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第34回群馬県青少年健全育成審議会の結果概要
開催日時
令和4年7月8日(金曜日)13時00分~15時00分まで
開催場所
昭和庁舎3階35会議室
出席委員
大森会長以下14名
事務局
児童福祉・青少年課長以下7名
傍聴者
なし
議題
1 会長・副会長の選任
昨年度の審議会委員の任命替えに伴い、副会長の選任を行いました。
委員の互選により、副会長に下田貴美子委員が選任されました。
所属等 | 氏名 | 備考 |
---|---|---|
共愛学園前橋国際大学 | 大森 昭生 | 教育 |
上武大学 | 佐光 恵子 | 教育 |
NPO法人リンケージ | 石川 京子 | 福祉 |
群馬県民生委員児童委員協議会 | 曾田 彰 | 福祉 |
群馬県医師会 | 鈴木 基司 | 保健・医療 |
ぐんま若者サポートステーション | 唐澤 文彦 | 雇用 |
群馬パース大学福祉専門学校 | 神野 明男 | 矯正・更生保護 |
群馬県更生保護女性連盟 | 朝倉 節子 | 矯正・更生保護 |
群馬県青少年育成推進会議 | 下田 貴美子 | 健全育成 |
太田市子どもと文化を楽しむ会 | 矢部 清子 | 健全育成 |
ぐんま若者支援団体リンク上毛のみなみ風 | 湯浅 やよい | 健全育成 |
群馬弁護士会 | 宮嵜 文恵 | 有識者 |
上毛新聞社 | 高橋 徹 | 有識者 |
保護者 | 丸山 道慶 | 公募 |
保護者 | 伊田 志保 | 公募 |
群馬県書店商業組合 | 竹内 靖博 | 関係業界 |
2 部会委員指定の報告
当審議会では、審議会の効果的な運用のため、審議会規則第6条に規定される部会を設定しています。
昨年度今任期の部会委員を会長の指名により、下記のとおり選任したことを報告しました。
所属等 | 氏名 | 備考 |
---|---|---|
NPO法人リンケージ | 石川 京子 | 教育 |
上武大学 | 佐光 恵子 | 教育 |
群馬県医師会 | 鈴木 基司 | 保険・医療 |
ぐんま若者サポートステーション | 唐澤 文彦 | 雇用 |
ぐんま若者支援団体リンク上毛のみなみ風 | 湯浅 やよい | 健全育成 |
所属等 | 氏名 | 備考 |
---|---|---|
群馬県青少年育成推進会議 | 下田 貴美子 | 健全育成 |
群馬パース大学福祉専門学校 | 神野 明男 | 矯正・更生保護 |
群馬県更生保護女性連盟 | 朝倉 節子 | 矯正・更生保護 |
保護者 | 丸山 道慶 | 公募 |
群馬県書店商業組合 | 竹内 靖博 | 関係業界 |
下田委員が第2部会長として選任されました。
3「ぐんま子ども・若者未来ビジョン2020」の点検・評価について
「ぐんま子ども・若者未来ビジョン2020」の外部評価を行うため、同計画の令和3年度推進状況について事務局から説明を受けました。
第1部会審議結果報告(第1部会長)
朝食を全く食べない小学生、中学生の割合について
- 最近、子どもたちが寝るのが遅くなり、その結果として朝起きるのが遅くなり、朝食を食べる習慣がなかなか身につかなかったり、或いはご家族の様々な環境や理由もあって、親御さんも朝起きるのが大変だったり、経済的な余裕がないという話も聞いています。まずは子ども同士で考えるような取り組みがあることも検討していただきたい。
- ICTをどう活用するかについてですが、すべてのご家族にICTを活用できる環境があるわけでもないことを考えると、具体的にICTを使ってどう効果が出るかの取り組みも検討してほしい。
- 朝食を食べる食べないだけにピックアップして考えるよりも、生活習慣全体として考えていく必要があるのではないでしょうか。
- 学校のトップの方に朝食が子どもの健康にどれだけ影響を与えるかを、今一度理解を深めた上で、家庭と連携をして欲しい。
