群馬県文化振興指針策定・推進評価部会第6回の概要
1 開催日時
平成30年7月11日(水)17時20分~19時30分
2 場所
高崎経済大学1号館 5階 158教室
3 出席者
委員5名、事務局4名
4 議題及び主な意見等
(1)群馬県文化振興指針平成29年度年次報告書について
ア重点事業について
- 自己評価結果について
- 第三者評価(文化審議会意見)について
資料に基づき、事務局から説明を受けた後、意見交換を行った。
〔主な意見等〕
- 委員
意見について、各担当所属がどのように受け止めたのか回答がほしい。
今後の評価について検討されたい。
重点事業1 群馬県文化基本条例及び指針の周知
- 委員
目標に対する成果を示す項目が、県ホームページのページビュー数でよいのか、他に取り組むことはないのか、啓発活動を加える等もっとやるべきことがあるはずである。県報等に適宜条例に関する情報や、ホームページに掲載していること等を載せたらよいのではないか。 - 委員
ページビュー数のカウントの仕方が、延べ数からユニーク数(実際閲覧した実人数)に変わったと思うが、それを書かないとわからない。 - 委員
今後に向けて、具体的に何か考える必要がある。ホームページに載せているからといっても、この閲覧数ではすまされないと思う。
重点事業2 県民芸術祭の開催
- 委員
目標に対する成果を示す項目が入場者数しかないが、積極的に他の指標も出すべきである。事業は、繰り返しやることにも意義があるが、今までにない新しい価値を生み出すということも芸術祭として重要なポイントであるので、新規の取組をアピールできたらさらによいのではないかと思う。 - 委員
群馬新人演奏会のオーディション等においても入場者数は年によって変動があり、一概に入場者数だけでは、判断できない。
重点事業3 フィルムコミッション活動支援事業
- 委員
群馬をロケ地とする撮影支援が着実に進んでおり、結構なことである。ロケ地マップがあると楽しそうである。 - 委員
パネル展は良い取組であり、継続してほしい。映画ファンのロケ地聖地巡礼観光等楽しいイベントも用意してほしい。
重点事業4 メディア芸術推進事業(新しい芸術の振興)
- 委員
入場者数の増減は、ゲスト等のネームバリューに左右されるところであり、これを評価項目に入れるのはいかがなものか。 - 委員
応募作品数は、有名人が来る等に影響されない指標だと思う。この事業は、応募者にとって、インセンティブがないのではないか。入賞するとデビューできるとか、作品集ができる等入賞者に対するインセンティブが何かないのかと思う。 - 委員
表彰も大事であるが、ワークショップの充実が大事である。クリエイティブな練習がしたいというニーズがあるのではないか。技術の一端を教え、時間をかけて指導できるワークショップを開催した方が基本目標に即して意味があるのではないか。 - 委員
コスプレして前橋の街中を歩く等華やかなお祭り気分にした方がよい。 - 委員
会場をひとつに限定しない方がよいのではないか。
重点事業5 群馬交響楽団の支援
- 委員
定期演奏会や音楽教室等群響の評価は高くなっている。今後は、指揮者退任や高崎芸術劇場の新設等によって、群響に対する評価も様々なものが出てくると思う。 - 委員
群響を取り巻く状況は激変すると思うが、順調な舵取りをお願いしたい。指揮者も県民ニーズに合う企画を考えてくれる人を望む。 - 委員
一番大きな予算を支出する事業であり、横ばいは良くないと思う。今後、単年度ごとに改善したことを出してほしい。 - 委員
内容的にはかなり向上し、結果を出していると思う。改善ではないか。 - 委員
今までの取組は評価される。部会では、かなり評価しているという意見が出たことを記していただきたい。また、他の地方オーケストラがどのような取組、工夫をしているのか研究し、群響のアイデンティティを前提に新しい展開について引き続き検討していただきたい。
重点事業6 上毛かるた活用事業
- 委員
利用については、基準の確かさと料金の低さが大事である。 - 委員
上毛かるたには歴史等大事なことが書いてあり、中身を理解していかなければならないことは継続的課題であると思うし、有効活用していきたい。
重点事業7 県立美術館・博物館の運営
- 委員
添付資料の5館入館者数のデータについては、長いスパンで推移がわかるグラフがいいのではないか。直近のデータだけでは、ある年はイレギュラーなデータということもある。評価については、各館で何のためにその事業を行うのか、どのような効果をねらっているのか、どのように人材を育てたいのか、理念、目標を掲げて、それに自分たちの企画展が貢献できたのか分析してもらいたい。
重点事業8 文化づくり支援事業 「群馬の文化」支援事業補助金(次世代育成事業)
- 委員
良い状況になったので、この傾向を維持するように。
重点事業9 はじめての文化体験事業
- 委員
アマチュア文化団体の派遣に加えて、プロのアーティストの派遣も検討されたい。
重点事業10 メディア芸術推進事業(人材育成)
- 委員
人を集める目立った事業でなくとも、タイムスパンを長くとって丁寧に技術を指導するワークショップを開催した方が基本目標に適っていると思う。
重点事業11 文化づくり支援事業「群馬の文化」支援事業補助金(文化力向上事業)
- 委員
色々なジャンルから応募があり、審査の同一基準を設定しにくく、取組内容の妥当性の観点から審査している。応募の仕方の制度設計、ジャンルを区分することなど検討できないか。
重点事業12 伝統文化継承事業「群馬のふるさと伝統文化」支援事業
- 委員
規模が小さい団体が応募してくるので、全額助成をしてほしい。 - 委員
