観点を大切にしていただき、即戦力を育成するカリキュラムの作成をお願いしたい。
  • 日々変化する教育の中で、施設、教育プログラムの見直しを適宜していただき、時代の要求に沿った内容に変えていただきたい。
  • 社会人講師を授業に活用しているが、もっと多くの企業の講師を活用し、産学連携を活発にしていただきたい。

F委員

  • 大切なことは学歴ではなく、その人の資質である。センスのよい子は高校卒業後に伸びる。農業のセンスのある子を育ててほしい。
  • 小さい頃の体験によって農業を選ぶ人が多いので、高校生でも遅くはないので、農業高校を卒業した子どもが一人でも多く農業を選んでほしい。

A委員

  • 就職のミスマッチについてであるが、中学生が高校を選ぶときに点数だけで考えてしまうと進学のミスマッチが起きてしまう。
  • 子どもに就職と就社の違いを分からせるのは大人の役割である。
  • 大企業ではできないが、中小企業では設計や自分のスキルを生かした仕事ができる。
  • 親や世間が、就職と就社の違いを子どもに教えていく必要がある。
  • 先日、くくり募集をしている高校を訪問した。この高校は入学後、授業を受けることにより、自分の進みたい学科を選ぶことができるのでよい制度であると感じた。くくり募集をしている高校にはどのような課題があるのか。

幹事2

  • くくり募集を多くの高校が取り入れるようになってきている。くくり募集の課題としては、施設との関係、子どもの希望に偏りが生じて対応しにくくなっているケースもみられる。

A委員

  • 子どもの進路をよく考えた指導が大切である。

会長

  • 次回以降は、産業界からみた即戦力の育成にしぼって産業界からの発言をさせていただく。

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