- 子ども食堂の中でも、朝食を提供する取り組みもあると思うので、検討してみたいことです。一方で、子どもたちは班登校をしている場合もあり、子どもたちの気持ちに配慮した取り組みが必要なのではないでしょうか。
- 全国で抱える課題と思いますので、各地域でどんな取り組みをしているか資料を収集していただきたい。
公立高校全日制における高校3年間でインターンシップに参加したことのある生徒の割合について
コロナ禍で、大変企業が苦戦したこともあり、様々な配慮をしていただきながらも外部の高校生を受け入れることに慎重になった企業がたくさんあると聞いています。今後、企業の採用意欲が戻ってくると思われますし、インターンシップが、企業にとっても高校生にとっても有効な取り組みであるため、是非続けていただきたい。また、中小企業は人手不足と聞いているので、大手企業だけではなく、中小企業にも御協力をいただき、子どもたちの就職の選択肢を増やしていく取り組みを検討していただきたい。
合計特殊出生率について
- 雇用との関わりが大きく、経済的に安定してないと、結婚しても先が見通せないと言われています。その結果、出生率はさがってしまうため、労働政策等と両輪で取り組む必要がある。
- 出生率は、ある意味で結果論であって、出会いの問題、子育て家庭の支援的な問題、教育的な問題など、いろいろ絡んでくるので、出生率だけに注目するのではなく、いかに県民が安定して見通しを立てながら、家庭を築いていけるか、そんな視点での取り組みを検討していただきたい。
- もともと、群馬県は「子どもを育てるなら群馬県」のキャッチフレーズで取り組んできた積み重ねがあり、コロナ禍の今だからこそ、群馬に住んで、テレワークで仕事をしながら、子育てができる、そういった生き方が選びたいと思うような、群馬県をPRしていただきたい
- いまだに男性が外で働き、女性は家庭の中で守るような考え方がある一方で、女性も社会にたくさん出て活躍している時代になってきている。結婚に至る条件が厳しくなっているとも指摘されており、女性男性といったジェンダーの問題ではなく、いかに力を合わせて家庭を築いていけるかだと思います。<
外国人生徒の進学率と全体の進学率の差について
- 日本の教育制度で守られていないところで、勉強や生活をしている子どもたちはたくさんいます。外国人の方が増えている実情もあって、就職に関する感覚だとか、文化の違いも当然あるため、文化や価値観、感覚のところも配慮したアプローチも検討していく必要もあるのではないかと思います。
- 日本で生活する上で言葉の壁があって、親御さんにどうしても届きにくい現状があります。子どもたちの方が日本語の理解があって頼ってしまうこともありますが、できれば通訳の方が学校や子育て世帯に配置されていて欲しい。すぐには通訳の方が確保できないので、自動音声翻訳機とか、積極的に様々なツールを使って、お互いの文化や感覚や価値観を共有できる取り組みが必要ではないかと思います。
10代の自殺者数について
- 身体的健康は、日本は世界一ですが、心の健康は、先進国の中で37位と公表されており、心の健康度で自己評価が低い中で、心の問題以外にも子どもたちにいろんな影響が及んでいると考えられ、様々な心身の健康面を考えた対策が必要であり、喫緊の課題になります。
- 引きこもりの関係とも大いに関係しており、ご家族をどう支援していくのか、繋がっていく制度がご家族に届いているのかということも、積み重ねていく必要があります。
- 様々なアプリで相談をする方法がありますが、AIは話は聞いてくれる、答えてはくれるけど、助けてくれないということが、私たち大人が、きちんと伝えていく必要があり、最終的には人と人との繋がりというのが大事であるので、そういう意味でスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー、養護教諭の先生方が現場で活躍されているような、子どもたちと繋がる支援ができる人たちを教育の場にも配置していただきたい。