規模が小さい団体は自主財源がなく、やりたいことがあっても費用の捻出が難しい。団体の規模によっては全額助成があると非常に助かるのではないか。 - 委員
団体の規模に合わせて助成額を変えることなども検討してほしい。
重点事業13 古墳総合調査
- 委員
今後の方向性が廃止となっているが、古墳王国群馬は、東国文化と同じく県民に定着しているとはいえない。表現の仕方だと思うが、心構え、姿勢がほしい。今後、県民にどれだけ周知されているのか検証することが必要である。 - 委員
この事業はこれで終わるが、これを生かして次につなげるということをしてほしい。
重点事業14 金井東裏遺跡出土甲着装人骨等調査
- 委員
実際、歴史博物館等に成果が展示され、納得している。
重点事業15 世界遺産登録推進
(平成26年度で事業終了)
重点事業16 東国文化周知事業
- 委員
引き続き、何か新しい周知方法がないか積極的に求めていく必要がある。
重点事業17 文化づくり支援事業「群馬の文化」支援事業補助金
- 委員
自治体が、その年度によって実施する事業に左右されるので波があり、件数は大きな問題ではないと思う。市町村との連携、特に自前でできない小さな自治体のサポートを考えたらどうか。助成事業全般について、受ける側の立場に立って、合理的な制度設計になっているのか考えることも必要である。
重点事業18 景観行政の推進
- 委員
市町村を後押ししてがんばっていただきたい。
重点事業19 文化情報ポータルサイトの設置・重点事業20 「群馬の魅力みんなでPR」事業
- 委員
カレンダー検索情報は、必要である。また、一つの情報を見た人が、他の施設の文化イベント情報もすぐに入手できるような効果的なリーチの仕方を検討してほしい。
重点事業21 草津夏期国際アカデミーフェスティヴァル
- 委員
長年にわたって実施されてきた大変よいイベントであるが、県民もまだ知らない人がいる。温泉とクラッシック等群馬をアピールできるよい機会であり、もったいない。 - 委員
昨年の審議会でも意見が出たが、評価が低すぎるのではないか。 - 委員
評価はもう少し高くてもよいのではないか。目標に対する成果を示す項目は、来場者数だけでなく、他にも評価できる視点を考えてもよい。全国的な周知が進むような広報の取組を検討していただきたい。
重点事業22 群馬県文化振興基金運用
- 委員
基金は事業に充当しているので減少しているが、民間からの寄附等基金増に向けて努力している。
重点事業23 文化づくり支援事業(アーツカウンシル調査研究)
- 委員
文化に関する支援、それを受けて合理的に取り組んでいるか等助言、審査、評価を行うためにも専門人材を配置することが望ましい。他の自治体の事例を調べて、アーツカウンシル設置の可能性を検討してほしい。
イ 重点事業について
- 第三者評価(文化審議会意見)について
資料に基づき、事務局から説明を受けた後、意見交換を行った。
基本目標1 自主性、創造性及び多様性の尊重
〔主な意見等〕
- 委員
第2次文化振興指針の「4つの視点」で進める「7つのプロジェクト」で、基本目標1の取組がさらに進んでいけることを願う。また、先月「障害者文化芸術活動推進法」が成立したが、多様な人々の芸術活動の尊重がでてきている。基本目標1に多様な人々の文化活動支援を入れることを検討されたい。
基本目標2 県民が等しく文化を鑑賞・創造等できる環境の整備
〔主な意見等〕
- 委員
芸術に関しては、長く続けることも大事であるが、その中で革新が大事である。全体を通じて、マンネリに陥らないような工夫をし、気をつけてほしい。
基本目標3 文化の継承及び発展を担う人事や団体の育成
〔主な意見等〕
- 委員
クリエーター、コーディネーター、アートマネ-ジャーといったアートの現場と人々をつなぐ人材が育っていくことが大事である。
基本目標4 文化資産の保存及び活用
〔主な意見等〕
- 委員
個票の13、14では目標達成したから今後の方向性は廃止等明記されていたが、上野三碑や古墳関係は原始、古代を掘り下げており、また、富岡製糸場は近現代であり、古代原始と近現代に特質しているが、歴史の継続性・連続性の観点から、中世から近世までの文化遺産に今後取り組む必要性があるのではないか。通史を通じて子どもたちが理解できる。上毛かるたも中世が多い。
世界遺産「富岡製糸場と絹産業遺産群」に係る取組が先細りにならないか心配である。世界遺産の継続性を持たせられるような努力を続けていただきたい。
基本目標5 情報の発信及び文化交流の促進
〔主な意見等〕
- 委員
文化県群馬としての力強さ、潜在能力を多面的に全県民を上げて内外にアピールするよう審議会としての意見として強い意気込みを入れたい。文化県群馬の力を過小評価せず、力強さをアピールしたい。 - 委員
重点事業や関連事業にはのっていないので、やっていないと思うが、県民としては、情報の一元化をしてほしいと思う。例えば、県内の劇団に入りたいと思っても、入る方法がなく、どこにアクセスしたらいいのかわからない。ボランティア団体などのように窓口をはっきりし、文化団体に入いりやすいよう、入口がわかるようにしてほしい。
基本目標6 県民の文化活動への支援体制の充実
〔主な意見等〕
- 委員
昨年の意見のとおりではないかと思う。
(2)その他意見
- 委員
「上野」は、「こうづけ」なのか、「こうずけ」か、ルビを振ってほしい。県民が同じ認識を持った方がよい。 - 委員
「山上碑」についても、ルビを振り続けた方がよい。固有名詞は大事である。 - 委員
自己評価については、「廃止」ではなく、「移行」などの文言がいいのではないか。
5 添付資料
次第
資料 群馬県文化振興指針平成29年度年次報告書(案)
*資料は、未確定の内容が含まれるため非公開とする。