PTAの指導者研修会について
学校単位でPTAは必要なのか、研修会が昼間に開催されることが多く、働いている方に届くのかということを検討していただきたい。
SNSの相談体制構築事業について
数値を見ても明らかな通り、子どもたちが自主的に活用してくれており、特にコロナ禍で足を運んで相談するのが難しい中で、子どもたちにとって若者たちにとって使いやすいツールをどう伝えていくのか、その取組をぜひ継続していただきたい。
その他について
- 事業実績がない事業があり、それがコロナ禍で困難だったのか、或いは他の取組で包括されているのか、そもそも現状の取組で難しいのか、もう一度確認していただきたい
- こどもの権利条約の中では、子どもの最善の利益を第一に考えることが決められており、子どもたちが生まれながらに持っている権利に関して、大人が最優先に考えていくことを今一度この会でも考えていきたい。
主な委員意見(要旨)1
朝食を全く食べない小学生、中学生の現状分析課題のところで、学校給食が黙食中心になってしまい食育等ができていない、ICTを活用するなどとありますが、食べない理由が食育ではなく、いわゆる経済的なことや親御さんのことが多いような気がします。食育も、もちろん重要ですが、それよりも親御さんや、もう少し生活の部分でアプローチの仕方を変えた方が、実効性があるのではないかと感じています。
主な委員意見(要旨)2
食育をしっかりしても、それが学校の中なので、子どもたちがわかっていても、親御さんに話してくれなければ、食べられないこともあるので、食育と親御さんなど生活の部分の両輪が必要であると思います。
主な委員意見(要旨)3
小学生、中学生が朝食を食べる食べないの数値は、どのように調査しているのでしょうか。子どもにアンケートしたところで正直に話すとは限らないし、親に聞いたところで同じことなので、調査の仕方が非常に難しいと感じます、専門的な人が様々な状況を見ながら慎重にやった方がいいと思います。
主な委員意見(要旨)4
朝食を全く食べない小学生、中学生の割合のところで、大きく2つあると思います。一つは本人、ないしは親御さんへの働きかけ、「食育」も含めたアプローチですが、子ども本人だけではなく家族を含めてこれからも広く工夫していかないと、なかなか簡単には成果につながらないと思います。子ども同士で話し合うことはもちろん大事ですけれど、食べない条件はさまざまで、その子どもさんには少し苦しい場合もあることを配慮してやっていく必要があると思います。もう一つは、朝食をまったく食べない子が1%いるということは、ときどきは食べない子はこの10倍くらいはいるだろうと考えます。朝食なしで昼まで過ごすという事態は何をもたらすか。通常の食事摂取が無い状態ではケトン体が増え自律神経系のバランスが崩れ、悪心や意欲低下が生じ、イライラ感など情緒的問題を助長しますので早急な対策を考えなくてはいけないと考えます。対策として朝食を用意できる条件作りとなるとなかなか難しく、かつ、前者の「食育」や親御さんへのアプローチに関する話と少し矛盾する面が出てきます。とは言え、並行的に工夫して早急にやらなければいけない事態と考えるべきだと思います。全国でも、子ども食堂やボランティア的対応など一部では工夫した取組があるようですが、例えば群馬県方式を創る意図で、早急に取り組む姿勢は必要なのではないでしょうか。まずはそうした試みられている情報を集めることから始めることをぜひお願いしたいと考えます。
主な委員意見(要旨)5
子ども食堂では、逆にコロナで食べさせてあげられない、弁当を持たせて帰す取組も出てきていて、そうすると、朝もおにぎりを持たせて返す取組が出てきますが、それはボランティアレベルの話で、全体の子どもに向けてではないので、行政としてしっかり考える必要がある課題でありますし、朝食は様々な問題が絡んでくる重要なポイントであると思います。
主な委員意見(要旨)6
朝ご飯を食べていない人がいる中で、では食べていれば良いのかという疑問もありまして、菓子パンを食べている子も多いらしいです。親とすると朝ご飯を食べていればいいではなくて、朝ご飯がどうゆう役割で、何を食べたらいいのかを我々大人が知っていくのも大事なのかなと思いました。また、朝食を全く食べない小学生、中学生とありますが、高校生は食べなくても良いのかと思いました。知り合いの高校生は、小学生のころから食べてなかったりして、その家庭だと、大人が夜遅くまで仕事をして、朝起きられずに子どもが勝手に登校していることもあるみたいなので、やはり家庭を含めて検討していかなければいけないと思いました。
主な委員意見(要旨)7
合計特殊出生率について、現状分析のところで、コロナ禍の不安で出産を控えるというのは全国的な傾向なのでしょうか、単純なことを言えば、もしそうなのであればコロナが収まれば元くらいには戻ってくることになるので、コロナが収まればいいのではという話ですけど、これはコロナ禍の中で、不安を抱えながらちゃんと育てていけるかという不安と、コロナ禍で経済的に厳しくなってということの両方だと思います。
主な委員意見(要旨)8
人生設計について考える機会が、結婚なり、出産なり、老後を迎えるなりを考えるライフプランを設計するような教育や動機付けは、学校で行われているのでしょうか。自身の経験から若い時にキャリア教育を受けて、将来展望をもって過ごした方が、その後の人生が充実すると思います。アメリカの学生は中学生くらいになると、必ず、何かジュースなどを売らせて、職業体験をさせるような、インターンシップの話にも関わってくると思いますが、そういう体験型のキャリア教育みたいなことをしているそうです。
主な委員意見(要旨)9
結婚そのものに価値観がもてない、興味がない人間が結構いるようです、特に群馬県はまだ男女別学が多くて、ちょうど思春期に、身近に女性がいなかったり、不得手なったりして、明らかに共学の学生と別学校では最初のステップに差がつきます、そういうところも含めて、結婚の楽しさとか子育ての楽しさというのを感じられるような、教育とかチャンスがあればと感じたところです。
主な委員意見(要旨)10
キャリアの選択肢の中で当然結婚というステージは、するにせよしないにせよ、ある種選択するという瞬間があるので、考えないわけにはいかないところがありますが、なかなか学校だけの、例えば結婚しなさいというキャリア教育はできませんが、あなたの生き方を見つけなさいということになるので、その良さを伝えることはいいと思いますが、なかなか難しいところかなと思います。一方でインターンシップが、体験型というのは、前に高校生が大学に来て学生と一緒にライフプランを考える事業をやった時に、高校生にライフプランを書かせると、真面目に一生懸命ですけど、就職できないとか、結婚もできないなど暗い内容が本当に書いてあります。何か不真面目に書いているわけではないけど、例えば大学では、学生は、将来起業したいとか先生になりたいとかそれぞれ書いていて、この違いについて考えたときに、実体験の差と我々は分析しました。学生達は、どんどん地域に出て行ったり、インターンして叱られたり、遅刻するなと言われ、でもしかられても命までとられないのがわかります。なんとか生きていけそうだなと思うと、そのライフを考える中に、結婚話とか良さとかがあるのですけど、そもそも生きていけるから大丈夫という感覚を実体験の中から積んでいくことも必要だと思います。
主な委員意見(要旨)11
われわれヒトは他者(ヒト)を必要とする動物、「人」です。未熟な状態で生まれたが故に社会的存在となったわけですが、不登校状態となって受診される方々のおよそ三分の二は「手が掛からず、子育てがすごく楽でした」と親御さんが評する子です。まじめで物わかりの良い子、そこで思い通りの結果を出し続けてきた子にとって、出生後の未熟さ故の依存的状態の後に、久しぶり?に初めて他者を必要とする事態、「不安」を抱えた状態が生じていると推量できます。不安を一人で抱えると我慢しがちな子は症状、嫌なことは嫌と出せる子は問題行動として不安が表出されます。そこで話ができる「人」が登場すると、例えば父母や先生など、人との関係の中で「不安」が緩和されうる。そうした体験の延長に結婚も成立し易くなると考えます。我々が社会を構成している所以、原点であるという気がします。自分一人で何とかしようとする苦しさ、そこで、そのことをわかってくれる他の人と出会う体験ができ、抱えた不安を言語化など表現にしていく力を育てたい。例えば、養護の先生やスクールカウンセラーも充実させていただきたいし、特殊出生率の問題にも繋がっていくはずで、県としての施策充実を期待したいです。
主な委員意見(要旨)12
縁結びネットワークの活動をやってきて、男の人が年取ってきていると感じます。男の人は、自分は40過ぎで、女の人に対しては、子どもを産めるような人が欲しい、若い人がいいといいます。若い時に、一生懸命結婚しようと自分を磨いて、相手をよく見て、どういう人がいいか、どういう家庭を築いていくかなどのイメージがなくて、後で慌ててきています。女の人も年齢の高い人もいて、女の人は自分でも、働いてなんとなく食べていけるなどと思ってきたのが、今となって結婚したいと思ってくる。ですから、もう少し若い時から本気で結婚する気を起こしてくれないと、出生率は上がらないと思います。また、昔は、まわりから早くお嫁にいかなければと言われて嫁に出されたような感じでしたが、今は、家にいても親は子どもと一緒にいられるのが嬉しいという話も耳に入ってきます。そういう親に対する教育と子どもに対する教育が少し感覚が違ってきているのではないかと感じます。もう一度世の中全体で何か考えて取り組んでいかなければならないと思います。
主な委員意見(要旨)13
男女共同参画の関係で、ジェンダーからまだ解放されきれないというところがあって、やっぱり稼いで養ってみたいというのがあります。今は、女性が男性に求める年収が600万と言われていて、現実的な金額ですけど、600万稼げるようになるのは44歳だそうです。それまで待つのではなくて300万と300万を2人で稼いで、だから共働きが当たり前になるのですが、少し昔の価値観だと、稼ぐまでは結婚できないと思うと44歳になってしまいます。その辺も一緒に働いて一緒に家のこともやって、一緒に育てるというふうにならないと、今のこの経済状況の中では、結婚を考える年齢が遅くなるような気がします。
主な委員意見(要旨)14
この出生率に関しては、雇用との関わりがあると感じています。資料2の現状分析課題の項目にあります下3行の、希望する人が安心して結婚・出産・子育てができる環境整備をいかにしていくかと考えていて、産業経済部門等との両輪が必要だと思います。また、ライフプランとかキャリアデザイン等の授業は、本当に必要なことで先々を考えていくことは大事であると思います。ただ、私が若者の支援をしている観点からしますと、確かにプランを立てることは大事ですが、そのプランが正確だとか、正しいだとかという思いが強くなる傾向の教育ですと、子どもは、正解を求め始めるかもしれません。そうなると、もしプラン通りに行かなかったら、何歳で結婚できなかったらという不安も出てくるので、プラン通りに行くことも行かないこともある、この両方をフォロー出来る教育・授業内容にしていただきたいと思います。失敗を恐れて一歩を踏み出せなくなる可能性もあるので、修正がある前提でプランを作り、その都度自分で選択していく力を、トータル的に育んでいける取り組みが必要だと思います。出生率の低下の部分では、例えば、県内でも新幹線が停まる駅がある市など、人口が増えていて、駅周辺は家族連れが多く、首都圏の方へ勤務していそうな若いご夫婦を見かけますが、住みやすいとか生活しやすい、子育てがしやすいという、行政の取り組みをしっかり捉えて、移住してきている流れもあると思うので、出生率の低下を改善する環境整備の施策をいかにその対象者に届けていくか、広報に力を入れることも一つの考えだと思います。
主な委員意見(要旨)15
当時(小寺知事の時代)の「子どもを育てるなら群馬県」のキャッチフレーズの中に、子どもの中学校まで医療費無料等いろんな施策があり、全国でもとても画期的なことでした。出生率を一斉にあげることは難しいですし、単に出生率だけ上げるということではなく、それに関係する全てを包括的にやっていく必要があると思います。また、結婚、出産、子育てに関わる経費が教育も含めて、かかりすぎるように感じます。やはり、子どもに関連するものに公的な予算がないと感じますので、教育を含めて、もっと子育てや教育など子どもに関する事業に県の予算をつけてもらいたいと思います。
主な委員意見(要旨)16
貧困の連鎖を断ち切るというのは、我々大人の責任、使命だと思います。今議論の中で、教育に予算をかけてもらえば様々なことが解決出来ると思いますが、まず、子どもたちがちゃんと食べられることが前提で、次に教育が大事だと思います。そういう意味で、基本方針3基本目標2の、貧困の生活困窮世帯等への学習支援というのが横ばいというのは非常に残念だと思っております。コロナ禍であっても子どもは一日一日大きくなって成長していきます。もともと、この支援というのは、21ページの資料を見ると、生活困窮状態にある世帯の中学生を対象として等と書いてあります。小学生や高校生は対象になっていないことは、非常に気がかりなことでありますし、また、この支援と類似した児童養護施設等入所児童への学習支援について、やはり中学生だけを対象としています。そういったことがやはり気がかりで限られた支援だなと感じてまして、なんとかしなくてはと思います。当然学校教育だけで十分という議論や考え方があるかもしれないけど、いま多くの家庭で受験のときに、塾に通ったりする環境にある中で、もし子どもたちの中で、まずここで格差を作ってしまうことはいかがなものかな、少なくとも、勉強したい、そうゆう気持ちがある、意欲がある、自分たちにも学べる機会がある、場所だとか環境は提供出来るようにしてあげないといけないと思います。そういう意味で、あと残り少ない市町村のようですけれども、これから県がバックアップをして、35市町村、全ての市町村で学習支援ができる、小学生、高校生に広めていくというのが方向性であるのかなと思います。また児童養護施設で働いている職員さんの中には、子供たちの学習までみきれないという実態があり、そういう状況も解消できればと思います。
主な委員意見(要旨)17
無料の学習支援の場所があり行ける子どもがいることはいいことですね。シングルで子育てをしていらっしゃる場合、経済的にはお金がかけられずなかなか思うようにならないと聞きます。また学習支援の場所に必要なことは、勉強だけでなく、子どもたちの居場所であることだと思います。そして学校に行きづらさを感じている子は大人に対して非常に不信感を抱いています。一歩前進するためには信頼できる第三者と関わることが大切になります。全市町村にできるということは、その機会に恵まれるチャンスが増えるということです。ひとり親の正規雇用率が47.6%のAの評価が頼もしく感じられました。正規雇用は子どもの将来にかかっています。子どもたちが自分を取り戻し、自分の意見が主張できるように成長し、希望する進路に進むことができたりしながら、満たされる人生に繋がるといいと思いました。
主な委員意見(要旨)18
生活困窮世帯への家庭学習支援のところで、前橋市では、福祉部門からと教育部門からの2つ、聞いたことがあります。生活困窮世帯対象によるものは年中あり、それとは別で居場所的なものがあって、これは校長先生経験者やボランティアの学生が参加して勉強を提供しているのもあります。生活困窮ではないひとり親家庭もありますが、やはり、全体に対して広く学習支援の場を、誰でもいける場所を広げていくと、生活困窮だけではなくて、それ以外のボランティアの学習支援が非常に増えることもつながりますし、これも地域格差がたくさんあると思いますので、その辺のところを全市町村、まだできていないところに情報提供するなどして、県全体で取り組んでいければと思います。
主な委員意見(要旨)19
生活困窮者の学習支援という部分で、無料学習支援の場所が58箇所あるとのことですが、それはどこにあるかという情報を得にくいと感じています。やはり、広報や告知の仕方でSNSに載せるなども必要と思います。また生活困窮世帯の方々の中には、学習支援の場所に行く交通費が負担になる方もいるかもしれません。そういうことも関係して利用の頻度が変わってくると思うので、ぜひ箇所数を増やしたり、周知をさらにはかって頂きたいと思います。
主な委員意見(要旨)20
児童虐待死亡件数のところで、評価がBになっていますが、3年度も2件発生しているということですので、毎年目標値は0件かと思います。早急に0件にする対策をする必要があると思います。どうしてこれが発生してしまうのか、何が足りないのか、人が足りないのか、時間が足りないのか、なにか制度の不備なのか、我々市民には、その原因がわからないので是非その原因の情報について発信していただければ、より一層社会の理解が求められると思いますので、よろしくお願いいたします。
主な委員意見(要旨)21
児童虐待の重篤な事案、死亡事案は、被害児童が0歳児、または年齢が低い場合が非常に多い、また、妊娠の時から何らかの支援が必要とされるいわゆる特定妊婦さんの家庭の割合が高いことが、非常に多くなることが、厚生労働省の検証に出ています。乳幼児の健診を受けてない家庭の子どもがこういう重篤な事案になりやすいことが報告書の中でもありますので、そういう意味で、基本方針1の中の乳幼児の健康診断の部分について、横ばいでB評価がついていますが、出来れば、重篤な事案に繋がりやすい乳幼児の健診については、虐待の予兆を見逃さないというためにも必ず100%になるようにして欲しいと感じます。それと、死亡事案というのは、1件でも起こしてはいけないことなので、県と市長村が連携しながら、しっかり県がリーダーシップを発揮していただければと思います。
主な委員意見(要旨)22
基本方針1-1の部分で、10代の自殺者数のところで、今、超少子高齢化にもかかわらず、子どもたちが、全国的に自分で死を選んでいる状況は悲しむべき事だと思っています。コロナ禍によって「とにかく、離れて、離れて」、給食も話をしないで黙食になり、孤立してしまい、自分の悩みをどう共有していくか分からずに、若くして亡くなる子が多くなるのではと感じています。また、コロナ禍で、子どもたちが外で遊べない、遊ぶことは「生きる力」をつけるための源だと思いますし、人との関わり方、感情のコントロールなど様々な生き方を学ぶ場所がない、それが一番大変なのかなと思っています。それと人と関わることがほとんどない、自分だけでゲームやスマホをする子どもたちが多くなってきていると非常に心配しておりますが、やはり遊ぶ場所やのびのび出来、自分の弱さをさらけ出せる居場所を確保してあげるのが、私たち大人の仕事ではないかなと常に考えています。
主な委員意見(要旨)23
資料2の外国人生徒の進学率と全体の進学率との差のところで、外国人生徒たちが生活とか自立とか将来を考えるうえで多文化共生という視点の関わりやサポートも必要ではないかと感じています。生徒たちの孤独・孤立を防ぐ要因にもなると思いますので、多文化共生担当部署の外国人活躍推進課様と義務教育課様と連携しながら、地域を絡めて生徒をサポートしていく、関わっていく施策を検討していただければと思います。
主な委員意見(要旨)24
- 基本方針1の基本目標1について、栄養指導のみでなく、家庭に情報提供や強い協力依頼が必要かと、又、子どもの健康と発達を支援する連携強化が一番大事ではないかと思います。
- 基本方針3の基本目標2について、貧困の連鎖を断ち切り大変かと思いますが、もう少し学習支援、学費支援等援助し、希望がもてるようなきめ細やかな情報提供や支援が実施可能になると良いのではと思います